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1 京都府財政の課題について
2 観光分野における府市協調について
3 少子化対策と子育て環境日本一の取組について
4 伝統文化の継承について
5 京都府プラスチックごみ削減実行計画の取組状況について
6 主権者教育について
7 その他
議事録全文
◯畑本久仁枝君
国民民主党・日本維新の会、畑本久仁枝でございます。私は会派を代表して、通告しております数点について、知事並びに教育長に分割にて質問をさせていただきます。
質問に入らせていただく前に、一言申し上げます。
8月15日に最接近しました台風7号では、道路、水道などのインフラ施設をはじめ家屋や農地の被害も発生しました。被災されました方々には、心からお見舞い申し上げます。京都府においても迅速な対応をしていただいておりますが、引き続き、被災されました方々に寄り添った支援をお願いいたします。
また、我が会派より、被災地救済の緊急要望を8月18日に提出させていただき早期の対策をお願いしておりましたが、早々に9月補正予算案に組み入れていただき誠にありがとうございます。
台風第7号の復旧・復興に関する予算については、早期の効果発現のため、他の議案に先立って9月定例会開会日に可決しましたが、一日も早く被災された方々が日常を取り戻せるよう、早期の予算執行をよろしくお願いいたします。
一方で、京都府ではこれまでから多数の支援措置を講じられておりますが、これまでの支援の効果検証などをしっかり行った上で次の対策に生かすことで、限られた財源を有効に活用するという観点も重要ですので、委員会審議などを通じてしっかり議論をしていきたいと考えております。
それでは、質問に入らせていただきます。
まず初めに、京都府財政の課題について数点質問いたします。
1点目として、京都府の自主財源の柱である府税収入についてお伺いします。
令和4年度決算を見てみますと、府税収入の規模が2,925億2,400万円であり、決算全体の規模が1兆2,108億7,500万円となっておりますので、歳入の約2割を府税収入で占めることになります。近年は、新型コロナウイルス感染症対策や物価高騰対策などの支出が多くなっており、国庫支出金や貸付金の元利収入などが多くなっていることから、全体に占める割合は、そういった特殊事情を除けば、さらに府税収入の割合が大きくなります。コロナ前の令和元年度で見ますと、決算全体規模が9,059億1,300万円で、そのうち府税収入は2,757億500万円であり全体の約3割を占めていることになり、府税収入は府政運営、財政運営に欠かせない大切な財源となっています。
また、国税の決算を見てみますと、コロナ禍前の令和元年度決算では58.4兆円だったのが、令和2年度決算では60.8兆円、令和3年度決算では67兆円と税収が大きく増えており、令和4年度決算では3年連続で過去最高を更新し、71.1兆円となりました。
この税収増は、税収の多くを占める基幹3税と呼ばれる法人税、所得税、消費税がいずれも増収となっており、令和4年度は昨年11月の補正予算編成時点で68兆3,590億円を見込まれていましたが、想定を大きく上回る形となりました。
京都府の府税収入についても、令和2年度決算は2,635億円でしたが、令和3年度決算では、コロナ禍ではありましたが、2,914億円と企業業績の回復の影響により法人二税が約210億円の増収となるなど約279億円増となり、令和4年度決算も本年7月末の公表では、2,925億円と増収となっています。
そこでお伺いします。
近年コロナ禍や物価高騰が続いている中でも府税収入が増収となっていますが、どのように分析し評価されるのでしょうか。また、国税においては法人税や消費税が伸びたことで増収となっていますが、府税においてはどの税目がどのような理由で伸びているのか、知事の御所見をお聞かせください。
次に、財政調整基金についてお伺いします。
令和4年12月定例会の一般質問においても、我が会派の畑本義允議員が財政調整基金について取り上げておりますが、再度京都府のお考えをお伺いいたします。
財政調整基金は、災害や恐慌などによる歳入の大幅な減少や急な歳出など、年度間の財源不足に備えておくためのものです。一般家庭で例えると、子どもの進学や老後の生活資金、病気や不時の災害に遭ったときなどに備える貯金に当たります。
