議会活動

録画ビデオはこちら ※外部リンクに移動します。


1 「孤独死・孤立死」の対応について
2 高齢者の「孤独・孤立」を「把握する」また
  「未然に防ぐ」ための施策について
3 その他


議事録全文

◯筆保祥一君

◯議長(荒巻隆三君) 次に、筆保祥一議員に発言を許可します。筆保祥一議員。
   〔筆保祥一君登壇〕(拍手)

◯筆保祥一君 国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団の筆保祥一でございます。
 それでは、さきに通告をしております数点につきまして、知事並びに関係理事者に質問をいたしますので、積極的な御答弁をよろしくお願い申し上げます。
 今回は「孤独・孤立」をテーマにお伺いをさせていただきます。
 去る4月11日に警察庁が警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者に関する年間の集計結果を初めて公表いたしました。政府は、2023年に孤独死・孤立死の実態把握に向けたワーキンググループを設置し、その流れから議論を深めていくための資料として警察庁がこのたび初めて集計を行ったとのことであります。
 内容を見てみましたら、昨年2024年に一人暮らしの御自宅でお亡くなりになられた方は、全国で7万6,020体、そのうち76.4%の5万8,044体の方が65歳以上の高齢者であったとのことであります。
 2024年1月から警察庁は集計を開始しておりますが、開始3か月間の集計が公表された昨年の5月中旬の報道では、この3か月間でお亡くなりになられた65歳以上の高齢者の方は約1万7,000体。その時点で、年間推定で6万8,000体ほどの可能性を示唆しておりましたが、最終集計は1万体ほど減少。それでも一つの基礎自治体並みの人数となっております。
 年齢層別集計では、85歳以上の方が最多で1万4,658体、75歳以上79歳以下の方が1万2,567体、70歳以上74歳以下の方が1万1,600体となっており、その理由は千差万別と思われますが、これだけの方が孤独な死を迎えられたことは事実であります。
 そこで、同年の本府の状況を見てみましたら、京都府警の年間取扱死体数3,470体に対し、うち自宅において死亡した一人暮らしの方1,466体、その中で65歳以上の高齢者の方は1,125体となっております。同年の全国の状況と比較しましても、全国76.4%に対し京都府は76.7%になりますから、本府においても高齢者の方の割合が非常に高いことが分かります。
 そこでお伺いいたします。
 この件につきましては、初動としてまず警察が対応されることになりますので、警察本部長へお伺いいたします。
 集計は昨年が初めてとのことでありますが、民間の調査会社等によりますと、孤独死に関しては年々増加の一途をたどっている状況であるとの報告もございます。このような状況の中、警察の対応も年々大変になっているのではないかと推察されます。まず、現地からの連絡を受けた後、所管の警察署員が向かわれる。その場で検視官を待ち、到着後検視を行うわけですが、その検視官の数が府内で7人とのことであります。1日24時間を2人体制で府内全域をカバーされているとのことでありますが、素人目から見てもかなり過酷ではないかと考えます。
 もちろん検視につきましては、先ほどから話しております孤独死以外も当然ながら対応されている状況で、昨年1年間の府内の件数を見ましても3,470件、月に換算した場合約300体に近い御遺体を検視されていることになります。
 そこで、検視官の1日当たりの昨年の最多出動回数をお伺いしましたところ、今年1月が最多で1日に23回出動された日もあるとお伺いいたしました。私たちでは到底想像もつかない過酷な業務であることは間違いないと思います。それが職務であるといえばそれまでとなりますが、近隣府県の状況を確認しましたら、体制的にもう少し充実している府県もございます。今まであまりクローズアップされることない部分でありますが、職員の精神的・肉体的負担を考えると、もう少しどうにかできないものかと考えております。
 何度も言いますが、府内全域で1日2人体制とのことであります。仮に1人が北部へ、1人が南部に、その間別の事件が入れば、原則として検視官の指示がある場合を除き、その現場は検視官が到着するまで御遺体を動かすことができない。このような状況が今年の1月に、1日当たり23件の日もあったと。
 死亡事件以外にも、孤独死の事案も年々増加の一途をたどっている中、今後体制の見直しも必要ではないかと考えますが、本部長の御見解をお伺いいたします。
 それでは、ここまでの御答弁よろしくお願いいたします。

