2025.2.19
令和6年12月定例会 一般質問 上倉 淑敬
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1 社会情勢の変化に合わせた府営住宅のあり方等について
2 多様な教育の機会について
3 道路交通法の改正について
4 その他
議事録全文
◯上倉淑敬君
◯上倉淑敬君 国民民主党・日本維新の会府議会議員団の上倉淑敬です。府政に関する諸課題について、さきに通告いたしましたとおり質問させていただきますので、御答弁をよろしくお願いいたします。
まず初めに、公営住宅の単身入居についてお伺いいたします。
本府の府営住宅への入居募集は一般募集と特定目的による入居募集とがありますが、単身入居希望者は、一般募集の中にある単身入居可能住戸と記載のある数戸へ応募することになります。例えば本年10月の京都・乙訓・南丹地域の募集案内書では、全部で47戸の募集があり、一般募集は23戸、単身入居可能住戸はそのうち3戸です。11月の同地域の募集は42戸の一般募集のみで、そのうち1戸が単身入居可能住戸となっています。
入居条件については様々ありますが、単身入居希望者は、同居親族がある方の条件にプラスして条件があります。また、当然のことながら単身入居可能住戸は一般募集もされており、ワンルームなどの特別な単身向けの住戸が府営住宅に用意されているわけではありませんので、2Kや2DKなど他住戸に比べて部屋数は少ないですが広さは十分で人気があります。
先ほど申し上げました10月の募集案内に記載されている単身入居可能住戸3戸の参考倍率は、15倍が2戸、25倍が1戸。11月の募集1戸は28倍です。他の一般募集の参考倍率のほとんどが1倍から3倍、ゼロ倍もあります。人気のある団地の二、三戸のみが10倍超であることを考えれば、単身入居は狭き門となっています。
このような募集状況の中、府営住宅全体の状況は、令和5年度で入居戸数のうち約4割が単身世帯であり、65歳以上の高齢者の単身入居は3割を超えています。令和元年度と比較するといずれも5%程度増えているとのことですので、本府全体の世帯人数の傾向と同様、単身入居者の割合も増加をしていることは間違いありませんが、募集戸数に比べて実際の単身入居者数の割合が多いのは、入居時は単身ではなかったが現在は単身になっている方が多くおられることが考えられます。新規の単身入居希望者、民間の賃貸で暮らしておられたが環境が変化したり、住居をやむを得ず手放したり、やむを得ず単身になられたりして生活が困窮された方々などの需要に対しては、供給が少ないようにも感じます。
国立社会保障・人口問題研究所が11月12日に発表した都道府県別世帯数の将来推計によると、2030年には本府の平均世帯人数が2人を割り込み、生涯を単身で過ごす方も多くなると予想され、2050年には単身世帯は47%に上るとされています。また、府営住宅も老朽化が進み、民間の住戸供給体制も府営住宅建設時とは大きく異なり、公営住宅の在り方も見直すべき時期が参るかとは考えますが、公営住宅に入居を希望される府民のニーズに応えることが重要です。
まずは、社会情勢の変化に合わせた府営住宅の在り方について、本府の御所見をお伺いいたします。
また、単身入居のニーズが高まる中、府営住宅の自治会などコミュニティーの維持を考えれば、単身入居者を全ての一般募集で可能にするわけにもいきませんし、特定目的による優先募集などのように多子世帯や新婚世帯、子育て世帯などを優先して募集する必要もあります。
コミュニティーを維持しながらも、単身入居希望者の多くが入居できない現状における募集の在り方について幅広く検討していく必要があると考えますが、本府のお考えをお聞かせください。
次は、教育の機会について質問させていただきます。
我が国では義務教育があり、その後も高等学校への進学率は令和5年3月で96.4%となり、長い人生を生きていく中でも高等学校を修了していくまでの課程の中において、何らかの問題により不登校や中退といった事態に児童がなると大きな差がつく場合があります。また、不登校や中退の原因は多岐にわたるため、解決に時間を要することや環境を変える必要があることもあります。
本府の高校における不登校の現状は、令和5年度で1,095名、中退した生徒数は967名となっています。理由については様々でありますが、学校という環境になじめなかったことも要因の一つであり、再度高校へ通うことや社会へ出ることは大変な苦労が伴います。
