議会活動

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1 京都府財政の収支均衡に向けて
2 林業発展のための取組と北山林業に対する
  支援について
3 伝統産業の振興施策について
4 環境にやさしい農業の推進について
5 北山エリアについて
6 その他


議事録全文

◯畑本義允君

◯畑本義允君 国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団、畑本義允でございます。このたびは、初めての代表質問の機会をいただきましたことに御礼を申し上げます。
 さきに通告しておりました数点について会派を代表して質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、京都府財政の収支均衡に向けてお伺いします。
 今後の行財政運営の方向性を示すものとして京都府行財政運営方針が令和6年2月議会に報告され、今年度から様々な取組が進められているところです。方針では、「『あたたかい京都づくり』を支える強固な行財政基盤の構築」という基本理念に基づき、令和6年度から令和10年度までを取組期間とした行政運営の視点と具体方策が示されています。
 そのような中、2024年4月4日、京都新聞の記事で「京都府、2028年度に200億円の財源不足の見込み アリーナ整備などでさらに膨張恐れ」と題された記事が掲載されました。記事によると、「京都府は、現行の行財政運営のままでは2028年度に約200億円の財源不足に陥るとの予測を示した。社会保障費や人件費の増加が見込まれ、緩やかな景気回復で税収は増える一方、社会保障費や借金の返済に当たる公債費は増大すると見込んだ。人件費も膨らむ見通しで、現在の行政サービスの水準を維持すると、28年度に約200億円が不足するとした。24年度当初予算の財源不足は155億円だったが、特例的な地方債『行政改革推進債』を発行して穴埋めし、それがこの5年間でさらに50億円程度増える形である。さらに、子育て環境日本一の実現や福祉の充実、文化振興など、府総合計画で掲げた新事業を展開していくには少なくとも100億円程度の財源が必要と試算。京都向日町競輪場で計画するアリーナ整備に伴う支出も必要になり、財源不足額はさらに膨らむおそれがある」とありました。また、記事の中では、府の借金返済の負担度を示す実質公債費比率が過去3年間分の決算の平均で16.5%、全国の都道府県の中では北海道と新潟県に次いで3番目に悪いと触れられていました。
 この実質公債費比率の増加と収支不均衡による行政改革推進債の発行については、昨年10月の決算特別委員会総括質疑で私も知事に質問をしました。そのとき申し上げましたとおり、この行政改革推進債の多額の発行には強い危機感を持っております。
 その1つ目の理由として、行政改革推進債返済の財源は、行政改革をすることで将来数年にかけて生まれてくる見込み財源を担保とするものであるからです。行政改革によって一つの事業を廃止し、財源を担保し、府債を発行しているのに別の新規事業が立ち上がるということも起こります。いわば改革成果を前借りした状態であり、このような事態が続けば将来の財政運営にひずみを生みます。そして、2つ目の理由として、通常の府債の場合は返済時に国が一部負担をしてくれますが、行政改革推進債は特例的な府債であるため、返済時に国が負担をしてくれる割合、交付税措置率は0%。つまり全額本府の負担です。これは赤字の先送りとなり、将来に負担を残すものとなります。
 全国で見ても、行政改革推進債は全ての都道府県が発行しているものではなく、最新の統計は令和4年度ですが、発行していたのは全国の半数以下に当たる20道府県。そのうち100億円以上の多額の発行をしていたのは、本府を含む3府県だけであります。
 直近5年の当初予算時における本府の行政改革推進債発行額、つまり収支不足額は令和2年度190億円、令和3年度205億円、令和4年度180億円、令和5年度160億円、そして本年度が155億円と、令和3年度の205億円からは一定改善したものの、先ほどの記事にもあったとおり、京都府の試算では、5年後の2028年にはやはり約200億円の収支不足に陥る見込みであります。さらに、府総合計画で掲げた新事業の展開やアリーナ整備のためにさらに収支は不足するおそれがあります。
 そうした中、「財政の健全化が急務」とまとめられた本年度から5年間の京都府行財政運営方針は、19年度から23年度までを計画期間とした行財政改革プランの後継に当たります。記事によれば、「従来のコストカット型の行革に加え、歳入確保や働き方改革、人材育成など行財政運営の質の向上によって強固な行財政基盤を構築したい」とありました。私も財政の健全化は急務だと考えます。
 現在、京都府の財政は、慢性的な収支の不均衡、歳出の増加、そして将来の財政持続性の問題に直面しています。歳出は、高齢化などの社会的変化によって、社会保障関係費等、事務的経費の累増や、複雑・多様化する行政課題対応のために増加の一途をたどっています。同時に、税収の増加はこの歳出の伸びに追いついておらず、慢性的な収支の不均衡となり、財政バランスは崩れ、行政改革推進債などでの穴埋めを余儀なくされています。これにより、本府財政の持続性は危うい状態に陥りつつあり、将来の世代に負担を先送りすることになる可能性が高まっています。この問題は一過性ではなく、長期的、構造的な問題として取り組まなければならないと考えます。
 そして、収支均衡に向けた解決のためには、歳出の見直しと行政の効率化、次に歳入の増加や確保の取組、そして財政の持続可能性を確保するために将来の財政予測と計画が不可欠です。今回の京都府行財政運営方針は、このような課題を解決するために策定されたと存じます。
 私は、昨年10月の決算特別委員会総括質疑にて、「収支の不均衡を改善し、行政改革推進債の発行を抑制、残高を減少させるためには、京都版市町村連携型ふるさと納税等の歳入を増やす取組はもちろん、国庫補助金や、地方財政措置の手厚い有利な府債の活用や、昭和や平成初期から続く事業の検証など、歳出改革も必要になってくるかと思います」と申し上げました。
 歳出の面から今回の京都府行財政運営方針を見ますと、「投資的経費・府債残高の適正管理」の項目に「交付税措置率の高い地方債を活用しながら実質的な府債残高の水準を適正に管理しつつ、将来への投資を進める」とあり、こちらのほうはぜひ推進していただきたく存じます。そして、「施策の再構築を促す予算編成の実施」の項目には「予算編成については、『新陳代謝促進プログラム』により、部局の主体的な既存施策の効果や必要性の検証を踏まえた施策の再構築を促すことで、重点施策への予算の集中投下を進める」、また「各施策の到達目標及び目標年度を明らかにするとともに、その進捗状況を毎年度の予算編成過程等において確認の上、達成状況が不十分な場合は施策の再構築を進める」ともありました。長年続く事業・施策の効果検証や再構築、目標の設定に重点施策への予算のリバランス、どれも大変重要なことだと思います。
 そこで、この本年度から5か年計画の京都府行財政運営方針について、まず歳出の面からお伺いします。
 予算編成時におけるこの新陳代謝促進プログラムは以前から実施されていたと思いますが、どのような内容と流れで実行されていくのでしょうか。また、各施策の到達目標及び目標年度を踏まえ、どのように今後の予算編成へ反映していくお考えでしょうか。お聞かせください。
 また、外郭団体の運営改善項目に「自主的・自立的な経営の確立に向け、法人の自主性拡大に取り組む」とありますが、具体的にどのような手法で、自立的な外郭団体の経営確立に向け、取り組まれていくのでしょうか。お考えをお聞かせください。