警察本部長(吉越清人君)

警察本部長(吉越清人君)

◯警察本部長(吉越清人君) 筆保議員の御質問にお答えいたします。
 府警察における死体の取扱いと、その体制についてでございます。
 警察では、死体を発見し、または発見した旨の通報を受けた場合には、関係法令の規定に基づき犯罪の嫌疑の有無を確認するための検視や、犯罪の疑いがない死体の死因や身元などを明らかにするための死体調査を行っており、この検視または死体調査を行った件数を死体取扱数としております。
 府警察における死体取扱数は、令和3年までの約20年間はおおむね3,000体前後で推移しておりましたが、令和4年に初めて3,400体を超え、令和5年・6年と横ばいで推移しております。
 また、議員御指摘のとおり孤独死・孤立死に関しましては、令和6年中の警察取扱死体のうち自宅において死亡した一人暮らしの者が集計されております。府警察においては1,466体で、そのうち65歳以上の者は1,125体となっております。
 なお、令和5年以前の数字は集計されておりません。
 警察における死体取扱いの体制につきましては、犯罪による死亡の見逃しを防止するとともに御遺族等の心情に配慮した適切な死体取扱業務を推進するため、全国の警察において一定の捜査経験を有し、法医学等の専門的訓練を修了した警察官を検視官として警察本部の刑事部に複数配置し、警視または警部の階級にある者を充てることとしております。
 府警察におきましては、現在、警察本部の刑事部捜査第1課に警視の階級にある検視官室長と警部の階級にある室長補佐6人、合計7人の検視官を配置しており、室長補佐である6人の検視官が2人1組で1当番24時間の交代制で勤務しております。
 また、死体取扱業務に適性を有する相当数の捜査員が検視官の補助者として勤務をしております。検視官の体制につきましては、検視官が死体の発見現場や検視等の現場に臨場する現場臨場率の向上が犯罪死の見逃しの絶無を期す上で重要となりますことから、平成20年から24年にかけまして3人を順次数増員し、現在の7人体制としております。その結果、平成27年以降の現場臨場率は90%以上で推移しており、令和6年中は96.5%となっております。
 他方で、検視官の業務は法医学等の専門的知識が求められるほか、感染症に罹患する危険性や、夜間休日における突発対応など、精神的にも肉体的にも相当な負担を伴うものであります。
 府警察におきましては、検視官の負担軽減とともに業務の合理化、効率化を図るため、感染症防止のためのワクチン接種、高性能のマスク・エプロン等の整備や、熱中症予防対策として通気性・伸縮性に富んだ臨場用被服の導入など、勤務環境の改善に取り組んでいるほか、検視官が死体発見現場に到着する前に、現場の映像等をリアルタイムで確認し、必要な指示等を行うための映像伝送装置を整備しているところです。
 今後とも、死体取扱数や検視官の臨場率の推移にも注意を払いつつ、人員、資機材の確保や、計画的な人材育成など、適切な死体取扱業務の推進に必要な体制の整備に努めてまいります。