「不登校児童生徒」の定義は、文部科学省の調査によりますと、「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により登校しない、あるいはしたくてもできない状況にあるために、年間30日以上欠席した者のうち病気や経済的な理由による者を除いた者」とされています。短期の欠席などで学校生活に悩み続けている児童生徒の場合はカウントされていませんので、実際に学校生活に不安を感じている児童生徒は、表に出る数値より多いと考えられます。
このような児童生徒にも教育の機会を提供することは社会の責務であると、我が国でも2016年に教育機会確保法──「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」が制定されました。その後、全国で不登校の児童生徒向きのカリキュラムを持つ中学校等の特例校が設置されつつあります。
「学びの多様化学校」、いわゆる不登校特例校と呼ばれるものですが、令和6年度では全国で35校、公立は21校、私立は14校で、本府には京都市立で洛風中学校と洛友中学校が設置されています。京都市内の小学校6年生の希望者と現在通学中の中学校からの転入希望者の中から面接や授業体験などを経て、転入学が本人の学びを進める上で最も適切な手だてであれば、教育委員会が転入学を認め入学することができるとされています。
この両校は、不登校を経験した児童生徒に対して無理ないであろうカリキュラムで学習を実施されておられ、一般の中学校の年間の総授業時間数が1,015時間に対して770時間に抑え、夜間部との合同行事なども設け、社会に溶け込めるような教育も実践されておられます。
義務教育課程では、教育機会確保法が制定されて以来、このような取組も公立、私立問わずなされていますが、高等学校における本府の取組についてお伺いさせていただきます。
さきに述べました京都市の両特例校の令和5年度の卒業生の進路実績を見てみますと、28名の卒業生のうち公立の定時制高校に4名、私立の全日制高校に3名、私立の通信制に18名、就職その他が3名となっています。通信制の高校は、無理なく授業を受講することができるので、進路としては多くなるのだと思いますが、公立の全日制にはゼロ人でした。
不登校など学校になじめなかった児童生徒の進路にはこのような傾向がありますが、教育機会確保法が制定され、中学校のいわゆる不登校特例校が設置されていく中、大阪府の府立高校では2015年度から始まっている取組として「エンパワメントスクール」の設置があります。
エンパワメントとは、もともと弱い立場に置かれた人々の権利を守り認めようという社会運動の中で使われ始めたようで、一般的には「権利を与える」や「権利を認める」という意味で使用されています。しかし、学校教育の場では、少し違った意味で使用されています。児童生徒が本来持つ力を引き出す、力を与えるというよりは引き出すようなイメージです。自分自身で人生を生きていくために必要なスキルなどを身につけてもらうための教育、主体性をはじめとする人間が内部に持つ前向きな力を育む教育のことを指しています。
大阪府の「エンパワメントスクール」は、生徒の力を引き出す学校との意味で、基本的には小学校レベルの学習から学び直しを行うカリキュラムを実践しています。授業時間は短く30分ごと、英国数の主要教科は15人程度の少人数、映像などの授業を取り入れ効率よく学べる体制を整え、グループ学習などで人間関係の育成にも取り組んでおられます。進学するための高等学校というよりは、社会人として必要なスキルとしての基礎学力や考える力を生徒に身につけてもらうための教育プログラムとなっています。
さらに、大阪府では今年度から、義務教育段階までに学校生活での困りやつまずきを経験しながらも、高校生活を通して就職や進学を見据え、基礎的な学びや地域と一緒に体験的な学びにチャレンジできる学校を「ステップスクール」とし、2校を指定しました。学校紹介には、「それぞれのペースに合わせた成長を支える学校」とし、入学には学力検査や調査書評定よりも面接の結果が重視され、2対1の割合で評価されます。受験教科も国数英の3教科、面接も質問内容が事前公表されており対面または筆答から選択できます。調査書評定も、中学校在学時に評価の高い3教科が2倍にして評定されます。具体的な受験方法も紹介する動画も作成されており、拝見いたしましたが、希望者がほぼ全員入学することができるような仕組みになっています。