 次に、歳入の面ですが、2019年度から2023年度までの行財政改革プランのほうでは、毎年度の当初予算での行財政改革の取組内訳として、人件費の減と府民ニーズに即した事業の見直しといった歳出の抑制額が大きかったように思います。一方、本年令和6年度の当初予算における行財政改革の取組では、歳入確保の取組の額が大きくなっています。歳出抑制には限界があるため、今後、この歳入の確保、財源の多角化は非常に重要になってきます。
 そこでお伺いします。
 本年からの京都府行財政運営方針の中の「自主財源の確保」の項目には「税源涵養に取り組むほか、府税のあり方について不断の検討を行う」とありますが、具体的にどのような取組や検討を行われるのか、お考えをお聞かせください。
 また、「多角的な財源の獲得」の項目にあるように、府有資産や遊休地の貸付け、利用の可能性がない未利用資産の売却、ネーミングライツ等の広告事業、PPP、PFIをはじめとする民間の資金やノウハウの活用、創意工夫を生かした施設整備・運営等は歳入確保のために今後ますます重要になってくるかと思います。そして、これらの取組は、現在の本府の財政状況を鑑みれば、スピード感を持って進める必要があると考えますが、お考えをお聞かせください。
 最後に、財政の持続可能性を確保するための将来の財政予測と計画についてですが、23年度までの行財政改革プランのほうでは目標額を約400億円と設定されていたことに対し、今回の京都府行財政運営方針では京都府向日市で計画されているアリーナ整備分は含まれていない上で約300億円の目標額となっていますが、将来を見据えた財政予測と計画として、この目標額に懸念される点はありませんでしょうか。
 また、インフレと円安が続く日本で本年3月に日本銀行が金融政策を修正し、長期金利が上昇した流れを加味すれば、今後、金利のさらなる上昇で公債費の資金繰りは悪化することが十分考えられます。令和10年度までの京都府行財政運営方針には、今後の収支の見通しにおける公債費の試算の前提条件としてこの点は考慮されていると伺っております。一方で、金利上昇が今後の財政運営に与える影響についてどのようにお考えでしょうか。
 まずはここまでの御答弁をお願いいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 畑本義允議員の御質問にお答えいたします。
 新陳代謝促進プログラムの取組等についてでございます。
 京都府では、財政運営の基本的な考え方として、府民の皆様からお預かりした税金を最大限に活用するため、コロナ禍や物価高騰への対策など、府民サービスへの還元を優先してきたところでございます。
 現在、「あたたかい京都づくり」の実現に向けた取組を進めておりますが、物価高騰や世界経済の減速懸念といった景気の下振れリスク、さらには為替の動向など、府税収入を大きく左右する事象も多く、京都府財政への影響も先行きが不透明な状況にあると認識しております。
 こうした状況を踏まえ、情報化の進展や働き方の多様化など、新たな変化に柔軟に対応できる行政手法を目指し、本年3月、京都府行財政運営方針を策定したところでございます。
 議員御指摘の新陳代謝促進プログラムは、新たな課題に対応する施策への重点投資と思い切った事務事業の見直しを図るため、平成31年度当初予算編成から導入したものでございます。具体的には、経常的経費や政策的経費の一部について各部局が主体的に既存施策の効果や必要性を検証した上で施策の再構築を行い、一定の範囲内において部局の主体性を尊重して予算化するものであり、行財政運営方針におきましても引き続き取り組むこととしております。
 また、施策の推進に当たりましては、あらかじめ具体的な目標を定め、実施した後も目標の達成状況を不断に検証し、施策を進化させるなど、施策の実効性を高めていくことが重要だと考えております。このため、予算編成に際して各施策の到達目標や目標年度を明らかにいたしますとともに、その目標に向かってPDCAサイクルを回しながら各施策を進め、達成状況が不十分な場合には施策の見直しに取り組んでおります。こうした取組を通じまして時代に即した施策への再構築や重点化を図ることにより、効果的かつ効率的な施策の実施に努めてまいりたいと考えております。
 次に、外郭団体の自立的な経営確立に向けた取組についてでございます。
 事業の内容によりましては地方公共団体が直接実施するよりも外郭団体のほうが効果的かつ効率的に実施することができることから、京都府におきましても、例えば京都文化博物館の運営を外郭団体に委ねることで魅力的な展示を行っていただくなど、様々な分野において大きな役割を果たしていただいております。また、近年では、外郭団体による自主事業の拡大により得た収益を施設管理者と京都府でシェアするプロフィットシェアリング制度を導入しており、例えば山城総合運動公園におけるキャンプ場やバーベキューの取組など、知恵と工夫を生かした取組が行われております。こうした自主事業を積極的に導入するなど、外郭団体の自立的な取組による健全経営の確立に向けて必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。
 次に、税源涵養や府税の在り方及び多角的な財源確保に向けた府有資産の活用についてでございます。
 持続可能な財政運営を行っていくためには自主財源の根幹をなす府税収入は非常に重要なことから、企業立地や雇用の促進などによる税源の涵養、納期内納付の促進、京都地方税機構との連携による徴収率の向上などにより、その確保に努めてきたところでございます。さらに、新たな産業を創造するためのリーディングゾーンの構築や、世界に伍するスタートアップ・エコシステムの展開などを通じまして京都経済の活性化を図り、税源涵養につなげてまいりたいと考えております。
 また、府税の在り方につきましては、長年課題とされてきました法人事業税の外形標準課税における減資の問題への対応など、全国知事会等を通じて要望してきた結果、見直しが実現されたところでございます。
 今後とも、京都経済の活性化に努めますとともに、全国的な制度改正等を要する案件につきましては、国に対し改正を求めるなど、府税収入の確保に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 また、府有資産の活用につきましては、府有資産は重要な経営資源であり、府民共有の財産でもあることから、府民全体の利益を優先し、府民の満足を最大化するよう、適切に活用することが重要だと考えております。そのため、これまでから、ネーミングライツの取組により財源確保を図るほか、利活用ニーズがなく、暫定的な利用の可能性も低い府有資産につきましては速やかに売却を進めてきたところでございます。
 民間のノウハウを活用した事例といたしましては、元七条警察署跡地において運転免許センターと地域防犯ステーションをホテルなどの民間収益施設と一体的に整備したほか、元府立図書館仮施設跡地において花屋町交番を保育施設及び社会福祉施設と一体的に整備してきたところでございます。
 今年度新たに「府有資産利活用検討プロジェクトチーム」を立ち上げたところであり、未利用の府有資産に加え、利用中の施設についても対象として、各施設が最適な利活用をされているか検証を進め、府有資産のさらなる利活用に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、京都アリーナ(仮称)整備の収支見通しに与える影響についてでございます。
 行財政運営方針では、令和10年度の財政効果目標額を、収支不足額の解消のための約200億円、京都府総合計画を踏まえた京都の未来づくりのための約100億円の計300億円としております。
