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1 過去の事例を踏まえた土砂災害防止に対する取組に
ついて
2 障害者雇用の取組について
3 その他
議事録全文
◯筆保祥一君
◯議長(石田宗久君) 次に、筆保祥一議員に発言を許可します。筆保祥一議員。
〔筆保祥一君登壇〕(拍手)
◯筆保祥一君 国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団の筆保祥一でございます。
それでは、さきに通告しております数点につきまして、知事並びに関係理事者に質問させていただきますので、積極的な御答弁をよろしくお願いいたします。
まず初めに、過去の事例を踏まえた土砂災害防止に対する本府の取組について、お伺いいたします。
昨年7月に政策環境建設常任委員会の管外調査で静岡県にお伺いし、令和3年7月に発生した熱海市における土砂災害を踏まえた対応についての調査を行わせていただきました。この熱海土石流災害につきましては、現在係争中のため、公に公表されている部分からの質問をさせていただきます。
災害の概要としましては、熱海市伊豆山地区逢初(あいぞめ)川において2021年7月3日午前10時30分頃、土石流の第1波が発生し、その後も正午過ぎまで数度の土石流が発生、最終的に人的被害が32名、非住家を除く住宅等被害が98棟になるなど、近年ではまれに見る甚大な被害が発生いたしました。
当時もあらゆるメディアで、災害の原因について、逢初川上流部の盛土の指摘がなされてきましたが、静岡県発表の文書にも、「逢初川源頭部には、過去の地形データの比較や静岡県・熱海市の公文書から、2007年以降に盛土が造成されたことが確認されている。静岡県による災害前後の地形データの比較から、土石流の起点は盛土が造成されていた逢初川源頭部であり、崩落した土砂量は5万5,500立米、そのうち約7,500立米が途中の砂防堰堤に捕捉され、約4万8,000立米が下流域に流下したと推定される」とされております。
この状況を受けて国は、危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する「宅地造成及び特定盛土等規制法」を令和5年5月26日に施行し、本府も新たな規制区域の指定に向けて準備をしているところは伺っているところであります。
そこでお伺いします。
昨年5月26日に新たに施行された宅地造成及び特定盛土等規制法は、施行後の経過措置期間の2年を含むそれ以前の盛土は対象外であり、遡及適用はしないと伺っておりますが、新法による区域指定以前から存在する盛土等の安全性の確保については、どのような指導がなされるのでしょうか。
また、4月1日現在で新法による区域の指定を行った自治体は、指定権限を持つ129自治体のうち14自治体で、今現在、本府も鋭意その指定に向けて作業を行っておられると思いますが、新法施行以前から盛土が存在するエリアもある中、どのような対応を行っていくのか、御所見をお聞かせください。
また、このたびの熱海土石流災害において一定の効果を上げていたのが、既存の砂防堰堤であります。この砂防堰堤は、土石流災害が発生した2021年から遡るところ22年前の1999年に竣工した土石流対策堰堤と伺っております。災害発生時は、堤体背面の土砂が満砂状態ではなく未満砂であったため、ある程度の土砂を捕捉できたと静岡県の資料にも記載があります。
詳細な設計諸元等の確認はできておりませんので基本的事項でお伺いいたしますが、そもそも砂防堰堤や治山堰堤は、堤体の背面、いわゆる堤体から上流側に平常時堆砂勾配で土砂が堆積した時点で初めてその効果を発揮する構造物として設計されております。したがって、土砂を抑制できる計画量は、計画堆砂勾配で堆積した土砂量から平常時堆砂勾配で堆積した土砂量を差し引いた分でしかありません。堰堤を設計する基本的な考え方は、渓床並びに渓岸の崩壊防止、いわば対象河川の縦横侵食防止に主眼を置いており、ダムサイトから上流域の一定区間の安定化を図ることを主な目的としております。