このような高等学校は、義務教育課程で授業についていけず高校生活に不安を感じている生徒や義務教育課程でも不登校ぎみであった生徒にとって、セーフティーネットの役割を果たしているのだと考えます。「ステップスクール」の制度は本年度に始まったところでありますので、今後、検証が必要であろうかとは思いますが、大阪府が「エンパワメントスクール」と「ステップスクール」の制度により不登校や中退を防ぎ、社会に出るための教育の場を高等学校の課程でつくっていることは有意義に思います。
しかしながら、「ステップスクール」に指定された2校は定員割れが続いていた高校であり、大阪府の条例では定員割れが3年続き、その後も改善の見込みがないと認められた高校は再編整備の対象になると決められていることや、大阪府の高校では不登校や中退する生徒の数が多く、2022年度の数値では不登校が1,000人当たり31.8人と全国1位、中退率は1.6%と全国ワースト6位で重点的な取組が必要なことも、高等学校での特例校の設置が実施されている要因の一つと考えられますので、本府の状況とは異なりますが、このような取組は全ての児童生徒へ学習機会を用意するために重要と考えます。
本府でも、府立清明高等学校と府立清新高等学校が単位制の学校として設置されており、4年を基本とし3年での卒業も可能な設定や午前コースと午後コースの設定、30分のモジュール授業などを行っておられ、自分のペースでの学習を希望される児童生徒に学習機会を提供されています。その入学倍率も、清明高校は令和5年でA方式が1.33倍、B方式が1.46倍と希望者も多くあります。清新高校は地域性もあり定員を割り込んでいますが、A方式での入試は1倍を超えています。また、同様の教育を行っている京都市立の京都奏和高校は、1.96倍と希望者が非常に多くなっています。
不登校経験のある児童生徒や地域の中学校になじめず環境を変えての教育を求める生徒は増加傾向にあり、そのニーズにも応えていく必要がありますが、大阪府の「ステップスクール」のように、希望者が全てさきに述べた本府の公立高校へ入学できるわけではありません。
そこでお伺いいたします。
本府において不登校経験のある児童生徒や自分のペースでの学習を希望される生徒、つまずきを経験した生徒などが求める学習に対して十分な機会を提供していく必要があると考えますが、今後の考え方について御所見をお伺いいたします。
まずはここまでの御答弁をよろしくお願いいたします。
◯知事(西脇隆俊君)
◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
〔知事西脇隆俊君登壇〕
◯知事(西脇隆俊君) 上倉議員の御質問にお答えいたします。
社会情勢の変化に合わせた府営住宅の在り方についてでございます。
府営住宅につきましては、公営住宅法に基づき高度経済成長期等の住宅不足の解消のため、所得が低く住宅に困窮する勤労世帯や子育て世帯などを対象として供給してきたところでございます。近年の高齢者の単身世帯の増加といった社会情勢の変化を踏まえまして、府営住宅の入居者資格を単身世帯にも広げますとともに、高齢単身世帯も含め、特に住宅に困窮されている方が優先的に入居できる運用にも取り組んできており、現在、高齢単身世帯が入居世帯の3割を超えております。
今後も増加が見込まれます高齢単身世帯に対しましては、府営住宅に加え、民間賃貸住宅にも円滑に入居できるよう、不動産事業者や福祉団体などとも連携し住まいに関する相談や入居支援を行うなど、住宅セーフティーネットを構築してきたところでございます。
さらに、本年6月にいわゆる住宅セーフティーネット法が改正され、民間賃貸住宅への入居促進に向け、高齢等により配慮が必要な入居者と福祉サービスをつなぐ新たな制度などが創設されましたことから、京都府におきましても、こうした制度を活用し住宅セーフティーネット機能を強化してまいりたいと考えております。
また、府営住宅におきましては、住民相互の助け合いを支えるバランスの取れたコミュニティーを再生・維持することが重要なことから、高齢単身世帯の増加による自治会活動の担い手不足に対応いたしますとともに、子育て環境日本一・京都の実現に向けまして子育て世帯の入居促進のための住戸改修や、民間事業者により府営住宅の空き住戸を留学生や福祉関係者等の多様な方々の住まいとして活用し、自治会活動にも参加していただく取組なども進めているところでございます。