京都府の財政調整基金残高の推移を見ますと、平成10年度末には74億9,700万円でしたが、翌平成11年度末に2,000万円になり、その状況が平成18年度まで続き、平成19年度から令和3年度決算までは2,100万円で推移しています。実に約四半世紀、25年にわたり京都府の財政調整基金残高は2,000万円台で推移しており、全国47都道府県中47位という最下位の状態が続いています。
国の令和3年度決算における基金残高の全国平均は約539億円であり、46位の熊本県は約17億円、45位の和歌山県は31億円であることから、ワースト3の中でも桁が2桁違い、京都府の2,100万円という残高は極端に少ない特異的な状況です。
また、総務省が公表している都道府県財政力指数表において、京都府と同じB2グループの中で比較しても、広島県273億円、三重県380億円、滋賀県320億円、岐阜県377億円であることを見れば、全国的にも、京都府の財政調整基金残高は異次元の額であると言わざるを得ないのではないでしょうか。
この現状について府民にはどのように映り、どのような感情を抱かれるのか、京都府も府議会も真摯に府民目線、府民感情でしっかりと考えていく必要があるのではないかと思います。
そこでお伺いします。
今後も、財政調整基金に関して残高を増やさず現状維持の姿勢で行かれるのか、本府の財政調整基金に対する考えについて改めて知事の御所見をお聞かせください。
また、令和4年度12月定例会の一般質問では、「財政調整基金への積み増しを行うのか、住民サービスの確保に充当するかは、引き続き、その時々の社会経済情勢を踏まえて判断していきたい」と総務部長が答弁されました。
その意味では、令和3年度決算では府税収入は令和2年度比279億円の増収となっており、令和4年度決算においても令和3年度比11億円の増収となった中、全国トレンドを見ても財政調整基金の積み増しを行い、残高を増加させるには絶好のタイミングではないかと考えます。今こそ、将来の有事に備えるべく積み増し、残高を増やす方向へとかじを切っていただきたいと思いますが、本府のお考えをお聞かせください。
課題の最後に、財政指標についてお伺いします。
令和3年度決算では、財政健全化法に基づく財政健全化指標として、実質赤字比率と連結赤字比率については資金不足なしとされていますが、実質公債費比率は15.9%、全国平均10.1%、45位、将来負担比率は270.8%、全国平均160.3%、44位となっています。また、健全化指標ではありませんが、財政指標の一つである経常収支比率が94.4%(全国平均88.0%、46位)となっており、御紹介した指標はいずれもワースト5に入り、厳しい財政状況であることが分かります。
都道府県における財政運営が健全に行われているかどうかを判断する基準として、次の3点が示されています。まず1つ目として、財政運営が堅実であり、よく収支の均衡を保っているかどうか。2つ目として、財政の構造が、経済変動や地域社会の状態の変化にも耐えて、行政需要に対応し得るような弾力性のある状態にあるかどうか。3つ目として、住民生活の向上や地域経済の発展に即応して、適正な行政水準を保っているかどうかという観点があり、各都道府県においては、この3つの観点から自らの財政の内容を分析、問題点を解明して、財政の健全性を確保していかなければならないとされています。
そこでお伺いいたします。
経常収支比率は財政構造の弾力性を表すものです。言い換えれば、比率が高いほど財政の硬直化が進んでいることを表します。令和3年度は、国の補正予算により地方交付税が追加措置された影響で全国平均が下がっている中にあっても、本府の比率には変化が見えません。この状況は、本府の財政構造の硬直化が常態化しているのではないかと考えますが、知事の御所見をお聞かせください。
また、実質公債費比率と将来負担比率を組み合わせて分析することにより、健全化法上のフローとストックの両面から将来負担を捉えることができますが、両比率とも高い水準で推移している状況は、一般財源に比べ将来負担額が大きいということであり、今後、実質公債費比率が増大していくことなどにより、財政運営上の課題が増していく可能性が高くなると考えます。本府は、現状をどのように分析し、問題点を解明されていこうとされるのか、どのように財政の健全性を確保していこうとされるのか、お聞かせください。