◯筆保祥一君

◯議長(荒巻隆三君) 筆保祥一議員。
   〔筆保祥一君登壇〕

◯筆保祥一君 本部長、御答弁ありがとうございました。
 今いろいろ細かくお伺いしたんですけれども、ちょっとごめんなさい、一般質問には似つかわしくない内容かもしれないんですけれども、結構現場の職員の方にかなり知り合いがいるのでいろいろお伺いしたり、元検視官のOBの方とかも高校の先輩とかいまして、いろいろお話を聞いたりするんですけれども、やっぱりかなり想像を絶する現場であると。もちろん、その検視官の方だけではなくて普通の一般署員の方も一番最初の初動で駆けつける方のかなりの状況、ここで説明するような話じゃないんですが、そういう状況もあるやにも聞いております。
 今回、警察庁が公表した部分でいきましたら、すみません、嫌らしい話なんですが、その死体の死亡推定時間の当日から1日が37.8%で、1週間以上かかった事案が今回の発表では28.8%ということで、全国で言ったら2万1,856体ですか、それだけの数字になっていると。やっぱり時間がたてばたつほど本当に想像を絶するような状況になりますので、そこら辺はもちろん検視官以外にも、本当に一般の署員さんも、もうかなりの負担がかかっているということですので、また何かいい方法がもしあれば、またそこら辺も体制的な見直し等も含めて負担が減るような形で御検討のほどよろしくお願い申し上げます。では、次の質問に移らせていただきます。
 次に、その増加し続けている高齢者の孤独・孤立を把握する、また未然に防ぐための施策についてお伺いいたします。
 国は、孤独・孤立の状態は人生のあらゆる段階において何人にも生じ得るものであり、社会のあらゆる分野において孤独・孤立対策の推進を図ることが重要であること。そして、孤独・孤立の状態にある者及びその家族等の立場に立って当事者等の状況に応じた支援が継続的に行われること。また当事者に対しては、その意向に沿って、当事者等が社会及び他者との関わりを持つことにより孤独・孤立の状態から脱却し、日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるようになることを目標として必要な支援が行われることを基本理念として、令和6年4月1日より孤独・孤立対策推進法を施行いたしました。
 この法には地方公共団体の責務が規定されており、第4条「地方公共団体は、基本理念にのっとり、孤独・孤立対策に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その区域内における当事者等の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」とされております。
 このように、ようやく国も対策に乗り出した感はありますが、もちろん一朝一夕に事が解決に向かうわけでもなく、従前からある各種法律や制度、また基礎自治体が保険者である事業、もちろん地域の地縁組織等の御協力も仰ぎながら進めていくべきではないかと考えております。
 冒頭にも申し上げておりますが、本府においても孤独死とされる方が昨年1年間で1,466人。そのうち65歳以上の高齢者の方が全体の76.7%である1,125人となっております。もちろん、その原因もいろいろあると思いますが、早急に何かしらの対策を打っていかなくてはならない状況であるのは確かであります。
 現在、その高齢者の把握という観点から代表されるものは、市町村が保険者である介護保険の地域支援事業になります。その地域支援事業は、単身の高齢者世帯等が増加し、支援を必要とする軽度の高齢者が増加している中、多様な主体による介護予防、そして生活支援サービスの提供体制の整備を通じ、高齢者が地域で住み続けられる地域づくりを市町村が行うことになっております。介護予防・日常生活支援総合事業に始まり、包括的支援事業、また各種サービスを通して高齢者が要介護状態になることを予防するとともに、要介護状態になった場合においても住み慣れた地域で日常生活が送れるよう各市町村が地域の実情に合った形で運営を行っております。
 また、その市町村においては、3年置きに「介護保険事業計画」の策定に際して「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」を行い、サービス等を利用していない一般の高齢者も含めた調査を行っており、内容としましては、相談相手の有無や、地域活動またボランティア活動への参加状況など、孤独や孤立の状態の把握につながる情報が大きく含まれている内容とはなっておりますが、そのデータの利用用途も限定されており、孤独・孤立対策の解消に向けた施策への利用にはつながっていないのが現状であります。
 また、そのほかにも社会福祉協議会や民生委員さんも地域全体の把握という観点においては、絶対になくてはならない非常に重要な役割を担っております。そして同様に、把握の観点では、従前からある支援組織としての自治会や町内会等の組織も存在します。身近な地域の中で、お互いのさりげない気遣いや、ちょっとした目配りで、地域の中で発生する様々な福祉課題を早期に発見することができ、問題が深刻になるのを防ぐことが期待されております。