 京都アリーナ(仮称)につきましては、府民負担の軽減を図る趣旨から、民間事業者の幅広い提案を求めているところであり、施設整備費をはじめ、後年度の負担額につきましては現時点において具体的に見込むことができず、毎年度の予算編成を通じまして今後の収支見通しに与える影響を精査することとなります。
 いずれにいたしましても、将来負担比率など、国が定める基準を守りながら、京都の未来づくりのために必要な投資を行うなど、バランスを考慮した財政運営に努めてまいりたいと考えております。
 次に、金利上昇による財政運営への影響についてでございます。
 長期金利が上昇することになれば、新たに発行する地方債の金利も同様に上昇し、後年度に生ずる利息に影響を与えることとなります。そのため、長期的な金利変動リスクの分散と多様な投資家の獲得といった観点から、5年債、10年債、20年債といった償還年限の多様化を考慮した府債の発行に努めているところでございます。
 今後も厳しい財政状況が続くことが見込まれる中、行財政運営方針に基づき、不断の事業見直しはもとより、歳入確保など、あらゆる対策を尽くしながら府民サービスの維持・向上に努めてまいりたいと考えております。

◯畑本義允君

◯議長(石田宗久君) 畑本義允議員。
   〔畑本義允君登壇〕

◯畑本義允君 ありがとうございました。
 様々質問させていただきまして、まず予算の新陳代謝促進プログラムに関しましては、以前から実施をしていただいていると。変化に対応するために部局の主体性で施策を検証・進化させるということで、特に限られた財政の中では予算の重点化、またリバランスが非常に大事になってくるかと思いますので、ぜひ部局のほうの主体性とともに予算のリバランスということも考えていっていただきたいなというふうに思います。
 また、外郭団体の自立的な経営確立のほうは自主的な事業、自主性を進めるような助言をしていただけるということで、こちらも様々工夫を凝らした外郭団体による事業によってまたそれの収益が上がることはとてもよいことだと思いますので、ぜひお取組をお願いいたします。
 歳入のほうでございますが、具体的には京都経済の活性化をして歳入の確保、また府有資産の施設等に関しましてはプロジェクトを立ち上げられて各施設の利活用の検証をされていくということで、歳出抑制というのはやはり限界がありまして、この歳入の確保、財源の多角化というのは非常に重要になってくるかと思いますので、こちらのほうもぜひ注力をしていただきたいなというふうに思います。
 あと、目標額のほうなんですが、2023年度までの行財政改革プランで400億円ということでしたので、今回は300億円、100億円ほど目標額としては下がっているのかなと思いまして質問をさせていただきました。アリーナの整備に関しましては現時点では見込めないというのも重々分かりますので、この目標額というのが300億円で今のところいけるという試算であれば、またそこに向かって改革を進めていただければなというふうには思うんですが、この2023年度までの行財政改革プランのほうで、昨年の総括質疑でも質問させていただいて、「一定の改革成果が見込まれると、ともすれば目標額以上の成果も見込まれる」とお返事をいただいておって、その中で今もなおまだ続いていくであろう本府財政の収支不均衡というのはやはり長年にわたる構造的な課題であり、そのような中で事務的経費の累増に投資的経費も必要と。当時も申し上げましたが、大変難しいかじ取りの最中かとは思います。工夫を凝らし、低予算で事業を行うこともできるかもしれませんが、やはり財政はあらゆる課題解決のための土台となるものです。課題を解決するための支援や施策、その財源を行革債等で穴埋めすることは、5年・10年・20年後の本府行政、ひいては将来の京都府民にその負担を先送りすることになります。私たちのまち・京都の今現在の課題解決のための負担を将来の府民、子どもや孫世代に先送りしないためにも今回の行財政運営方針を堅実に実行していただき、計画に不足が考えられれば都度見直し、持続可能で健全性の高い、将来を見据えた財政運営をお願いしまして、次の質問に移ります。
 次に、林業発展のための取組と北山林業に対する支援についてお伺いします。
 京都府における木材需要量及び素材生産量は長年右肩下がりでしたが、近年はやや横ばいか回復傾向にあります。また、府内産・他県産・輸入外材別木材需要の割合の推移を見てみますと、外材の割合は、平成18年度の79%から令和4年度には19%まで下がりました。その分、国産木材の割合は、平成18年度の21%から令和4年度80%と、大きく上昇しました。円安や輸入に関する世界情勢等、様々要因はあったかと思いますが、府内産木材の利用を推進する京都府の取組としても一定成果が出ていると感じる一方、令和4年度80%の割合であった国産木材の需要の割合の内訳を見てみると、府内産木材が37%、他県産木材が43%と、いまだ他県産の割合のほうが高く、国産木材の需要が高まる中、府内産木材の割合増加と木材需要量自体の底上げが本府林業の発展のためには欠かせない急務であると考えます。
 令和5年3月に改定された京都府農林水産ビジョンの「府内産木材の利用促進」の項目には、木材の需要を喚起し、府内産木材が利用される体制を構築するために、製材事業者と素材生産業者が森林組合等の川上事業者とのマッチングや、住宅への府内産木材の利用を促進するため、住宅ローンを取り扱う地元金融機関などとの連携、木材需要・供給を生み出す施設・産業の誘致の推進や、新たな木材需要に対応できる木材加工施設の整備推進、木造建築を担う人材の育成に、その他様々な手法による機運醸成等、施策の方向性が挙げられております。
 そして、この京都府農林水産ビジョンでは、各施策の進捗を客観的に評価するため、各分野における数値目標が設定されています。
 そこで、府内産木材の需要割合の増加と木材需要量自体の底上げの観点からお伺いします。
 府内産木材の利用量について、京都府農林水産ビジョンの目標年度である令和8年度の数値目標は25万7,000立米であり、この目標を達成するためには府内産木材の需要割合を約50%以上に引き上げる必要があるとお聞きしております。令和8年度の数値目標の達成に向けた今後の具体的な取組内容と展望がございましたら、お聞かせください。
 併せて、京都府の素材生産量についても数値目標を設定されていますが、こちらのほうも今後の具体的な取組内容と展望をお聞かせください。
 次に、「ひろがる京の木整備事業」についてお伺いします。
 京都府では、現在、府内産木材の利用を推進するため、「ひろがる京の木整備事業」の建物型として住宅への府内産木材の利用を支援する「住宅タイプ」、商業施設や福祉施設などの非住宅建築物への府内産木材の利用を支援する「非住宅タイプ」、多くの府民等が集う住宅以外の民間施設において府内産木材を利用した木製品等の導入を支援する「木製品導入支援タイプ」を実施されています。これらの事業は、府内で生産された木材を活用すること、府民が木と触れ合い、身近に感じる環境を拡大することで持続可能な森林資源の利用を促進し、地元の木を地元で使い、府内の木材産業を活性化する事業です。
 令和3年度から令和5年度の「ひろがる京の木整備事業」実績を見てみますと、それぞれ、住宅タイプは令和3年度の102件から令和5年度では162件、非住宅タイプは6件から13件、木製品導入支援タイプは21件から55件と、順調に推移しています。この中の住宅などにおいて府内産木材を利用した建築物の木造化や木質化を支援する住宅タイプでは、京都府内産木材の購入費補助のほかに、北山丸太製品、京銘竹製品の購入費補助も設定されています。
 私の地元・京都市北区の中川を中心とした雲ヶ畑、大森、小野郷といった地域は約600年前の室町時代頃から北山杉を育林し、この北山丸太の生産を目的とする北山林業の栄えた地域であります。北山杉の皮をむき、加工してつくられる北山丸太は、千利休により完成された茶の湯文化を支える茶室や数寄屋の建築用材として頻繁に用いられるようになり、昭和41年9月に「京都府の木」として制定された北山杉から生まれる北山丸太は京都府伝統工芸品にも指定されています。