次に、観光分野における府市協調についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症も、令和5年5月8日より感染法上の位置づけが5類へ移行されたことで、行動制限や入国制限も解除され、大勢の観光客が京都観光を楽しんでおられます。昨年の京都府内の観光客数は6,668万人で、コロナ禍前の2019年度は7,430万人でしたので、約9割まで回復していますが、観光客の大半は京都市内が占め、府域全体で見ると地域間格差が出ているのが分かります。
京都市内では、急増する観光客でオーバーツーリズム、観光公害の問題が再び発生しており、市民生活に影響が出ているところもあります。また、オーバーツーリズムにより京都観光を楽しむ環境が阻害され、観光客の満足度に悪影響をもたらし、リピーターにつなぐ状況が難しくなる懸念も指摘されています。
令和5年7月に京都府観光総合戦略が改定され、2023年から2026年までの目指す方向性が示されています。新しい戦略では、「交流」と「持続性」の2つを基本理念とし、交流機会の創出と地域の新たな価値を創造する京都観光を目指すとともに、大阪・関西万博などの機会を活用し京都の観光を新たなステージへ進め、目標としては、関西万博開催により国内外からの来場者を京都へ誘客すること、国際会議の開催件数について年間50件を目指すことなどが盛り込まれています。また、オーバーツーリズムを回避し、地域社会と観光が共生する持続可能な地域づくりを目指すともされています。
今後、関西万博を控え、さらなる観光客も見込まれる中で、観光分野においては京都府と京都市が課題を共有し、協調して取り組んでいく必要性が高まっていると考えます。
そこで、以上のような観点を踏まえ、知事にお伺いいたします。
まず1点目として、観光分野におけるこれまでの府市協調によりどのような事業を実施し、その成果はどのようなものであったか、お伺いします。
2点目として、関西万博も控えてインバウンド需要が増すと見込まれる中で、府市協調による京都市内のオーバーツーリズム対策やリピーター対応としての観光ルートの開発が求められると考えますが、知事の御所見をお聞かせください。
3点目は、観光分野での府市協調の取組のより一層の強化についてです。
私は、例えば府市の取組として、観光行政を府市一体で取り組む「京都観光局」のようなものを展開してみてはどうかと考えます。令和5年7月に改定された京都府観光総合戦略の観光戦略の展開方策を見てみますと、府市一体となって取り組める事業内容が多数を占めています。また、持続可能な京都観光の実現を図る上でも、オーバーツーリズム問題やリピーター獲得に向けた対策は、府市で取り組むことで大きな成果が生まれると考えます。
京都市観光協会の分析によりますと、リピーターは、京都市への訪問頻度が多いため通算の消費額も大きく、経済的にも貢献度が高いこと、また主要観光地以外のスポットを訪れる傾向があり、京都市バス以外の交通機関も組み合わせて移動されていることなどが報告されています。その意味では、リピーターを含めた観光客を府域内に誘客することは、京都市内でのオーバーツーリズム対策にも有効であると考えます。
観光地の分散化も含め、積極的な観光振興につながる展開を推進するためにも、先ほど私が例示いたしました府市一体で取り組む京都観光局といった取組など、これまで以上に観光分野での府市協調をより一層強化していただきたいと考えますが、知事の御所見をお聞かせください。
まずは、ここまでの御答弁をお願いいたします。
◯知事(西脇隆俊君)
◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
〔知事西脇隆俊君登壇〕
◯知事(西脇隆俊君) 畑本久仁枝議員の御質問にお答えいたします。
府税収入についてでございます。
近年の府税収入についてですが、コロナ禍の影響もあり、令和2年度は前年度と比べて4.4%、約122億円の減と一旦落ち込んだものの、その後、コロナ禍からの企業業績の回復等もあり、令和3年度は前年度と比べて10.6%、279億円の増、令和4年度は前年度と比べて0.4%、11億円の増と2年連続で増収となり、いずれも令和元年度の税収を上回る状況となっております。
2年連続で増収となった主な要因は、府税において最も大きな割合を占める法人二税が、令和3年度は製造業をはじめとする企業業績が回復したこと、令和4年度も物価高騰の影響が懸念されていたものの企業収益が堅調に伸びたことにより増加したことによるものでございます。
