議会活動

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1 少子化と相反して増大する教育費について

2 真のBYODとMDMの規制解除について

3 チャットGPTを使いこなすための教育について

4 その他


議事録全文

◯梶原英樹君

◯梶原英樹君 国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団の梶原英樹です。
 議長のお許しをいただき、一言申し上げます。2期目最初の質問をさせていただきます。また、会派の一般質問として先頭バッターを務めさせていただきますが、府民のため、そしてこれから生まれてくる子どもたちのためにも謙虚に頑張ってまいりますので、会派の垣根を越えて先輩・同輩議員の皆様、理事者の皆様も含めて、これからも御指導賜りますようよろしくお願い申し上げて、さきに通告しております数点につきまして質問に入らせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、少子化と相反して増大する教育費についてお尋ねいたします。
 子どもが生まれてから成人して独立するまで、子育てにかかる費用は一体幾らになるのでしょうか。日常生活を送っていくための食費や医療費などといった養育費、学校や塾などに支払う教育費といった、いわゆる子育て費用については子どもが通う学校が公立か私立かによって異なりますが、仮に小学校から大学まで全て公立校に通った場合、教育費と養育費を合わせた額は約2,700万円、全て私立校の場合なら約4,100万円となります。
 しかし、実際の進路は小・中学校は公立、高校・大学は私立というふうに公立校と私立校が混在していることが多く、一般的には2,700万円から4,100万円の間の金額を推移することが内閣府が2010年3月に発表した「インターネットによる子育て費用に関する調査」の報告書や、独立行政法人日本学生支援機構が2018年11月に実施した平成30年度学生生活調査等から推察できます。
 また、参議院の調査室が定期的に発行している資料「経済のプリズム」によると、1980年代以降、子どもの数が右肩下がりなどに反し、0歳から18歳の子ども1人当たりの年間教育費は増加傾向にあります。1990年代前半には25万円から30万円だった年間教育費が、2017年には37.1万円と約10万円も増加し、子ども1人当たりの通算の教育費の増加は、この30年で100万円以上上がっていると考えられています。
 ここで大学の学費の推移も紹介させていただきますが、文科省が公表している国公私立大学の授業料等の推移の資料によると、30年前と比較すると国立大学の授業料の平均は1991年が約37万円、30年後の2021年は約53万円で約1.4倍、私立大学の授業料の平均は1991年が約64万円、2021年は約93万円と約1.8倍となっており、年々授業料が上がっていることが分かります。
 また、独立行政法人日本学生支援機構の令和2年度学生生活調査結果によると、奨学金を受給している大学生の割合は49.6%、短大生では56.9%と半数を占めております。また、労働者福祉中央協議会が2022年9月に実施したアンケートによれば、2人に1人が奨学金を借り入れる中で、1人当たりの借入金額は約310万円です。卒業後の返済に苦しむ方も少なくはなく、返済の負担感について「苦しい」と回答したのは全体の44.5%と半数近くに上っており、同時に4人に1人が奨学金返済を延滞したことがあるとの報告も耳にしています。
 そこでお尋ねいたします。
 前述したように、1人の子どもを育てるのにあまりにもお金がかかり、親や子どもの負担が大きくなっていることを本府はどのように問題意識を感じておられますか。
 また、関連して少子化対策についてお尋ねいたしますが、国立社会保障・人口問題研究所が実施した第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)2021年の結果によると、夫婦に尋ねた理想的な子どもの数は調査開始以降最も低い2.25となりましたが、理想の子どもの数を持たない理由として最も多いのが、「子育てや教育にお金がかかり過ぎるから」が52.6%でありました。「最近の若者は我慢が足らん」「わしらもやってきたんや」という声が漏れ聞こえてきそうですが、前述したように、年々子育てにかかる費用は上がっています。
 東京都では、子どもを産み育てやすい環境を整備し少子化対策につなげようと、都立大学の授業料について令和6年度から無償化の対象を拡充する方針を固め、世帯収入の目安を910万円未満に引き上げる方向で調整しています。
 少子化の進行や共働き世帯の増加とともに増加し続ける教育費。一方で、お金をかける人だけが良質な教育を受けられるという状態は、決して理想的な状態ではありません。より広く、良質な教育を行き渡らせるために何ができるのかを考えるとともに、日本の大きな問題でもある少子化人口減少の歯止めにつなげるためにも、大学機関を含めて社会全体で少子化と相反して増大する教育費について考えなければならないのではないでしょうか。
 大学の授業料や教育費がこれ以上上がらないよう、そして親の所得や住む地域によって関係なく、全ての子どもたちに平等にチャンスのある社会を目指し、子どもたちの夢や希望が実現できる「あたたかい京都づくり」のために、大学の授業料や入学金を抑える工夫を含めて抜本的な対策が必要かと思いますが、本府の御所見をお聞かせください。
 まずは、ここまでお願いをいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 子育てにかかる教育費についての問題意識についてでございます。
 国立社会保障・人口問題研究所の調査によれば、半数以上の夫婦が理想の数の子どもを持たない理由として子育てや教育に係る費用負担の重さを挙げており、経済的な負担を軽減することが重要だと考えております。
 京都府では、これまでから保育所等に通う3人目以降の子どもの保育料、副食費を免除する保育料無償化事業、私立高校に通う生徒の学費等を支援するあんしん修学支援制度、奨学金の負担軽減を図るため企業とともに応援する就労・奨学金返済一体型支援制度などの支援を行ってきたところでございます。
 さらに、昨年策定いたしました京都府総合計画においては、「社会全体が子育ての主体として負担や苦労、喜びを分かち合う」という将来の到達点に向け、子育て環境日本一の取組を進化させていくこととしております。
 コロナ禍の影響もあり、昨年の出生数が初めて80万人を下回るなど、我が国の構造的課題である少子化はさらに加速したことから、今年に入り、国におきましても「次元の異なる少子化対策」を表明し、今般「こども未来戦略方針」が決定されました。
 具体的には、高等教育費について授業料減免と給付型奨学金では、多子世帯や理工農系の学生について年収約600万円の中間層への支援の拡充、貸与型奨学金では減額返還制度の利用可能な年収の引上げなどの負担軽減策が盛り込まれたところでございます。
 京都府といたしましては、このような国の動向を注視しつつ、現在、私自身が様々な分野の方々から最新の知見や子育て支援の当事者の声を直接伺っているところでございまして、そうした御意見も踏まえ、府議会での御議論を賜りながら、子育て環境日本一推進戦略を今年秋ごろまでに改定をしたいと考えております。
 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。