京都府といたしましては、住宅セーフティーネット法の改正を踏まえ民間賃貸住宅の活用も進めつつ、住宅セーフティーネットの中心的役割を果たす府営住宅につきまして、引き続き社会情勢の変化を踏まえ、適正な供給に取り組んでまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
◯建設交通部長(石井宏明君)
◯議長(石田宗久君) 石井建設交通部長。
〔建設交通部長石井宏明君登壇〕
◯建設交通部長(石井宏明君) 府営住宅の募集の在り方についてでございます。
府営住宅においては、定期的に広く入居者を募集しており、単身世帯の方についても、居室の面積要件などにより府営住宅の一部を60歳以上の高齢者、障害者の方などが入居可能な住戸として指定し、募集をしております。
現在、府営住宅における高齢単身世帯の割合が3割を超える中、継続的かつ安定的な供給、多様な世代が支え合えるバランスの取れたコミュニティーの維持などにも配慮しながら、単身世帯向けの住戸の供給を行っておりますが、単身入居のニーズの高まりにより募集倍率が高くなっているところでございます。
こうした状況を踏まえ、これまでから、特に住宅にお困りになっている単身の高齢者、障害者世帯などを対象とする優先入居募集を実施するとともに、単身入居の募集が多い京都市域や山城地域などにおいて募集戸数を増やす、建替え時に既存の単身世帯向け戸数以上を確保するなどの取組を行ってきたところであります。
京都府といたしましては、今後も単身世帯の増加が見込まれる中、住宅に困窮される方々のニーズを踏まえ、募集方法の点検、改善を行うことにより府営住宅の適正な供給に努めてまいりたいと考えております。
◯教育長(前川明範君)
◯議長(石田宗久君) 前川教育長。
〔教育長前川明範君登壇〕
◯教育長(前川明範君) 上倉議員の御質問にお答えいたします。
教育の機会についてでございます。
不登校生徒や学び直しを希望する生徒の進学先につきましては、以前から夜間定時制や通信制課程が選択されておりセーフティーネットとしての役割を果たしておりましたが、高校進学率が本府において99%に達する中、全日制課程においても、不登校経験のある生徒を含め多様な入学動機や希望進路、学習経験など様々な背景のある生徒が在籍をしております。
各高校におきましては、多様で特色ある課程、学科、コース等を設置し、生徒の幅広いニーズへの対応に努めているところですが、入学した高校の環境になじめないなど様々な理由により不登校となる生徒が生じていることは憂慮すべきことであり、また一旦不登校になると長期化する傾向が見られることから、未然防止や初期対応の取組が重要であると考えております。
そのため府立高校におきましては、全校にスクールカウンセラーを配置し、生徒が利用しやすい相談体制を整えるとともに、まなび・生活アドバイザーと連携して福祉部局などの関係機関から協力を得たり、ケース会議を開いて対策を協議するなど、丁寧な対応に取り組んでいるところでございます。
さらに、高校進学時の選択肢を広げることも必要であることから、自分のペースで学びたい生徒や再チャレンジをしたい生徒に対応する学校として、柔軟な教育システムの構築と社会的自立を支援する教育の充実を理念とする京都フレックス学園構想に基づく昼間定時制高校の清明高校及び清新高校を設置してきたところでございます。
今年度で開校から10年目を迎えました清明高校では、開校段階から1人1台タブレットの導入による自学自習の学習システムの構築や、少人数教育など授業形態に応じてフレキシブルに形を変えることができる教室の設置など先進的な取組を行っております。さらに、学校行事に登校して参加するのか、自宅からリモートで参加するのかを選べる「リフレッシュデー」の導入や多面的で総合的な学習評価の導入による定期試験の廃止などにも取り組み、開校から一貫して不登校をはじめ多様な学習経験等のある生徒に応じた教育実践を進めてきております。
また、開校から5年目を迎えました清新高校におきましても、清明高校の成果を踏まえつつ、専門家による手厚い相談体制の整備や、地域と密接に連携した職業体験実習やボランティア活動の実施、モジュール授業の実施などの取組を着実に進めております。