今後の税収についてですが、足元の景気は緩やかに回復しているとされているものの、長引く原材料価格及び物価の高騰に加え、世界経済の減速懸念といった景気の下振れリスク、さらには為替の動向など、税収を大きく左右する事象も多く、その先行きは不透明な状況でございます。こうした状況を注視しつつ、引き続き企業立地や雇用の促進などによる税源の涵養、納期内納付の促進、京都地方税機構との連携による徴収率の向上などを図ることにより、税収確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、財政調整基金についてでございます。
財政調整基金は、安定的・計画的な財政運営のために一定額を積み立てておくことができれば望ましいと考えております。一方、京都府では、これまでから府民ニーズに基づきあんしん修学支援や子育て支援医療助成制度の拡充などの子育て支援の充実、企業立地の促進や伝統技術・ものづくりの振興といった京都ならでは産業支援の充実など、京都の未来づくりへの対応などに力点を置いて財政運営に取り組んできたところでございます。
また、財政調整基金の残高が少ない中であっても、例えばコロナ禍における府民生活や事業活動への緊急支援につきましては、国の地方創生臨時交付金等の財源を最大限に活用するほか、府民ニーズに即した事業の見直しなどに取り組み、他府県と遜色ない、もしくはそれ以上の施策を実施できていると考えております。
今後も、長引く物価高騰等への対応や人口減少、少子高齢化の進行など緊急の課題への対応が求められ、厳しい財政状況が続くことが見込まれる中、財政調整基金へ積み立てるのか、また府民サービスの確保に充当するのかにつきましては、その時々の税収等の動向や社会経済情勢を踏まえて判断してまいりたいと考えております。
次に、財政指標についてでございます。
令和3年度は、全国的に税収や地方交付税が伸びたことによる財源を、多くの都道府県では、財政調整基金に積み立てたため経常収支比率が改善いたしました。一方、京都府では、将来世代の負担を軽減するため府債管理基金に積み立てたことから、指標の算定上、経常収支比率は例年並みになったところでございます。府債管理基金に積み立てたことにより、例えば将来負担比率は20ポイント以上改善しており、単年度の一つの指標のみにより財政状況を判断するのではなく、複数年度間における数値の推移を含め総合的に見ていく必要があると考えております。
また、財政健全化指標について、京都府では、南北格差解消に向けたインフラ整備や災害復旧事業など、府民の利便性向上や安心・安全の確保に必要な施策を国の交付金等を最大限に活用しながらしっかりと取り組んできた結果、令和3年度決算では実質公債費比率が15.9%、将来負担比率が270.8%となっております。これらの数値は、財政健全化法に定める早期健全化基準や財政再生基準を大幅に下回っており、当面の運営に支障が生じる状況ではないと考えております。
今後とも、府民生活や事業活動を支えることはもとより、国の示す基準を守りながら、持続可能な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
次に、観光分野における府市協調についてでございます。
コロナ禍が落ち着く中で、訪日外国人を中心に観光客が増加し、京都の観光需要は急速に回復しており、大阪・関西万博を契機に観光振興の取組をさらに発展させていく必要がございます。京都府は南北に長く、豊かな自然や地域文化、地場産業など多彩な魅力があり、世界的な観光都市である京都市と連携することで観光地としての京都の魅力がさらに増すものと考えております。
府市協調による観光振興を効果的に行うためには、企画構想段階から連携を図ることが重要と考え、京都市長とのトップ会談で観光振興における重点テーマについて意見交換を行いますとともに、府市それぞれの観光戦略の策定に当たりましては、相互に職員が参画してきめ細かく調整を行っております。
次に、具体的な府市協調の取組内容や成果についてでございます。
JR京都駅に府市それぞれが設置していた観光案内所を京都総合観光案内所「京なび」として一元化することで、国内外の観光客に対し府内の多様な魅力を伝え、多くの利用者に喜んでいただいております。また、府市協調で閑散期の誘客促進を目指して実施していたライトアップイベントは、あんどんの貸出しという形で府内の各地域のイベントに引き継がれ、府域に夜観光の取組が広がっております。さらに、府市の出資により京都文化コンベンションビューローを設置し、MICE(マイス)を通じた誘客にも取り組んでいるほか、祇園祭など伝統行催事についても府市で支援し、継承・発展を図ってきたところでございます。