このたびの災害では、その既存堰堤の堆砂状況が未満砂であったことから、推計ではありますが7,500立米の土砂を捕捉できたとのことであります。これは、たまたま未満砂状態であったことから、ダムサイトから上流500メーターを源頭部とする土石流を計画量を超えて抑制ができた、あくまでも結果論であり、先ほど申し上げましたが原因とされる盛土が施工されたのは2007年以降であることから、このたびの土砂量を想定していたものではないのが実情であります。
このたびの熱海の事例は、この逢初川においての砂防指定地の指定がこの砂防堰堤近傍の範囲として標柱指定になっていたことも指摘がなされております。もちろん、既存堰堤の計画時の1999年と盛土が施工された2007年以降とでは流域の状況も変わっており、1999年時点では計画に盛り込めなかった現象もあることから、その指摘が妥当なのかは一概に言えない状況であります。
静岡県の資料によりますと、標柱指定した理由としては「地権者の同意が得られないため、今回は事業実施に必要な区域のみを標柱にて指定」「流域全体を面指定することに対する再検討の結果、流域上部は管理された植林帯等であるため、流域全体を指定する緊急性は比較的小さいため事業影響範囲を標柱指定する」とされておりました。
ここで何が問題かといいましたら、流域上部は管理された植林帯であったことです。静岡県の資料にも、「流域の状況は森林法のいわゆる5条森林に指定されており、森林を伐採する等の1ヘクタール超えの開発行為については林地開発許可、1ヘクタール以下についても伐採届の提出などにより規制または管理されていた」、また「1,000平米以上、または2,000立米以上の切盛土については静岡県土採取規制条例により管理されていた」と、他法令でも管理されていたエリアであったとされております。いわば、複数の法律の網掛けが現地でも起きていた状況になります。
このように、土砂災害防止の観点から、砂防指定地として砂防法の対象範囲としなくても他法令により管理可能な状態にある場合は、必ずしも砂防指定地に指定することは要しないとの判断から、必要最小限の指定範囲にとどめた経緯が述べられております。
これは特異な事例ではなく、全国どこでも起こり得る状況であり、当該の逢初川も普通河川であり、管理者は熱海市であります。また、砂防法の指定は国土交通大臣が指定はしているものの、法定受託事務により静岡県がその監視に係る事務を担っており、森林法や盛土規制法も同様の状況であります。
そこでお伺いいたします。
このように、対象エリアが複数の法律や複数の行政機関にまたがる案件は非常に多いと思われますが、そのような状況において、このたびの熱海の災害を踏まえ盛土等の対策に向け本府はどのような対応を行っていこうとされているのか。
また、砂防指定地の指定については、流域全体を指定するべきであると私は考えておりますが、府内においての現状はどのような状況であるのか、砂防法以外の法令による規制がなされている場合の取扱いなども含めて、御見解をお聞かせください。
続いて、近年、土石流氾濫の拡大要因としても指摘がなされている流木について、お伺いいたします。
昨年も、京都府北部を襲った台風7号に伴う大雨で、土砂流出の被害が相次いで発生いたしました。毎年のように記録的な雨量と言われ、もう「未曽有」では済まされない状況にまで来ております。先月18日に公表されました国土交通省発表の2023年の土砂災害発生件数では、近畿では京都府は和歌山県に次いで2位の29件となっており、森林率が府内面積の74%と非常に高い状態である本府は、どこで土砂災害が発生してもおかしくない状況にあると思われます。
例年、台風が上陸するたびに発生している土砂災害ですが、流出した倒木により河道が閉塞され、それが天然ダム化し、その後、決壊等を起こして氾濫区域が拡大する事例が相次いでおります。流出する倒木にももちろん種類はありますが、そのほとんどが山腹や渓岸の崩壊エリアに属していた立木であるのは、先日の私の予算特別委員会の質問でも御回答を頂戴いたしました。
ただ、私も過去に土石流対策計画の策定に従事していた時期もあり、他府県ではありますが、その発生現場で現地調査を行ったところ、全てが全て崩壊エリアの立木とは断定できない流木があったのも事実であります。いわば、民有林から流出した切捨て間伐材の可能性も高かったことであります。