 ただ、この孤独死・孤立死の問題については、基礎自治体も相当の負担になっている状況であることも問題視され始めております。2023年、総務省が公表した「遺留金等に関する実態調査」では、2021年12月から2023年3月にかけて全国の1,788の自治体を対象に調査を実施。その結果、2018年4月から2021年10月にかけて、都道府県を除く1,741市区町村で引取者のいない死亡人の発生状況が10万5,773件、また自治体に保管されている引取者のない御遺骨が2021年10月時点で5万9,848柱となっており、ここには孤独死の数も含まれておりますが、この急増する無縁の状態も大きな社会問題となっております。
 身寄りのない方が死亡した際、身元が分からない場合は「行旅病人及行旅死亡人取扱法」、身元が判明しているが引取者がない場合は「墓地、埋葬等に関する法律」に基づいて死亡地の市町村が埋火葬するという規定となっており、基礎自治体の負担も非常に大きい状況となっております。
 また、孤独死において、その場所が賃貸物件だった場合、残置物処理費用や原状回復費用、そして事故物件に伴う家賃保証費用などで別途100万円以上かかるとの調査報告も出ております。
 このように行政への負担も増している状況の中、この高齢者の悲惨な事案を防ぐために、孤立している高齢者の事前の把握は喫緊の課題であると思っております。
 この事案は、核家族化が進み、他者とのつながりが希薄になっている現代においては、誰もが避けては通れず、いつ直面してもおかしくない状況であると思っております。平時であっても非常時であっても、把握さえしていれば悲惨な事案は防ぐことができると考えております。しかしながら、高齢者の孤独死は減ることがなく、増え続けている現状があります。その孤独や孤立の理由は様々にあるものの、現実的に把握ができていない状況から見ましたら、その方に社会的接点がない、また制度のはざまにおられることが起因していると言われております。
 確かに我が国は他国から見ても福祉制度や介護保険制度など、各種法的制度が充実しているとは言われてはおりますが、その方に社会的接点がなく孤立の状態にある場合は、その情報すら届かないのは火を見るより明らかであります。
 現在、本府を含め府内の各自治体もあらゆる地域支援事業等を駆使し、高齢者の見守り、そして孤立防止に御尽力いただいていることは重々承知いたしておりますが、現実としては目を背けたくなるような、いたたまれない事案が起きているのも事実であります。
 少子高齢化の進展により地域活動の担い手不足に加え、これまで地域社会を支えてきた地縁・血縁といった関係性が希薄化している中ではありますが、現実の高齢者に目を向ければ、その潜在的な支え手は多く、それをどのようにして顕在化させるかが重要であり、また支え手としてのボランティアなどで社会参加をすることが本人の心身の健康保持にも役立ち、介護予防になることも期待できるなど、高齢者の社会的孤立状態の改善だけではなく、支え手の側にも様々な好ましい波及効果を及ぼし得るものであると考えます。
 どの地域に住んでいても社会の一員としての実感を持ち、人生100年時代に健康で自分らしく生きていける京都を実現してほしい。そのためには、京都府が率先して強いリーダーシップで引っ張っていくことが必要であると考えております。
 ただ、今お話しした事案はあくまでも平時の話であります。非常時になれば、また話は変わります。我が国は阪神・淡路大震災を経験し、今年で30年を迎え、新たにその発災時の教訓について再び考える機運が高まってきております。
 政府も近い将来に発生する可能性が高い南海トラフ巨大地震を想定した「防災対策推進基本計画」の改定を検討しており、その骨子案が先日、新聞報道でもございました。改定骨子案は、南海トラフ地震の初動や応急期で死者を減らす「命を守る対策」と、避難生活での災害関連死を防ぐ「命をつなぐ対策」の推進を挙げ、特に災害関連死については、「避難所の支援から人の支援へ考え方を転換」と特記されており、在宅避難者に対しても十分なケアが不可欠との考えから、良好な生活環境の整備や保健・医療・福祉の供給体制の確立を挙げているとのことであります。
 その中でも今回政府が注視している災害関連死におきましては、先日の報道でも昨年1月に発生しました能登半島地震において、直接死が228人であったのに対し災害関連死が372人、また現在も遺族から250人の申請が出されているとのことで、今後もまた災害関連死が増える可能性があるとの報道でございました。