加えて、コロナ禍においては、京都市とともにきょうと修学旅行専用24時間感染電話相談窓口を開設し、速やかに受診できる体制を構築した結果、京都の修学旅行は安心・安全という評価につながり、令和4年度には修学旅行生数はコロナ前の水準まで回復するなど成果が見られております。
次に、府市協調による観光ルートの開発についてでございます。
京都市では、一部地域へ観光客が集中していることを改善するため、観光地の混雑予測情報を発信されているほか、朝夜の時間帯や閑散期に重点を置いた誘客キャンペーンを行い、分散化を図っておられます。京都府におきましても、分散化を支援するため府内への周遊観光を促しており、本年は観光客が集中する紅葉シーズンを中心に、府域での公共交通機関を利用した周遊を促進するため、デジタルスタンプラリーを実施することとしております。さらに、先月の京都市長との懇談会においても、「もうひとつの京都」と「とっておきの京都」の連携を強化することで合意しており、2つのエリアをまたぐ周遊ルートを新たに造成し、府市協調で発信することで観光客の分散化を図ってまいりたいと考えております。
また、7月に策定した京都府観光総合戦略では、地域との交流を深め、府内各地の文化や産業振興に参加していただくことでリピーターの拡大を図ることを重点目標といたしました。具体的な事業としては、国内外の観光客が注目し、リピーターの獲得もしやすい「食」を統一テーマとした「食の京都」を展開しております。京野菜など多様な食材を生かした郷土料理や京料理、食文化を支えていただいている料理人や生産者の方々、収穫体験など多彩なコンテンツをストーリーで結んだ観光商品を開発し、情報発信を強化することで誘客に努めてまいりたいと考えております。
次に、府市協調を強化するための体制についてでございます。
京都府では、観光は地域の特色を踏まえ、住民の方と観光に来られた方が共に喜んでいただく地域づくりを行うことが極めて重要と考え、「海」「森」「お茶」「竹の里」など、分かりやすいコンセプトを設定し、観光を入り口とする地域づくりに取り組んでまいりました。多彩な魅力がある京都では、組織の一元化を図るのではなく、府市が各地域で取り組んできた成果を生かしながら連携・協力して事業を展開するほうが、多様なニーズに対応した観光振興につながるものと考えております。
また、連携・協力して事業を進めるためには、京都府全域を対象エリアとして情報発信やプロモーションを実施している京都府観光連盟の機能を高めることが不可欠でございます。このため、この秋を目標に、京都府観光連盟の地域連携DMOへの登録を目指しており、組織や財政の基盤を強化する計画を進めております。その上で、観光連盟が中心となって大学などの協力を得て、人材育成やDXの活用等に取り組んでまいりたいと考えております。
本年3月にはオール京都で大阪・関西万博きょうと推進委員会を立ち上げたところであり、今後とも、府市協調で観光振興に取り組んでまいりたいと考えております。
◯畑本久仁枝君
◯議長(石田宗久君) 畑本久仁枝議員。
〔畑本久仁枝君登壇〕
◯畑本久仁枝君 御答弁ありがとうございます。
まず、少子化のことなんですけれども、これは本来は国の政策で取り組まなければならないことで、西脇知事を責めるわけにはいきません。
婚姻数がなぜ大事かというと、今の日本社会では結婚して子どもが生まれる、だから婚姻数の数が2年後ぐらいに出生数に影響してくるんです。だから、婚姻数が減れば減るほど出生数が減ってくる、2年後ぐらいにその影響が出るということで、今の婚姻制度がある限りはやはり結婚をするということが一番大事なことになりますので、若い人たちが結婚をしたくなるような社会というのはどういうものかというのを、ちょっとまた行政のほうでいろいろマーケティングしていただいて取り組んでいただきたいと思います。それから、先日、新聞にも載っておりましたが、AI婚活が大変好評でいろいろいい結果が出ているようですので、そういうことも含めてぜひお取り組みいただきますようにお願いいたします。