また、最近になって大学等の研究機関では、この林地残材を起源とする流木発生の指摘がされ始めており、林地残材が存在する山地地域では林地残材起源の流木も考慮すべきとの話も出てきております。
砂防施設の計画を行う上で、流木については基本、崩壊想定エリアの立木の本数をカウントしており、そのエリア以外の立木や林地残材のカウントは行っていないのが現状であります。年々増加の一途をたどっている降雨量に伴い、その対象範囲を流出の可能性があると判断できる林地残材にも広げて計画に盛り込むなど、そろそろその検討が必要な時期となってきているのではないでしょうか。少なくとも、砂防施設がない集落内の小規模河川で河道閉塞の原因となっている流木は、林地残材を起因とするものが非常に多いと思われます。
そこでお伺いいたします。
切捨て間伐材、いわゆる林地残材についても何かしらの規制や対策を講じていくべきと考えますが、本府の御見解をお伺いいたします。
まずは、ここまで御答弁をよろしくお願いいたします。
◯知事(西脇隆俊君)
◯知事(西脇隆俊君) 筆保議員の御質問にお答えいたします。
盛土等の安全性確保についてでございます。
盛土や切土の安全確保のための規制につきましては、これまで宅地造成等規制法、森林法等の各法令ごとに規制を行う区域や安全基準が定められており、各自治体の判断で条例を定め、区域や基準を補完してまいりました。
このため、例えば仮に同じ形状の盛土であっても、宅地造成工事規制区域では規制の対象になるが、森林法の規制区域では規制されない、また、京都府域ではいわゆる京都府土砂条例により規制対象となるが、他の自治体では規制されないといった、いわば規制の隙間がございました。国においては、令和3年7月に静岡県熱海市で大規模な土石流災害が発生したことを踏まえ、危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制し、盛土等に伴う災害を防止するため宅地造成等規制法をいわゆる盛土規制法に改正されたところでございます。
具体的には、都道府県知事や政令市の市長等が、土地の用途にかかわらず盛土等により人家に被害を及ぼし得る区域を規制区域として指定できることとするほか、農地、森林の造成や土石の一時的な堆積も含め規制区域内で行われる盛土等の行為を許可対象とするなどにより、隙間なく新たな盛土等を規制できることとされました。
京都府においては、熱海市の災害を受け、令和3年に盛土による災害防止のための総点検を実施し、把握した約7,000か所の盛土につきましては、周辺人家等への著しい影響が懸念されるなど直ちに対策が必要と判断される箇所はなかったところでありますが、降雨による形状の変化などにより安全性が低下することも懸念されます。
法改正以前から存在する盛土に対しては、新たな安全基準等が適用されませんが、規制区域内で現に災害を及ぼすおそれがある場合には、知事などが安全対策を求めることができるとされており、調査や指導などを適切に対応してまいりたいと考えております。
京都府といたしましては、引き続き、市町村と連携をし、規制区域の指定に向けた準備を進めるなど盛土規制法の適切な運用により、府民の安心・安全の確保に努めてまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
◯建設交通部長(濱田禎君)
◯建設交通部長(濱田禎君) 盛土規制法に基づく規制区域の指定に向けた対応についてでございます。
盛土等に対しての府民の安心・安全を確保していく上では、既存の盛土等の危険性の低減と将来新たに危険な盛土等が造成されることの防止との2つの対応が必要と考えております。既存の盛土につきましては、先ほど知事から答弁させていただきましたとおり、総点検を実施し、直ちに対策が必要な箇所がないことを確認するとともに、今後、変状等により危険が生じた場合にも改善の勧告等を行うことが可能なところでございます。
将来に向けての取組でございますが、既存の盛土を含めて勧告などの実効性をより高めるとともに、新たに盛土等が行われる場合において安全性を確認していくため、盛土規制法に基づく規制区域の指定の準備を京都市をはじめとした市町村などと協調して進めてきたところでございます。