 北山丸太とは、本来、数寄屋建築や床柱など、木の肌の光沢や絞り模様を楽しむもので、一般的な木材のような構造材としての利用というよりは、意匠材(インテリア素材)としての機能を持った素材です。しかし、近年、数寄屋造りはもとより、茶室や和室そのものの建築が減少する中、この北山丸太は需要量の減少に悩まされております。
 私が北山林業に従事される方からお伺いする話でも、今、最も必要なことは、やはり素材需要量の増加、販路開拓、仕事づくりだと耳にします。そして、皆さんはこの本府の「ひろがる京の木整備事業」は御存じでしたが、残念ながら、まだ効果をあまり実感できないというお声も耳にしました。
 そこでお伺いします。
 先ほど申し上げました「ひろがる京の木整備事業」の実績は順調に推移していると考えますが、このうち、住宅タイプの中で北山丸太を使用した実績や見えてきた課題などがあれば、お聞かせください。
 また、京都府では、現在、北山林業の振興を図る機運醸成のための支援として様々なイベントを開催していただいておりますが、北山丸太の需要増加のためには、従来の利用方法以外に様々な製品や構造材としての利用方法も必要になってくるかと考えます。本府としてのお考えと、このような事例が事業の実績でございましたら、お教えください。
 また、本年から国税としての森林環境税の徴収が始まります。森林環境税は、温室効果ガスの削減、国土の保全、水源の涵養、森林の整備、木材の利用促進などを目的とし、その財源を確保するために徴収される税です。森林所有者の高齢化や木材価格の下落等により森林の荒廃が進む中、市町村が中心となり、手入れ不足の森林の整備を推進する森林経営管理制度が令和元年度からスタートし、こうした森林整備等を行うための地方財源を安定的に確保することを目的として創設をされました。
 一方で、森林整備は喫緊の課題であることから、森林環境税の徴収に先立ち、令和元年度から森林環境譲与税が国から全国の自治体へ配分されています。この譲与税は、市町村に全体の90%、都道府県に10%が国から配分されており、都道府県はこの財源を森林整備を実施する市町村の支援などの取組に充てることとされています。
 そこでお伺いします。
 京都府の譲与税の令和元年度から令和4年度の活用状況を見てみますと、約77%を市町村支援、人材育成・確保、木材利用推進などに充てられ、残りの22%を基金積立てとされています。譲与税のこれまでの具体的な活用状況と、この積み立てられた基金を含め、今後の活用方法等のお考えをお聞かせください。
 次に、北山丸太のような伝統産業の振興政策として、Kyo-Densan-Biz(キョウ-デンサン-ビズ)についてお伺いします。
 令和4年11月1日に開設されたKyo-Densan-Bizは、京都の伝統産業が長年の歴史の中で培ってきた京都の文化力を重要な資源として次世代のライフスタイルや世界市場で存在感を持つ産業へと変革していくための総合的支援を目的に開設され、民間のコーディネーターが、新商品開発や海外展開等の新規マーケット開拓等、専門家の立場から伴走支援し、ビジネス目線でバックアップされている京都府の委託事業であります。
 京都府指定の伝統工芸品「京もの指定工芸品」「京もの技術活用品」や、京都市指定の伝統産業の製造・卸売・小売事業者、その他これらの伝統工芸品を活用する関連事業者などが支援対象となり、先ほどお話しした北山丸太も京都府伝統工芸品や京都市伝統産業品の指定を受けており、支援対象となっています。
 本年4月、所属する農商工労働常任委員会所管事項の調査において、Kyo-Densan-Bizコーディネーターの方から、Kyo-Densan-Bizにおけるこれまでの京仏壇・仏具、京焼・清水焼、丹後ちりめん、そして北山丸太などの海外販路開拓の支援事例を説明いただきました。その説明の中で私が特に感銘を受けましたのは、Kyo-Densan-Bizの支援のスピード感です。説明を受けた中の一例は、日本家屋の減少により、床柱等、従来の活用方法による北山丸太の需要が減る中での「北山丸太を使った世界で活躍する建築家とのマッチングによる新商品開発」という支援事例でしたが、プロジェクトが昨年の7月からスタートし、商品完成前の本年4月の段階でスイスで建設中のホテルの内装案件として受注が確定し、翌5月にはサンプル商品完成、現在、ヨーロッパや中東市場でのさらなるマッチング拡充、販路開拓を進められています。
 現在、北山丸太に限らず、多くの伝統産業は、需要の減少とそれに伴う売上げの減少に直面しております。そして、先ほどの質問でお話ししたとおり、これらの課題解決のためには、従来の利用方法や販路以外に、新たな利活用方法や販路も必要になってきます。
 伝統産業における需要と売上げの回復が喫緊の課題である中、仕事づくり、販路開拓は非常に重要であり、Kyo-Densan-Bizのこうしたスピード感を持った取組は、非常に厳しい状況にある京都の伝統産業にとって大きな希望と役割になると考えます。
 そこでお伺いします。
 伝統産業の種類と新たな可能性は多岐にわたり、これに対応するため、Kyo-Densan-Bizの専門家も幅広い分野の方がいらっしゃいますが、事業者から相談を受けてから方向性を決め、適切なコーディネーターや事業者とのマッチングまでをつなぐ一連の支援体制は十分なものでしょうか。厳しい状況にある京都の伝統産業事業者にとって、先ほど申し上げた事例のように、Kyo-Densan-Bizのスピード感のある支援は非常に重要になってくるかと思いますが、お考えをお聞かせください。
 ここまでの御答弁をお願いいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 府内産木材の利用量と素材生産量の目標達成に向けた取組内容についてでございます。
 府民の暮らしや木の文化を支えてきた京都の森林の多くが成熟期を迎えている中、木材利用の促進により需要を拡大し、安定した素材生産を行うことで持続的な林業の発展につなげていく必要がございます。
 京都府では、令和4年3月に制定した「府内産木材の利用等の促進に関する条例」を機に、川下の事業者を中心としたサプライチェーンを構築し、木材需要に迅速かつきめ細やかな対応ができるよう、川上から川下まで総合的な施策を展開しているところでございます。
 川上対策では、生産体制を強化するため、林業事業体に対する高性能林業機械の導入に係る助成や、間伐に比べ生産性の高い皆伐への誘導を図るとともに、民間事業体の経営力向上を目的とした団体設立への伴走支援などを行ってまいりました。川中対策では、大規模建築物への供給能力を強化するため、大断面の集成材加工施設の整備を支援したところであり、新たに年間1万立方メートルの供給量が見込める施設が昨年度から稼働しております。川下対策では、府内産木材の需要拡大を図るため、住宅、商業施設などの木造・木質化や木製品導入に係る助成を行いますとともに、木材利用の機運を醸成する府民会議などを通じまして、温かみや癒しなど、木材の魅力発信に努めているところでございます。
 こうした取組によりまして、令和4年度の府内産木材の利用量は18.2万立方メートル、素材生産量は19.6万立方メートルとなり、いずれも前年度実績を上回っており、成果が着実に現れてきているところでございます。
 今後、農林水産ビジョンに掲げました令和8年度の府内産木材の利用量の目標値25.7万立方メートルと素材生産量の28万立方メートルを達成するためには、いまだ府内需要の約4割にとどまる府内産木材の利用量を増加させる必要がございます。