それから、伝統文化の担い手なんですけれども、これはひょっとしたらもう、着物も今、申し上げたように和裁の技術が海外のほうに行っていますので、この継承するのは行政というか公務員になっていただいて、そして育成していくというのも一つの考えではないかなと思うんです。それが正しいではなくて、いろんな方策をもって伝統文化・工芸を守っていかなければ、これだけ需要が減っているのですから、後継者育成というのはかなり難しくなってくると思いますので、よろしくお願いします。
プラスチックごみ問題については、資源ごみとして出しても大体が焼却処分、埋立処分になっていて、リサイクル率は27.8%、3割を切っているんです。そういう状況の中でもっと啓発をしていただきたいのと、ケミカルリサイクルというのがあるので、そういうものをぜひとも京都府内で事業を推進していただきたいなと思いますので、お願い申し上げます。
時間の都合で次の質問に移らせていただきます。それでは、最後の質問になります。
主権者教育について、教育委員会にお伺いします。
令和2年(2020年)11月定例会の一般質問において、主権者教育について質問させていただきましたが、今回はパート2として再度質問させていただきます。
前回の質問から3年弱が経過していますが、その間に令和3年10月第49回衆議院選挙、令和4年4月京都府知事選挙、同年7月第26回参議院選挙、令和5年4月第20回統一地方選挙と4回の選挙が執り行われています。平成28年6月に施行された改正公職選挙法により、選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられて7年がたちますが、20歳代の投票率は60歳世代の投票率の約半分であり、政治への関心が高まっていない状況が続いています。
そのような中で、京都府選挙管理委員会事務局が発行されている「その1票 未来が決まる 私が決める」という漫画冊子があります。内容は、主人公の新社会人が初任給を支給された給与明細を見たときから始まります。総支給額から各種税金などが引かれた手取り額に愕然とするところから、両親との会話で選挙に行く重要性を悟るというものです。京都府選挙管理委員会事務局には、このような冊子を作成し、若い世代への投票率向上推進に努めていただいていることに心から敬意を表します。ありがとうございます。
日本の主権者教育は、世界的に見て40年は遅れていると言われていますが、ようやく令和2年小学校、令和3年中学校、令和4年高等学校で新学習指導要領に基づく主権者教育が始まりました。このように、主権者教育が遅れた背景には、戦前の教育が戦争と重なり、戦後は教育現場での中立性を保つ意味で「現実の政治」について語ることが忌避された経緯があり、戦後世代は日本を支える主権者としての意識と政治的教養を育てる機会を逸していたと言わざるを得ません。
本来、主権者教育は投票行動を促すためのものではなく、社会の仕組みを学び、政治的教養の向上を図ることと、社会の動きに関心を持たせ、情報を収集し的確に読み解き考察し、判断を下せる政治的リテラシー、政治的判断能力を育成し、主体的に行動する主権者として政治参加意識を高め、投票行動へとつなげるものです。国際情勢が目まぐるしく変動する中で、日本の未来を担う世代には、主権者としての自覚を促し、政治的教養と政治的リテラシーの醸成が急がれます。
そこでお伺いします。
前回の質問では、主権者教育を推進していく上での教員の育成と教員が教えやすい環境整備と、小学校、中学校、高校での具体的な取組についてお尋ねいたしましたが、この間の進捗状況と実際に取り組む上での課題などはありますでしょうか。
また、政治的中立性を確保しながらも現実的な政治的事象についての話合いの活動の実施は重要と考えますが、教育委員会ではどのように各学校に指導されているのでしょうか。
最後に要望です。現実的な政治事象を取り扱った場合、保護者などからクレームなども考えられますが、その場合、教職員の方が萎縮されることのないように、主権者教育の重要性を御理解いただけるように対策を講じていただきますようにお願い申し上げます。
それでは御答弁よろしくお願いします。
◯教育長(前川明範君)
◯議長(石田宗久君) 前川教育長。
〔教育長前川明範君登壇〕
◯教育長(前川明範君) 畑本久仁枝議員の御質問にお答えいたします。
主権者教育についてでございますが、府教育委員会では従来から、社会貢献や地域連携など社会参画の意識を高める取組を基盤とし、各発達段階に応じて法やルールに関する理解を深め、実践的な取組を通して政治的教養を育みながら主権者教育を進めてまいりました。