具体的には、盛土の分布状況や、市街地、集落、人家の分布状況、宅地造成等規制法や森林法などの関連法令に基づく土地利用状況などの情報に関しまして、既存のデータを活用しつつ不足する情報について新たに調査を行い、これを基に規制を行う区域の検討を実施しているところでございます。
検討に当たりましては、宅地造成等規制法や森林法、廃棄物処理法などに基づく制度を所管する部局が情報を共有し、包括的に対応することが効率的であるため、令和5年に建設交通部、農林水産部、総合政策環境部で構成する「盛土対策チーム」を設置したところでございます。
今月6日に京都市において先行して規制区域が指定されたところでございますが、京都市を含めた京都府全域の安全性の向上に向け、府内市町村と一層連携を強め、早期の区域指定と盛土規制法の適切な運用に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、砂防指定地の指定の現状についてでございます。
渓流が削られたり山腹が崩壊したりすることにより堆積した土砂や地盤が緩く崩れやすい斜面に大雨が降った場合、水を含み、また勢いを持った土石流が発生し、下流の人家などに甚大な被害を及ぼすおそれがございます。被害などを未然に防ぐため、砂防法により、土砂の生産を管理・抑制するために土地の形状を変えるなどの行為の制限を行う区域や、土砂を捕捉する砂防堰堤の整備が必要な区域などを砂防指定地として指定することとされているところでございます。
指定に当たりましては、上流域全体を指定することが望ましいとされているところでございますが、土地所有者の特定に時間を要することを避け、早期に手続と堰堤の整備を実施することを優先する観点や、保安林などに指定されている区域について行為の制限の重複を避ける観点などから、堰堤周辺にくいを立て囲まれた区域を指定する標柱指定などにより部分的に指定している場合のほうが多いのが現状でございます。
上流域全体を指定地としないことを補完する取組といたしまして、上流域について荒廃状況を調査し、その結果を踏まえて堰堤のかさ上げなどを行い、適切な堆砂容量を確保していくとともに、必要に応じて指定地の追加を行っていくことなどにより、被災の可能性や程度をできる限り小さくするよう努めているところでございます。
今後とも、各法令に基づく関係制度を包括的に運用し、砂防指定地内の適切な行為制限や早期の堰堤整備に努め、府民の安心・安全を確保してまいりたいと考えております。
◯農林水産部長(小瀬康行君)
◯農林水産部長(小瀬康行君) 林地残材の規制や対策についてでございます。
森林内に残る伐採木や倒木等の林地残材は、台風や集中豪雨によって土砂とともに下流に流出した場合、甚大な災害につながることから、京都府では、これまでから林地残材の流出を防止するための対策を講じてきたところでございます。
具体的には、林業事業体が実施する間伐などの造林事業において、作業道の開設経費を助成することで伐採木の搬出を促すとともに、枝葉などの未利用材につきましてもバイオマス発電施設への運搬経費を助成することで、まずは林地残材を極力発生させないための取組を進めているところでございます。
また、地形的に作業道の開設ができず伐採木等の搬出が困難な場合には、平坦な場所への集積や切り株を支えにして棚状に積み上げるなど、林業事業体に対して造林事業に係る施工基準により技術指導を行うとともに、事業完了時の検査において適切に流出防止対策が実施されていることを確認しているところでございます。
さらに、「豊かな森を育てる府民税」を活用し、台風や積雪などにより発生した倒木などを危険木として除去するとともに、緊急性の高い箇所から順次、流木捕捉工を設置するなど、災害の未然防止を図っております。
今後とも、林業事業体とも連携し、林地残材に係る適切な対策を講じるとともに、土砂流出防止機能を高めるための治山ダム等の施設整備や間伐等の森林整備など、災害に強い森づくりに全力で取り組んでまいります。
◯筆保祥一君
◯筆保祥一君 御答弁ありがとうございました。