 災害関連死も複合的な要因で、その理由は様々にありますが、阪神・淡路大震災以降も高齢者の孤独死は依然として発生している傾向にあります。阪神・淡路大震災では、仮設住宅への入居が始まった震災数か月後から発生しております。当時は、現在の言い方で言いましたら「要配慮者優先」という考えから高齢者の方を優先して仮設住宅や復興住宅へ入居いただいたことで、逆に事態は深刻化の一途をたどった結果となりました。
 現在、この教訓からそれ以降の災害においては、この地域コミュニティの重要性からスタートアップで行政が介入し、コミュニティづくりや見守り体制をつくる手段を構築し、孤独死を減らす対策を打ってはおりますが、いまだに発生しているのも事実であります。
 このように平時においても非常時においても発生する孤独死については、共通する部分で、周りが把握できていないことが挙げられると考えております。私も過去、長い間自治会の役員をさせてもらっておりましたが、その当時から問題になっていたことは自治会に情報がないとのことでありました。それは個人情報になります。災害時においては、まず自助、その次に共助、そして公助。非常に難しい問題でありますが、共助を行うにしても、その場所にどのような家族構成で、どのような支援が必要な方が住んでおられるのか事前に把握しておかなければ共助につなげることができない。社会福祉協議会さんや民生委員さんも個別に情報をお持ちではありますが、それを事前に共有することができない。これは個人情報ゆえに非常に難しい部分ではあります。定期的に変わる自治会役員等が知ってしまうにも問題はありますが、平時であっても非常時であってもこの個人情報の部分は避けては通れない課題であると思っております。
 そこでお伺いいたします。
 今後は、さらに高齢化が進み、孤立する高齢者の増加が見込まれております。このような中、平時において高齢者の孤独・孤立対策の実施をしていく上での基本認識と、高齢者の孤独を把握し、孤独死を未然に防ぐための取組の方向性についてどのようにお考えでしょうか、御見解をお伺いいたします。
 次に、広域自治体としての役割の部分としては非常に難しいところではありますが、災害時における府民の安心・安全の観点から、本府においては高齢者の孤独を把握し、孤独死を未然に防ぐためにどのように取り組んでいこうと考えておられるのか、知事の御見解をお伺いいたします。
 以上、ここまでの御答弁よろしくお願いいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(荒巻隆三君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 筆保議員の御質問にお答えいたします。
 平時における高齢者の孤独・孤立対策についてでございます。
 少子高齢化や核家族化が進み、人と人とのつながりが希薄となる中、令和6年度の内閣府の調査では、高齢者の3割以上が「孤独であると感じることがある」と回答しております。また、高齢者の孤立は、認知機能やADLの低下などの健康問題を引き起こす可能性があることから、孤独・孤立への対応は大変重要だと認識しております。
 このため高齢者の孤独・孤立の解消に向けて、市町村が実施する地域支援事業におきまして、地域包括支援センターなどが行う訪問活動により支援が必要な方を把握し、地域の集会所を活用したサロンなどの通いの場への参加を促すなど、地域全体で高齢者を見守り、孤立を未然に防ぐ取組が行われているところでございます。
 京都府では、広域自治体としてアドバイザー派遣や研修会を開催し、訪問活動や通いの場の開催のノウハウを提供するなど、市町村と連携しながら高齢者の孤立を未然に防止する取組の充実を図っているところでございます。
 また、地域活動の担い手が不足する中、高齢者にボランティアなどの担い手となっていただけるよう、京都SKYセンターや老人クラブの活動を支援し、社会参加を促すことで孤立の未然防止につなげているところでございます。
 一方で、訪問活動に応じない方や地域活動に参加されない方など、地域社会との接点が少ない方もおられます。これらの方を把握し、社会で孤立させないためには、市町村におきまして行政、医療、福祉など、幅広い支援機関や民生・児童委員、自治会、NPOなどと連携して、孤独または課題を抱えた方を包括的に支援する重層的支援体制整備事業に取り組むことが必要だと考えております。
 この事業におきましては、地域で把握した孤独・孤立状態にある高齢者について、様々な関係機関が情報共有を行い、緩やかに見守りながら地域活動へとつなげるとともに、命に関わるような急を要する場合には、関係機関が連携して早急に支援を行うなど、孤独死を未然に防ぐ地域づくりに取り組んでおり、京都府といたしましては市町村の取組が円滑に進むよう支援しているところでございます。
 今後とも高齢者をはじめ、地域住民一人一人が孤独・孤立することのない「あたたかい京都」を目指し、市町村や地域の関係者と連携した取組の充実・強化を図ってまいりたいと考えております。
 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。