 そこで、中小規模の製材所の加工能力を一層高めるため、大量の木材を処理できる木材乾燥施設の導入を支援いたしますとともに、プレカット施設など府内で7社にとどまるJAS認定材を取り扱う施設の増強を進めてまいります。加えまして、木材利用の促進には安定した素材生産が不可欠であり、森林所有者に施業提案を行う「森林施業プランナー」を林業大学校で育成し、林業事業体への就業を進めますとともに、市町村が主体となり進める森林経営管理制度により、事業地の確保を一層推進してまいりたいと考えております。
 これらの取組を通じまして、木材需要の拡大と安定した素材生産の供給を図り、それぞれの目標達成につなげてまいりたいと考えております。
 次に、北山林業に対する支援についてでございます。
 北山林業は、京都府の伝統工芸品に認定された北山丸太を産出する伝統的林業であり、床の間や茶室など、和風建築を後世に引き継ぐため、その振興に取り組むことが重要だと考えております。
 京都府では、住宅建築に北山丸太を使用された場合に導入費用の50%を助成し、他の府内産材の15%と比べて手厚く支援することで利用拡大を図っているところですが、助成件数は、取組を始めた平成28年度以降、34件と、全ての府内産材に係る助成件数の2%にとどまっている状況にあります。これは、住宅着工戸数の減少に加え、生活様式の変化に伴い、床の間などのニーズが少なくなっていることが影響しており、令和4年度の北山丸太の生産量は10年前の約3割まで減少し、新たな販売戦略の展開が必要となっております。
 こうした中、生産者団体を中心に、北山丸太の特徴を生かした内装材のほか、家具や玩具など、魅力ある木製品の開発が進められております。昨年度には、京都市内の大型商業施設において北山丸太約200本を使用した木育スペースが新設されるなど、子どもたちをはじめ、幅広い世代に触れていただく機会が増えているところでございます。
 今後とも、首都圏や集客力の高い商業施設等で北山林業の魅力を伝えるイベント展示を行いますとともに、林業と観光や伝統産業の部局が連携し、商業施設等への北山丸太を利用した内装や調度品によるしつらえの提案など、北山林業の振興に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、森林環境譲与税の活用についてでございます。
 京都府に配分される譲与税は、森林経営管理制度による適正な森林管理を進める市町村への支援に活用しているところでございます。
 令和2年度には「京都森林経営管理サポートセンター」を設立し、市町村への伴走支援を行った結果、所有者の同意が得られた事業地の実績について、令和4年度の増加率が全国平均を上回る進捗となっているところでございます。
 今後は、市町村の取組をさらに加速化するため、森林環境譲与税の基金も活用し、航空レーザー解析により森林簿などの森林情報の精度向上を図りますとともに、関係者間での情報共有の円滑化を図るクラウドシステムの導入により、効率的な森林管理の推進につなげてまいりたいと考えております。
 今後とも、京都の歴史や文化を育んだ森林の適正管理と林業の振興に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、伝統産業の振興についてでございます。
 京都の伝統産業は、長い歴史に育まれた豊かな文化を背景に、伝統的な技術・技法を守りながら革新を繰り返し発展してまいりましたが、生活様式や価値観の変化による市場の縮小や後継者不足など、伝統産業を取り巻く環境は大変厳しい状況にございます。
 しかしながら、京都の伝統産業は、優れた技術や素材を生かして現代のニーズにマッチしたものづくりを行うことで、より豊かなライフスタイルを提案する生活文化提案型産業へと変革し、世界の市場を開拓できる可能性があると考えております。
 伝統産業は中小零細事業者が多く、挑戦する意欲はあるものの、自社の力だけでは一歩踏み出せない事業者も多いことから、京都府ではKyo-Densan-Bizを令和4年11月に設置し、伝統産業の技術や素材を生かした新商品開発や新たな市場開拓を伴走支援することといたしました。
 Kyo-Densan-Bizでは、工芸分野の販路開拓支援や物流・輸送サポートにたけたコーディネーターを配置し、事業者ごとの課題や強みを明確にして取り組むべき方向性を決め、新商品の開発や価格設定、ブランディング、販路開拓に当たっての現地ニーズの把握など、事業者に寄り添い、支援をしてまいりました。その結果、海外の現地に合わせたブランディングやテスト販売に成功し、安定的に売上げが計上される事例も生まれてきております。
 一方、令和5年度の相談件数が約300件にも及ぶ中でスピード感を持って多様な課題解決に当たるためには、さらなる支援体制の充実が不可欠となっております。そのため、従来から配置されていた工芸分野に強いコーディネーター1名に加えまして、今年度から、染色分野、ウェブ戦略に強いコーディネーターを新たに2名配置し、3名体制といたしました。さらには、この3名のコーディネーターに加え、コーディネーター間の情報共有などを補佐する2名のスタッフと、デザインやインテリア、建材など、より専門的な知見を有する外部専門家などとチームを組んで支援する体制を構築し、スピード感のある伴走支援を行うこととしております。
 今後とも、Kyo-Densan-Bizを核として伝統産業事業者の新たなチャレンジを支援し、伝統産業を生活文化提案型産業へと発展させてまいりたいと考えております。

◯畑本義允君

◯議長(石田宗久君) 畑本義允議員。
   〔畑本義允君登壇〕

◯畑本義允君 ありがとうございました。
 まずは林業なんですけれども、素材生産量であったり、府内産木材の利用量、こちらのほうは着実に成果が出てきているということで大変心強いなというふうに思っております。
 それで、こちらのほうと絡めてになりますが、譲与税に関しましては、やはり大部分が市町村への配分でもありますので、こういった基金を積み立てられて──まあ、今までは市町村への支援、サポートセンターの開設等で使っていただいていて、またこの積み立てられた基金は森林情報の管理等も含めて使っていかれる予定というふうにもお伺いしたんですが、しかるべきときのために積み立てていただいている部分も木材利用の促進等にも利用可能であるかと思いますので、こういった様々な要因で、特に輸入外材の高騰が続いて、国産木材の需要が本府でも高まる中で、これを好機と捉えていただき、譲与税も活用していただきながら、府内産木材の素材生産量、使用割合の目標達成に向けての取組をお願いいたします。
 そして、「ひろがる京の木整備事業」のほうなんですが、先ほど御紹介差し上げたとおり、全体が順調に推移している分、制度開始から全体で34件、2%ということで、やはりこの北山丸太利用の先ほどの実績の数字が北山林業従事者の方々の肌感になっているのではないかなというふうにも考えられます。これは、そもそも、床柱等、和室の需要がなくなってきているという難しい課題かと思います。しかし、せっかく設定をしていただいている制度でもございます。私も考え、取り組んでまいりますので、北山林業従事者の方々に施策の効果を実感していただけるような実績を目指して、共に制度設計にさらなる工夫や手を加えていただくことも視野に入れながら取組を進めていただきますようにお願いをいたします。
 また、伝統産業振興のほうなんですが、Kyo-Densan-Bizさんの相談件数が300件ということで非常に多くの相談を受けていらっしゃるなというふうな印象でございます。令和4年のときの開設当初は、この窓口となる最初のコーディネーターの方が1人でやっていらっしゃるというような情報を見受けておりましたので、そのように大変多くの相談が来た中で各分野と的確にマッチングしていく、そのコーディネーターの方1人で大丈夫かなというような思いもちょっとありまして。