まず、今、知事のほうからも盛土のことについて、令和3年に総点検をされたというお話を聞かせていただきました。ただ、幾ら法整備等をやっても抜け道で、気づいたうちに積み上げられている。つい先日も報道で、千葉県で高さ30メーターという残土を無許可で運び込んだという事例もありました。ただ、これは本当に難しいところで、摘発するにしてもまず行政指導から入っていかなくてはならない。ちゃんと手順を踏まえてやっていくと、かなり時間がかかっちゃう。時間がかかっている間に、災害はどうなんだといったら待ってくれないというところもありますので、何とかそこを簡素化という言い方はおかしいんですけれども、何かしら早く指導、それが摘発・検挙という形で多分流れていくんでしょうけれども、検挙されたらされたで今度はその方が入られてしまうと誰なんだとなったら代執行という話もあるんで、そこら辺もちょっと検討もしていきながらやっていっていただけたらと思います。
ちょっと時間がないので次の質問に入らせていただきます。次に、障害者雇用の取組についてお伺いいたします。
昨年9月の一般質問、そして今年2月の予算特別委員会総括質疑におきまして、障害者就労継続支援施設等での賃金向上、工賃向上の取組についての質問をさせていただきましたが、今回は雇用の部分に焦点を当てて質問をさせていただきます。
障害のある方の雇用につきましては、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に規定されているとおり、その目的として、障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会及び待遇の確保並びに障害者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするための措置、職業リハビリテーションの措置、その他障害者がその能力に適合する職業に就くこと等を通じてその職業生活において自立することを促進するための措置を総合的に講じ、もって障害者の職業の安定を図ることについての規定がなされております。
本府におきましても、この法律に基づき、障害のあるなしにかかわらず誰もがその能力と適性に応じた雇用の場に就き、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現を目指し、障害のある人の雇用対策を総合的に推進する観点から、障害者雇用の推進に鋭意取り組まれているところであると思います。
先日も日本経済新聞に掲載されておりましたが、関西圏の障害者雇用の伸び率が全ての府県でプラスとなっており、本府におきましても府内の民間企業の障害者雇用率が、法定雇用率2.3%に対し令和5年6月1日現在で2.37%となるなど、11年も連続して過去最高を更新していることは、非常に評価しているところであります。
ただ、今、申し上げましたのは民間企業における雇用率の話であり、自治体での雇用の話はもちろん含まれておりませんし、別であります。そこで、自治体としてはどのような状況なのかを確認させていただきましたが、都道府県知事部局としての法定雇用率も別に定まっており、2.6%となっております。
そこで本府の雇用率はといいますと、厚生労働省発表の令和5年障害者雇用状況の集計結果から、2.61%となっており、何とか法定雇用率を上回った状況となっております。かなり厳しい状況でありましたので、都道府県での採用は難しいのかと思い他の都道府県の状況を見ましたら、雇用率が3%を超えている都府県が17存在し、雇用率の高い順で並べ換えましたら、本府は47都道府県中47番目となっておりました。
また、公表されているその他の都道府県機関の状況を見てみますと、同じく法定雇用率2.6%に対し、京都府公営企業は1.49%、京都府警察本部は2.37%、明らかに法定雇用率を下回っております。続いて、法定雇用率2.5%である都道府県教育委員会では、京都府教育委員会は1.8%と法定雇用率を達成してはおらず、これは民間企業なら企業名の公表や未達成の人数分に応じた障害者雇用納付金の徴収など、企業側にとって大変大きな制約が課せられているものであり、自治体等の業務の特殊性はもちろん十分に理解はしておるんですけれども、この結果についてはやっぱり早急なる改善が必要であると考えております。
また、本府のホームページにも、「事業主の皆様へのお願い」として「京都府内のハローワークでは、約1万1,100人の障害のある方々が求職中です。一人でも多くの方が職業を通じて社会参加ができるよう、御理解と御協力をお願いします」と記載されておりますが、そもそも本府が達成できていない部分があるにもかかわらず、これはちょっといかがなものかと思います。