◯危機管理監(南本尚司君)

◯議長(荒巻隆三君) 南本危機管理監。
   〔危機管理監南本尚司君登壇〕

◯危機管理監(南本尚司君) 災害時に高齢者の孤独を把握し、孤独死を未然に防ぐための取組についてでございます。
 大規模災害時に避難生活の長期化など、環境の変化により心身に影響を受けやすい高齢者等の孤独を把握し、孤独死を含む災害関連死を防ぐためには、平時から市町村や関係機関と連携し、よりきめ細やかな支援体制を確保しておくことが重要だと考えております。
 京都府におきましては、先ほど知事から答弁いたしましたとおり、重層的支援体制整備事業などにより、市町村とともに高齢者等を把握し支援する取組を行っていることから、これらの体制を生かして災害時の孤独死を未然に防ぐ、公助・共助の取組につなげてまいりたいと考えております。
 高齢者等の孤独死を含む災害関連死のリスクを下げるためには、心のケアなどの支援を行うDPAT(ディーパット)に加え、要配慮者への福祉支援を行うDWAT(ディーワット)や医療支援を行うJMAT(ジェイマット)などの「保健医療福祉活動チーム」が連携し、高齢者等の状況把握から対策までの総合的な支援を行うことが重要となります。
 そのため京都府におきましては、本年5月に決定いたしました「第四次京都府戦略的地震防災対策指針及び同推進プラン」におきまして、避難生活を余儀なくされている被災者に対し「保健医療福祉活動チーム」による健康管理体制を確立し、被災者の健康を守る対策に取り組むことにより市町村の災害対応を支援することとしております。
 今後、災害時における「保健医療福祉活動チーム」による支援の実効性をさらに高めるため、各チームの連携を想定した研修など向上の取組の強化を進めてまいりたいと考えております。
 また、災害時の孤独や孤独死を防ぐためには、公助の取組に加え、自らサインを出せない方々に対する支援や、地域住民同士による助け合い・見守りなどの共助の取組が重要であることを令和6年能登半島地震の被災地支援を通じて改めて認識したところでございます。
 加えて、昨年度開催いたしました地震対策専門家会議におきまして、「知らない土地での暮らしによるストレスや、地域コミュニティから切り離されることが高齢者等の孤独死につながる可能性がある」との指摘があったところでございます。そのため、避難所から応急仮設住宅への移行に当たっては、高齢者や障害者等の個々の状態による優先度に応じて入居決定することに加え、被災以前のコミュニティ単位で入居募集を行うなど、コミュニティの維持にも配慮することを「京都府応急仮設住宅事業マニュアル」に定めているところでございます。
 応急仮設住宅への入居後は、市町村を中心とした平時からの支援体制を生かし、行政、医療、福祉に加え、民生・児童委員、自治会、NPO等による巡回訪問や地域活動への参画の促進など、高齢者等の要配慮者を見守り、孤立を未然に防ぐ取組を継続的に行ってまいりたいと考えております。
 引き続き、市町村や関係機関との連携を一層強め、孤独死をはじめ災害関連死を防ぐ取組を進めてまいりたいと考えております。

◯筆保祥一君

◯議長(荒巻隆三君) 筆保祥一議員。
   〔筆保祥一君登壇〕

◯筆保祥一君 御答弁ありがとうございました。
 阪神・淡路大震災から年々いろいろブラッシュアップしてきていただいていて、この個人情報の部分、または孤独の部分についてはいろいろ御対応いただいていることは本当に感謝申し上げます。
 ただ、今回、僕がこの質問に至った経緯なんですけれども、たまたま昨年の夏、ちょうど1年前ですね、私の事務所の下でうずくまっている御高齢の女性の方がおられて、83歳の方やったんですけれども、暑くて、しゃがみこまれていたと。お一人だったんで家までお連れしたんですけれども、高齢のお子さんと一緒に住んではる方やったんですが、エアコンのない部屋で、30度を超える部屋に一人でおりました。この方は、民生委員さんにつながっているかどうなのかという部分を確認したら、民生委員さんも把握していなかったということで、その後、社会福祉協議会さんが近くにあるので何とかつなげて介護保険のほうに適用させるような動きもさせていただいたということもございまして、昨年そういうのが2件ございました。
 だから、そのような形でやっぱり制度のはざまにおられる方、かなりそれも氷山の一角だと思いますので、そういう方をどういう形で抽出していくのか。それはもちろん基礎自治体の仕事にはなると思うんですが、そういうことも京都府のほうとしても把握しながら、いいような運営方法でやっていっていただけることを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴賜り誠にありがとうございました。(拍手)