 また、この北山丸太の事例に関しまして、1年以内にもう受注確定というのは、これは特例的かもしれませんが、非常にスピード感のあった事例なんですが、こういった取組はぜひスピード感を持って。今の京都の伝統産業にとってこの取組のスピード感が損なわれることは非常にもったいないなと思いましたので、今こうやって増やしていただいている、今年度から増えるということは非常に安心をしております。
 この北山丸太に限らず、多くの伝統産業にとっての仕事づくり、新たな販路開拓、つまり売上げづくりというのが喫緊の課題の中で、現在の円安による輸出のチャンスというのもいつまで続くか分かりません。こちらのKyo-Densan-Bizの取組、スピード感が本当に必要になってくるかと思います。また今後も、京都が誇る伝統産業の新たな可能性と発展のために、Kyo-Densan-Bizの迅速な対応が可能な体制構築を引き続きお願いをいたします。
 次に、環境にやさしい農産物の高付加価値化及び消費者理解と流通の促進についてお伺いします。
 令和5年3月に策定されました「京都府みどりの食料システム基本計画」には、「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律」に基づき、京都府農林水産ビジョンが目指す施策の方向性を踏まえ、農林漁業・食品産業の持続可能な発展と食料の安定供給の確保に向けて、国産有機質肥料への転換など、輸入原料に過度に依存しない循環型農業の推進を図るために、環境負荷低減事業活動実施計画の認定者数、有機農業の取組面積等の目標・指標を定められています。
 この環境負荷低減事業活動とは、農業におけるエコファーマー制度に代わる新たな認定制度です。従来のエコファーマー制度では、化学肥料と農薬の使用量を申請者の栽培から3割程度の低減に取り組む事業者への認定ですが、この新たな環境負荷低減事業活動制度では、化学肥料と農薬を府慣行基準の3割低減に取り組む事業者に対して知事が認定する制度となり、いわばエコファーマー制度をより進化させた制度になります。
 現在、エコファーマーマークの商品への使用は令和9年度まで使用可となっており、令和5年度から始まりました環境負荷低減事業活動認定制度へ移行することが目標となっています。
 この環境負荷低減事業活動認定制度は、ほかの認定・認証制度のような「京のブランド産品」や「エコファーマー」「有機JAS」などの愛称やマークがまだ決まっていません。現在、有機についての消費者の認知や関心は高まってきていると思いますが、「環境負荷低減事業活動」という名称はもちろん、「環境にやさしい農業」は消費者にとっていまだなじみが薄く、その商品がどういったものなのかを想像しにくいと考えます。
 京都こだわり栽培指針に基づいて認証されるこだわり生産認証制度の「京のブランド産品」、通称「京マーク」は、京都の頭文字の「K」をシンボル化し、名称も認証マークも商品の特徴の一つである京都の産品であることが分かりやすくなっていると思います。この名称とマークを見れば、消費者は、他府県でなく、京都府、地元で取れた産品であると判断できます。一方で、この「京のブランド産品」は、堆肥と有機質肥料による健康な土づくりや、化学肥料と農薬を基準に基づき低減を実施している環境にやさしい農産物であるのですが、そのことまでは消費者理解に至っていないのではないかとも考えます。
 環境にやさしい農業の認証等は、化学肥料・農薬の使用量の低減度合により、京のブランド産品、エコファーマー、令和5年度からの環境負荷低減事業活動認定制度、特別栽培農産物、さらには化学肥料・農薬を原則使用しない有機JASと、様々ありますが、いずれにせよ、これらを行う事業者には、制度の認証等を取ることはもとより、栽培にも通常の農法より手間もコストもかかってきます。であるからこそ、これらの食品は、スーパーなどで価格だけで判断されることのないよう、流通と消費者理解が重要になると考えます。特に京のブランド産品や環境負荷低減事業活動実施計画の認定を受けた事業者が生産した農林水産物は、地元の産品であることと、この商品を買うことによって多少割高でも消費者側にどのようなメリットがあるのかをしっかり理解してもらうこと、付加価値をつけること、そして、地産地消に従い、京都府内に安定的に流通されることは非常に重要であります。
 そこでお伺いします。
 「京都府みどりの食料システム基本計画」内の「環境負荷低減事業活動等で生産された農林水産物等の流通及び消費の促進」の項目には、「京都産農林水産物のブランド化を進める中で、有機農産物の学校給食利用などの地産地消や食育を通じた消費者理解の促進により、環境負荷低減事業活動で生産された農林水産物の流通・消費拡大を図る」とあります。環境負荷低減事業活動で生産された農林水産物だけに限らず、先ほど挙げたような環境にやさしい農業に関する各種認定・認証商品全てに当てはまりますが、学校給食や食育など、児童向けの取組だけではなく、民間事業者や団体等の連携による一般小売への流通促進と、各種認定・認証商品の表示に工夫を凝らしたり、分かりやすいネーミングづけなど、消費者理解促進及びそれに伴う高付加価値化の取組も重要と考えますが、現時点での取組や実績、お考えをお聞かせください。
 また、京都府では「京都府人と環境にやさしい農業推進プラン」において有機農業を推進することとされており、本府の農業は今後ますます化学肥料・農薬の低減化と有機農業化に向けて加速することになります。環境にやさしい農業になるほど生産性向上と化学肥料・農薬を使わなくなることが求められるため、農業事業者には今までとは違った技術とノウハウが必要になってきますが、このような流れを目指す農業事業者に対する本府の支援・指導体制についても課題や実績、展望などがございましたら、お聞かせをください。
 最後に、北山エリアについてお伺いします。
 現在、北山エリア整備は丁寧に府民の声を聞かれて検討を進められており、その具体化のために、今後、時間をかけて、様々なステップを踏みながら、さらに議論を深めていかれるものだと思います。
 そのような中、北山エリアでは今年2つの話題性のある出来事があります。その1つ目は、京都府立植物園が今年開園100周年を迎えたことです。そして、2つ目は旧総合資料館の解体が始まり、跡地の暫定活用事業が開始されることです。
 まず、府立植物園について伺います。
 植物園開園100周年につきましては、記念式典や記念シンポジウムなどを中心とした「開園100周年記念祭」の開催が本年10月に予定されていますが、それ以外にも、先月の「ばらフェア」から始まり、この夏には、国立科学博物館など国内の博物館のほか、ドイツ最大の玩具メーカーの一つであるシュライヒジャパン株式会社など海外企業とのコラボレーションによって恐竜の化石標本や大型フィギュアも展示される「恐竜時代の植物展」、外部での出張展示を行う「出張植物園」、秋には夜の植物園を光や音で彩るアートナイトウォーク「メディアアートプロジェクト」など、季節ごとに様々なイベント・行事が府立植物園で開催されると聞き及んでおります。
 植物園は「生きた植物の博物館」であると同時に、府民の憩いの場でもあります。私は、令和5年6月の一般質問にて、こうした博物館としてのニーズとともに子育て世代や若者世代のニーズも満たせるよう、私が伺った府民のニーズとして、子育て世代向けの広場や遊具等の不足、観覧温室のトイレ等の修繕、そして限りある府財政の中での府民満足度向上とにぎわい創出の工夫について質問をしました。そして、質問の結びに、来園者満足度に直結し、早急な対応が必要な箇所についての整備計画具体化を待たずしての改修や修繕など、子育て世代に対する課題の解消、また、にぎわい創出について、限られた府財政の中で大きな予算を組まずとも、本府はテナントや土地を民間事業者に貸し付けし、賃貸収入を得ながら、民間の活力を活用し、にぎわい創出を図ることなど、府民ニーズに応え、満足度を高められるような取組を今できることから進めていくことをお願いしておりました。