この間、各校で様々な工夫をしながら取組を進めてきており、小・中学校におきましては、単に知識のみならず現実に社会で起きている事柄を取り上げ、消費生活、環境問題等について多面的・多角的に考え議論しながら、公正に判断する力などを育成しているところでございます。また、企業等と連携した課題解決型の学習を実施し、子どもたちが地域課題に対する解決策を考え提案する中で、社会参画の意識や主体的に学び考える力を育んでおります。
府立高校におきましては、これまでから模擬選挙等を実施したり、賛否の分かれる社会問題や選挙に際しての政策等についてディベートを行っております。さらに、令和4年度から新設されました教科「公共」や総合的な探求の時間において、実際の社会問題に取り組む探究型の学習を実施しており、他者と協働しながらよりよい社会の形成に参画する力の育成につなげているところでございます。
加えて、京都府議会による出前高校生議会も貴重な学びの場となっており、参加した生徒からは、「自分の意見だけでなく、他の意見や立場を考えることの大切さを学ぶことができた」「今回学んだことをこれからの学習につなげていきたい」など、前向きな感想が多く聞かれました。
また、教員育成と環境整備につきましても、従来の指導資料等の活用に加え、外部講師による教員研修の実施や優れた実践事例の共有などを通じ、指導環境の向上に努めているところでございます。
一方で、多様な意見を受け入れながら議論し、他者と協働してよりよい方向性を見いだせる資質・能力の育成が求められていることから、課題といたしましては、中立性を確保しつつ、さらに各発達段階における学びが連続性のあるものとなるよう、主権者教育を進める必要がございます。
そのため、各学校に対しましては、国が作成した小・中学校向けの指導資料や京都府で作成した「指導の手引き」等を活用して、特定の教科に限定せず、様々な機会を捉えて政治的教養を育む実践も含めた主権者教育を計画的に教育活動全体で取り組むよう指導しているところでございます。
府教育委員会といたしましては、児童生徒がよりよい国家・社会の形成に今後も主体的に参加できるよう取り組んでまいります。
◯畑本久仁枝君
◯議長(石田宗久君) 畑本久仁枝議員。
〔畑本久仁枝君登壇〕
◯畑本久仁枝君 御答弁ありがとうございます。
主権者教育は、先ほども言いましたけれども私は2度目の質問です。政治的教養というのは、私の中で気づかされたのが本当にこの議員になってからです。主権者教育ということすら、私は実は知らなかったというようなそういう状況でしたので、ぜひとも、これからの若い人たちには政治的教養、政治的リテラシーを身につけていただくことをお願いします。ちょっと時間的な関係で次に進めさせていただきます。
最後に、台風7号による京都府北部被害での本府の対応について要望させていただきます。
令和5年台風7号による被害に対しまして、京都府、兵庫県及び鳥取県の4市3町に災害救助法が適用されました。府内では記録的短時間大雨情報が複数回出されるなど、今後、多くの人的被害が発生するおそれがあったことから、舞鶴市、福知山市、綾部市の3市に災害救助法が適用されました。
国民民主党・日本維新の会議員団として、被害に対しまして緊急の要望を行いましたことは質問の冒頭で述べさせていただいたとおりであり、速やかな補正予算の提案には改めて感謝申し上げる次第です。ありがとうございます。
しかしながら、災害時における情報共有には課題が残りました。今回の災害において、防災大臣の視察の際に、京都府並びに被災自治体全てと情報共有を密に取られていなかったことは、危機管理や迅速な復興を目指す上で重要な問題であったと考えます。このような事態は、当該基礎自治体の住民に、本府に対する大きな不信感を抱かせることになります。
災害時において、常に府民を中心に置いた考えを元にした体制がとられるように求め、これからも府民・市民の安心・安全を最優先に危機管理体制と復興支援体制を構築していただきますように、強く要望いたします。
最後になりますが、私は、4月の統一地方選挙で西京区の皆様によって、再び歴史と伝統あるこの京都府議会に送っていただくことができました。2期目も、府民の皆様のために働く政治家を目指して精進していく所存でございますので、何とぞこれからも御指導・御鞭撻賜りますようにお願い申し上げます。
以上をもちまして、国民民主党・日本維新の会の代表質問を終わらせていただきます。御清聴いただき、ありがとうございました。(拍手)