両校におきましては、これらの取組により個々のニーズに応じた学習環境の提供を行うとともに、教育相談などの支援体制の充実を図ることで生徒が安心して登校し学ぶことができており、一人一人に合った進路の実現につなげております。
しかしながら、全国的な傾向と同様に、府内の小・中学校の不登校や特別な支援が必要な児童生徒が増加傾向にございます。今後、府立高校において不登校を経験した生徒などをさらに柔軟に受け入れ、誰一人取り残すことなく多様な個性や能力、可能性を最大限伸ばすため、令和5年12月に策定いたしました「魅力ある府立高校づくり推進基本計画」に、定時制・通信制課程、柔軟な教育システムによる魅力化に関する内容を盛り込んだところでございます。
具体的には、京都フレックス学園構想の成果等を踏まえた定時制課程の配置の見直し、通信制課程における他の課程との連携を含めた新しい教育システムの構築、単位制による柔軟な教育課程を生かした新しいスタイルの全日制高校の設置などを示しており、現在、多角的な視点で、個々の生徒のニーズに、より柔軟に応えることができる高校の在り方について検討を進めているところでございます。
府教育委員会といたしましては、不登校経験がある生徒など多様なニーズに対応した教育の機会を提供し、幅広く生徒を受け入れ、全ての子どもたちが夢や希望を持って未来に向かって生き生きと学ぶことができるよう、引き続き府立高校改革に取り組んでまいります。
◯上倉淑敬君
◯議長(石田宗久君) 上倉淑敬議員。
〔上倉淑敬君登壇〕
◯上倉淑敬君 御答弁ありがとうございました。
公営住宅について。単身世帯の希望者が多いけれども、やっぱり全部単身になるわけにも当然いかないわけでありますが、面積要件がゼロ倍のところとかも募集を見ていたら結構あるので、面積要件があるのかもしれないですけれども、単身世帯の希望される方で非常に困っておられる方、私の知り合いの方でも、何度も落ちて市のほうに相談に行くと民間のほうを紹介してもらうんだけれども、賃料とかの関係があって結局転居を諦めて粘り強く応募しますということで、このままでは入るのが先か死ぬのが先かみたいなふうにおっしゃっている方もおられました。コミュニティーの維持も大変ですし、多子世帯の方の優先入居も必要だと思うんですが、可能な限り応募があるものには対応していただければなと思いますので、よろしくお願いします。
また、教育の不登校経験者などについて様々手を打っていただいてありがとうございます。特例校ばっかりつくってしまうと、それこそ学校から多様性がなくなってしまうのかなと思ってしまうのですが、受入れに対して先生方の御苦労もあろうかと思います。ぜひ取り残さないことが大切でありますが、学校の苦労も含めましてなるべく全日制の普通のところを希望された方が入れる、その後も不登校にならないような様々な御尽力をお願いしておきたいと思います。よろしくお願いします。
それでは、次の質問に移らせていただきます。道路交通法の改正についてです。
本年11月に改正道路交通法が施行され、主に自転車の安全運転に関して大きく2つの違反への罰則が強化されています。1つ目は、「ながらスマホ」です。携帯電話にて通話をしながら、スマホを操作しながら、スマホの画面を注視しながら自転車を運転することに対して6か月以下の懲役または10万円以下の罰金に処され、事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合には1年以下の懲役または30万円以下の罰金と、自動車運転者と同じ罰則が科されます。
これまでも大変危険な光景を目の当たりにされた方は多いと思います。道路交通法に罰則ができたことが周知されれば、自転車の「ながらスマホ」は減っていくと考えますが、自動車を運転しながらスマホを触られる方がいまだおられることも事実であり、周知の徹底はもちろんですが、危険性についても広く知っていただく努力も必要と考えます。
「ながらスマホ」の危険性と罰則の強化の周知についてどのように取り組んでおられるのか、お伺いいたします。
また、自転車で通学や通勤をされている府民の方は多くおられますし、学校や企業の協力も必要と考えますが、連携しておられることがあればお教えください。