 そこでお伺いします。
 令和6年度当初予算の植物園100周年記念事業費の趣旨には「開園100周年を迎えた府立植物園において、更なる魅力を創出する記念事業を実施するとともに、次の100年に向けた新たな植物園の取組を開始する」とありますが、100周年記念祭に向けて、また次の100年に向けて、趣旨に記載されていた新たな植物園の取組も含めて、ソフト面やハード面でどのような展望をお持ちでしょうか。お聞かせください。
 また、令和6年度当初予算における植物園100周年記念事業費の事業内容には、子どもたちが楽しく遊びながら植物について学べるエリアや子ども用トイレ、授乳室を整備するとして、「子どもはぐくみゾーン」の整備費が計上されておりました。府民の方から子育て世代向けの広場や設備等の不足のお声をお聞きし、昨年の一般質問でお願いをしておりましたので、この「子どもはぐくみゾーン」の整備には大変期待を寄せております。そして、同じくお願いをしておりました観覧温室のトイレ修繕のほうは、その後対応していただいたようで、府民の方からも「きれいになった」と喜びのお声を頂戴しております一方、大芝生地の南側のトイレも改修や修繕が必要ではないかと新たなお声もいただいておりましたが、先ほど申し上げました本年度当初予算において子ども用トイレや授乳室も併せて整備されるとのことであります。
 そこで、この「子どもはぐくみゾーン」のエリアとはどのようなものになるのか。また、トイレ整備のようなことも含め、子どもたち、そして子育て家庭の皆さんに対する満足度向上策をどのようにお考えか、併せてお聞かせをください。
 次に、旧総合資料館跡地の暫定活用についてお伺いします。
 地下鉄烏丸線北山駅出入口の真ん前に位置し、周辺には京都府立大学、京都府立陶板名画の庭、京都コンサートホール、そして植物園と、まさに北山エリアの一等地であるこの跡地は、旧総合資料館が2017年に全面閉館して以来、およそ7年間を経て建物の解体撤去が始まりました。
 この事業は、跡地の本格的な活用までの間、民間の創意工夫を生かした北山エリアの魅力向上につながる敷地の暫定活用及び防災・防犯上の懸念がある既存建物の解体撤去を一体的に実施することを目的とした解体工事及び跡地の民間事業者への貸付けになります。解体工事は令和7年3月末が完了期限となっており、その後、令和7年7月頃には民間事業者による暫定活用の全面オープンを目標とされています。
 今回の解体撤去費用は約7億5,000万円になるそうですが、解体終了後、土地貸付開始日から契約終了となる令和14年3月31日までの貸付料総額は約5億円以上となり、限られた府財政の中で、本府は土地を民間事業者に貸し付けし、賃貸収入を得ながら、民間の活力を活用し、にぎわい創出を図ることができる本事業は、財政面、防災・防犯上の観点、また北山エリアの魅力向上の観点からも有意義な事業であると考えます。
 ここで重要になるのは、本府と暫定活用を行う事業者との方向性のすり合わせになります。今回の暫定活用を北山エリアの魅力向上につなげるには、本府が「文化の力で世界に貢献する京都」を掲げられているとおり、文化芸術的な発信、そして魅力ある地域づくりのための地域コミュニティーとのつながり・交流が欠かせません。解体工事後の跡地の暫定活用レイアウト案を拝見しますと、「文化と憩いに彩られたライフスタイルを提案する住宅公園」と銘打たれ、モデルハウスやイベントスペース、ドッグランやキッズランドにカフェやショップなどが予定されています。
 そこでお伺いします。
 旧総合資料館跡地の暫定活用については、あくまでも暫定ですから、その後に本格活用を控えています。その本格活用を見据えて、北山エリア魅力向上のためには暫定活用期間中も文化芸術的な発信や地域とのつながり・交流が欠かせないと考えますが、どのようなイメージで文化芸術と地域交流を本格活用に向けてつなげていかれるのでしょうか。事業者とは今回の暫定活用においてどのようなコンセプトで協議をされているのでしょうか。お聞かせください。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 環境にやさしい農業の推進についてでございます。
 地球温暖化に伴う異常気象が深刻化する中、将来にわたって食料の安定供給を確保するとともに農業の持つ多面的機能を発揮していくためには、化学肥料や農薬等を低減する環境にやさしい農業の推進が重要でございます。
 京都府では、化学肥料や農薬の低減に取り組むエコファーマーや京のブランド産品、有機栽培農産物などの環境にやさしい農業を推進しており、最近5年間で取組面積が2割増加するなど、生産拡大が進んできております。今後さらに生産拡大を図るためには市場拡大とセットで進めていくことが重要となるため、商品の持つ安心・安全やおいしさに加え、環境に配慮した社会的価値を理解し選択してもらえる食品事業者や流通事業者、消費者を増やす環境づくりが重要であると考えております。
 まずは、食品や保健衛生、教育などの関係団体が協働して食育活動を行う「きょうと食育ネットワーク」や、その活動を支援する食育サポート企業など、約100の企業や団体とともに、環境にやさしい農業の意義や重要性をセミナーや交流会、イベントなどを通して発信してまいります。
 併せまして、環境にやさしい農業の認知度を高めるため、昨年度から化学肥料や農薬を3割低減する農業者の取組を認定する府独自の制度をスタートしており、今後、認定された農業者の生産物に府のシンボルマークやネーミングを表示できるよう、準備を進めているところでございます。
 また、環境にやさしい農産物の魅力を高め、消費者に選択していただくことが重要なことから、現在、京都食ビジネスプラットフォームを通して、農業者や加工・流通業者などが連携した事業者グループによるオーガニック冷凍弁当などの新商品開発を進めているところでございます。
 こうした取組により、環境にやさしい農業を広く府民の皆様に浸透させることで市場拡大につなげてまいりたいと考えております。
 環境にやさしい農業に必要な技術の支援につきましては、一昨年の急激な肥料高騰を契機とした国と府による支援策により、府内の約8割の販売農家が化学肥料を2割低減する栽培方法に移行しており、普及センターによる土壌診断に基づく適正施肥などの技術指導を行ってきたところであります。
 この流れを生かし、今後さらに高いレベルでの環境にやさしい農業を普及・拡大するためには、有機農業に先進的に取り組む農業者の協力が不可欠なことから、現在、有機農業アドバイザーとして5名を登録し、農業者への相談対応や専門的な助言等の活動をいただいております。さらに、こうした先進的な有機農業者の技術を広く普及させるため、昨年度に府が設置した京都フードテック研究連絡会議における産学公の研究ネットワークを生かしまして、農林水産技術センターを中心に、栽培技術の体系化や見える化、スマート化による省力化技術の開発を進めてまいりたいと考えております。また、農業者への技術支援を強化するため、これまでに普及センターの職員のうち71名を有機農業指導員として育成し、今年度から府内の各産地・品目において環境にやさしい農業の技術指導と実証を重点的に取り組んでいるところでございます。
 今後は、有機農業アドバイザーの登録者数を増やした上で府内各地に配置し、有機農業指導員とともに環境にやさしい農業にチャレンジする多くの農業者を育成する体制づくりを進めることで個人単位から産地規模の取組となるよう、支援してまいりたいと考えております。
 こうした取組により、環境にやさしい農業を府内全域に広げ、持続可能な農業の発展に努めてまいりたいと考えております。
 次に、府立植物園についてでございます。