また、障害者雇用の促進等に関する法律第6条に、国及び地方自治体の責務として「国及び地方公共団体は自ら率先して障害者を雇用するとともに、障害者の雇用について事業主その他国民一般の理解を高めるほか、事業主、障害者その他関係者に対する援助の措置及び障害者の特性に配慮した職業リハビリテーションの措置を講ずる等、障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るために必要な施策を障害者の福祉に関する施策との有機的な連携を図りつつ、総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならない」との規定のとおり、地方自治体は自ら率先して障害者を雇用するとされております。
そこで、今回は、民間企業をはじめ府内の障害者雇用を促進する立場である知事部局の障害者雇用の状況についてお伺いいたします。
法定雇用率はクリアしているものの、47都道府県中、雇用率が一番低い状況にありますが、これまで障害者雇用率の向上に向けてどのような取組を行ってこられたのでしょうか。
また、全国の都道府県でも一番低いこの雇用状況を今後どのように改善なされていくのか、御見解をお伺いいたします。
そろそろ時間が参りましたので、以上で私の一般質問を終わりたいと思います。御清聴賜り、誠にもありがとうございました。(拍手)
◯職員長(林田匡民君)
◯職員長(林田匡民君) 京都府の知事部局における障害者雇用の取組についてでございます。
京都府におきましては、昭和59年度から身体障害者を対象とした採用選考試験を実施しており、平成25年度からは知的障害者を対象とした採用選考試験も実施しているところでございます。また、令和3年度からは対象を精神障害者にも拡大し、毎年度、障害のある方の採用を続け、知事部局ではこれまでに98名を正規職員として採用してきたところでございます。
これまで、採用選考試験の対象を広げる取組を進めてきたところでありますが、受験者数につきましては減少傾向にあり、必要な採用者数を確保することが難しい状況が続いたことから、近年の障害者雇用率としては令和元年には都道府県で24位だったものが年々順位が後退し、令和5年には最下位となったところでございます。
このため、受験者数の確保に向け、昨年度に実施した採用選考試験におきましては、受験上限年齢を30歳から59歳まで引き上げるとともに、京都府内の居住要件について撤廃する見直しを行ったところでございます。これにより、受験者数につきましては、令和4年度に45名だったものが令和5年度には106名に増加し、令和6年4月1日の採用者数も前年の3名から7名へと拡大したところであり、令和6年6月1日基準の障害者雇用率につきましては、法定雇用率の2.8%を上回る2.9%台の雇用率を見込んでおります。
法定雇用率につきましては段階的な引上げ途上にあり、令和8年度には3.0%に引き上げられることから、これまでの採用選考試験によるフルタイム勤務の採用者数確保の取組に加え、短時間勤務の方を対象とした新たな採用選考試験にも着手したところでございます。
具体的には、障害者雇用促進法が改正され、障害の特性から週の所定労働時間が特に短い場合にも障害者雇用率への算定が可能となったことから、会計年度任用職員制度を活用し、週10時間以上の勤務で応募者の希望に応じて勤務時間の調整も可能な採用選考試験を本年5月に実施したところでございます。
また、入庁後の支援として、各部局に障害者職業生活相談員による相談窓口を設置いたしますとともに、国の「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」の受講により、職場の上司や同僚をサポーターとして育成するなど、相談しやすい職場環境づくりにも取り組んでおります。
今後とも、障害者雇用の促進に向け、法定雇用率の達成はもちろんのこと、個々の職員の障害の特性や能力、適性を踏まえた人事配置や業務を通じた能力の向上を進め、障害のある職員が生き生きと活躍し、職場定着にもつながるよう、障害者雇用の質の向上にも取り組んでまいりたいと考えております。