2つ目の大きな改正は、飲酒運転です。これまでも、アルコールの影響により正常な運転ができない状態で自転車を運転すれば酒酔い運転とされ、5年以下の懲役または100万円以下の罰金との罰則はありましたが、11月からは血液中のアルコール濃度の状態が基準値以上であれば酒気帯び運転とされ、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます。ほかにも、自転車の飲酒運転をする可能性のある者に自転車を提供して飲酒運転が行われた場合の自転車提供者、酒類を提供して飲酒運転が行われた場合の酒類提供者、自転車の運転手が酒気を帯びていることを知りながら自転車で送ることを依頼し飲酒運転が行われた場合の依頼者も、懲役2年以下もしくは3年以下または30万円以下もしくは50万円以下の罰則が科されます。
多くの飲食店で、「自動車を運転される方への酒類の提供はお断りいたします」との張り紙を目にすることがありますし、私のなじみの飲食店でも「車なら飲んだらあかんで」との声が聞こえてくることもあります。しかしながら、これまで飲食店では、自転車を運転している方に、特に自転車で来店しているかを確認して酒類の提供を控える習慣はなかったと思います。また、飲食店のスタッフの方々も飲酒するかどうかは別にして自転車で仕事に来られる場合があります。
罰則の強化とともに、自転車での飲酒運転をなくすためには、「ながらスマホ」同様に罰則強化の周知とともに、飲食店の御協力も不可欠と考えますが、本府での取組についてお伺いいたします。
また、11月からの罰則の強化に伴い、自転車の「ながらスマホ」と飲酒運転について検挙もされておられると思います。まだ1か月しか経過していませんが、年末年始と飲酒の機会も増えると考えられますので、特に分かる傾向があればお聞かせください。
以上で、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
◯警察本部長(吉越清人君)
◯議長(石田宗久君) 吉越警察本部長。
〔警察本部長吉越清人君登壇〕
◯警察本部長(吉越清人君) 上倉議員の御質問にお答えいたします。
改正道路交通法の施行に伴う府警察の取組等についてでございます。
議員御指摘の道路交通法の改正につきましては、自転車運転中の携帯電話使用等に起因する交通事故が増加傾向であること、酒気帯び状態で運転したときの死亡・重症事故率が高いことなどを背景として、自転車運転中の携帯電話使用や酒気帯び運転及び運転者への酒類提供などに対してその禁止と罰則強化が行われたものであります。
まず、自転車が関係する交通事故は本年10月末現在で、死者数は3人となっており、前年同期比で2人減少しております。また、発生件数につきましては、776件と前年同期比で14件増加しております。
そうした中で、罰則強化から1か月の検挙状況につきましては、改正法施行後の11月中において、携帯電話使用等が1件、酒気帯び運転が10件となっております。酒気帯び運転については、下京区、中京区の繁華街でその半数を検挙しているほか、昼夜を問わず行われていること、また幅広い年齢層の違反者を検挙していることなどから、現状において、自転車運転中の飲酒運転禁止への意識はまだ低い状態にあると考えております。
次に、携帯電話使用等の危険性と道路交通法の改正内容の周知につきましては、改正法施行以前から、街頭活動や交通安全教室のほか、運転免許更新時講習等様々な交通安全教育の機会を通じ周知を図ってきております。また、府警察が指定する自転車ヘルメット着用促進モデル事業所等への情報提供や啓発用の短編動画を作成して、府警察公式YouTube等で情報を発信しております。
さらに、学校や企業との連携状況につきましては、京都府教育委員会、高等学校長会や高等学校PTA連合会が主催する会議などにおいて情報提供を行い、学生や子どもへの周知をお願いしているほか、京都市自転車安全利用推進企業への改正内容の周知、さらには携帯電話販売業者に対しても店内にポスターを掲示して啓発していただくなどの連携を図っております。
このほか、飲食店への協力でありますが、京都府料理飲食業組合連合会を通じ加盟の飲食店に対し、自転車での来店客に対しても酒類提供の禁止等を徹底するようお願いしているところでございます。
府警察といたしましては、引き続き道路交通法の改正内容の周知に努めるとともに、自転車の安全利用に向け、あらゆる機会を通じて情報発信や啓発活動を行ってまいります。