 本年1月1日に開園100周年を迎えました植物園は、年間80万人を超える方々が来園される、府立施設の中でも中核と言える施設でございます。
 植物園が今後目指すべき姿につきましては、有識者懇話会をはじめ、、自治会や商店街、学校、福祉関係など、多くの皆様からの御意見などを踏まえ、次の100年に向けた将来ビジョンとして「京都から世界の生物多様性に貢献する」ことを掲げ、次代を担う子どもたちや若い世代向けの魅力拡大策、博物館機能や栽培技術の向上策など、ソフト・ハード両面の取組を進めていくこととしたところでございます。
 ソフト面の取組では、本年は、開園100周年記念事業として、それぞれの季節に応じた植物園の魅力を発信いたしますとともに、民間事業者などと連携した取組や植物園サポーター制度の導入など、新たな取組も積極的に実施しているところでございます。
 この夏には、子どもたちに植物に興味・関心を持っていただくための取組として「恐竜時代の植物展」を開催いたします。この取組は全国の博物館やドイツの玩具メーカーなどとのコラボレーションにより実現したものであり、恐竜の化石標本の展示や、大型恐竜フィギアと植物との合体展示、ワークショップなど、植物園の新しい魅力を提供する内容となっております。さらに、10月には記念式典や国際シンポジウムなどを中心とした100周年記念祭、「アートと生物多様性の融合」をコンセプトに、光と音を通じ、夜の植物を彩り、園内を散策する「メディアアートプロジェクト」を実施するほか、府内に植生する植物を学術的にも網羅する植物誌の作成プロジェクトも始動したところでございます。
 ハード面の取組では、多くの子育て世帯が楽しんでおられる大芝生地周辺を「子どもはぐくみゾーン」と位置づけ、施設整備を進めることとしております。大芝生地西側のうち、世界各地から10種類を超えるドングリの木を集めた一帯を「どんぐりの森(仮称)」として多くのドングリが実り始める9月にオープンする予定であり、子どもたちが実際にドングリを手に取り、形や匂いを感じるなど、植物園における原体験となるような空間を整備してまいりたいと考えております。
 また、家族連れの来園者からは子ども用のトイレが少ないとのお声をいただいているところであり、大芝生地の南側にあるトイレに子どもトイレや授乳室を設置するなどの改修を行うことで子育て世代が快適に植物園を御利用いただけるものと考えております。
 今後とも、植物園が、子どもたちをはじめ、府民や事業者の皆様により身近に感じ、支えていただけるよう、魅力向上を図りますとともに、次の100年に向け、植物が生態系にもたらす役割を分かりやすく伝え、京都から世界の生物多様性保全に貢献できる施設としてまいりたいと考えております。
 次に、旧総合資料館跡地の暫定活用についてでございます。
 旧総合資料館跡地につきましては、北山エリアのエントランスにふさわしい新たな舞台芸術・視覚芸術の拠点となるよう、創作活動から発表までの多様な文化芸術活動に対応できる機能について、現在、意見聴取会議などで御意見をお聞きしながら検討を進めているところでございます。一方で、本格的な活用までには、都市計画に関する手続や埋蔵文化財調査など、相応の時間を要しますことから、防災・防犯上の懸念がある既存建物などの解体撤去と併せまして、北山エリアの魅力向上につながる遊休地の有効活用を行うべく、暫定活用事業を実施するものでございます。
 事業者から提案のありました暫定活用計画では、北山エリアのエントランスにふさわしい魅力を創出し、地域の皆様にも御利用いただける「公園のような開かれた空間」を創出するものであり、ここには芸術作品の展示・販売や創作・発表スペースを設けることとされております。こうした取組は、京都府が目指している「文化芸術を軸とした交流創造空間」という本格的な活用のイメージにつながっていくものと考えております。
 「文化芸術の振興」や「まちづくり・交流」の要素を取り入れた暫定活用となるよう、文化芸術の発表の場や府民の憩いの場など、具体的な施設の内容や配置について引き続き事業者と協議を行い、北山エリアのさらなる魅力向上につながる取組を進めてまいりたいと考えております。

◯畑本義允君

◯議長(石田宗久君) 畑本義允議員。
   〔畑本義允君登壇〕

◯畑本義允君 御答弁ありがとうございました。
 まず農業のほうなんですけれども、今お答えいただいた中で、環境にやさしい農業についてセミナーやイベントで様々な市場理解を進めるとおっしゃっていただいて、本当に市場拡大のためには、おっしゃっていただいたように、社会的価値をまず理解してもらうということ、消費者理解の促進、ここが非常に重要じゃないかなというふうに考えております。有機JASとその他のマークとの明確な違いまで理解されている消費者自体がそこまで多くないのではないかなというふうにも考えるんですが、先ほど申し上げました京のブランド産品、こちらに関しては本当によくできているマークだなというふうにいつも思っております。「K」マークが入って、「京都」というのも入っているので、そのマークが「ああ、京都の、地元の産品なんだ」と分かっていただく一つ大きな役割を果たせているなと感じますが、一方で、そこが「環境にやさしい」「農薬や化学肥料の低減をしている」ということまでは消費者理解が至っていないのではないかなというふうに考えております。
 令和5年8月の農商工労働常任委員会において、環境負荷の少ない農業について参考人の方からのお話を伺う機会がございました。その方は先ほどおっしゃっていただきました有機農業アドバイザーを務めていただいている方だったんですが、そこの点について質問をしたところ、やはり認証・認定取得の手間や農法にかかったコストに見合っただけの一般的な商品との差別化というのがまだあまりできていないと感じるというふうにも伺いました。
 これから普及センターによる指導員もかなり増やしていただいて、有機化、どんどん化学肥料や農薬の低減化という環境にやさしい農業へと向かっていく、その本府の目指す方向性に沿った各種認定・認証取得が、その手間やコストに見合った対価を得られるような消費者理解と技術の促進をぜひお願いをいたします。
 最後に北山エリアに関しましては、本当に今年様々な、恐竜の標本の展示とか、非常に楽しみにしているんですけれども、学術的な取組等もまた新しく始まって、サポーター制度とか、新しい植物園の魅力を発見していくお取組をされていくというふうに伺って大変楽しみにしておりますとともに、「子どもはぐくみゾーン」については「どんぐりの森(仮称)」というものができるということで、こちらのほうも非常に楽しみにしております。
 北山エリアに関しましては、植物園の100周年、もちろん跡地の暫定活用のための解体工事開始と、本当に北山エリアが今動き始めているなということを感じております。
 植物園に関しては、先ほどおっしゃっていただいたように、子育て世代等のニーズ対応と、また府民満足度向上のお取組に本当に感謝をいたします。また、限られた府財政の中ではありますが、今後も「生きた植物の博物館」と府民の憩いの場の両面としての計画や議論を進めていただければと思います。
 旧総合資料館跡地については、非常に広い面積・エリアですので、暫定活用というのはこの北山エリアのイメージが大きく変わりますし、大変注目をされると思います。本格活用にスムーズに移行できるような暫定活用を期待しております。
 また、北山エリアには学部再編のあった府立大学の学舎設備の更新も計画が進められているかと思います。これらが一体となり、より魅力あふれる北山エリアとなるよう、引き続きのお取組をお願いしまして、私の代表質問を終わらせていただきます。
 初めての代表質問で至らぬ点もあったかと思いますが、最後まで御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)