◯総合政策環境部長(岡本孝樹君)

◯議長(石田宗久君) 岡本総合政策環境部長。
   〔総合政策環境部長岡本孝樹君登壇〕

◯総合政策環境部長(岡本孝樹君) 大学の教育費についてでございます。
 令和3年度の日本学生支援機構年報によりますと、大学生の約4割が国の実施する奨学金制度を活用している状況でございます。また、大学卒業後の奨学金返済を負担と感じている方が多いとの調査結果もあり、高等教育における教育費の負担軽減は全国的な課題であると認識しております。
 大学の教育費につきましては、基本的には高等教育を所管する国において財源を含め全国統一的に施策が行われるべきものと考えており、京都府といたしましても、これまでから給付型奨学金の対象拡大など、支援制度の充実を国に対して繰り返し要望してきたところでございます。
 国におきましては、令和2年度に従前の制度を大幅に拡充する形で、高等教育の修学支援新制度が創設され、年収380万円未満の世帯を対象として授業料や入学金の減免と給付型奨学金を併用した修学支援が実施されております。
 また、先ほど知事から答弁させていただきましたとおり、去る6月13日に決定されたこども未来戦略方針においては、令和6年度から多子世帯や理工農系の学生等に係る所得制限の緩和などの負担軽減策が盛り込まれたところでございます。
 全ての子どもが、親の経済状況など生まれ育つ環境に左右されることなく、その将来に夢や希望を持って成長していける社会の実現が必要であると考えており、引き続き、国に対して要望してまいりたいと考えております。

◯梶原英樹君

◯議長(石田宗久君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

◯梶原英樹君 御答弁ありがとうございました。
 様々にこれまで時期にかなった取組を進めていただいていると思いますし、心から感謝申し上げますが、やっぱり30年間賃金は上がらない、子どもの数は減っている、けれども大学の数は増えて大学の授業料は年々年々、前述したように増大していることは、一昨日と昨日代表質問でもありましたように、経済的に負担が大きくなり、なぜ子どもを産まないかの大きな原因にもなっています。私は高卒でありますけれども、仮に大学を卒業して前述した奨学金借入れを310万円抱えて、結婚したいと思う相手も奨学金借入れを310万円だとすると合わせて620万円。これでは安心して結婚もできないのではないかなと、私は思ってしまいます。また、子育て世代でもある同世代の知人からは「1人の子どもを育てるのにあまりにもお金がかかり過ぎるから2人目、3人目を産めないんだ」という声もよく耳にしています。
 したがって、西脇知事が先頭に立って取り組まれる子育て環境日本一推進戦略の改定の際には、現状の課題とか目指す社会像、そして重点戦略、具体的な施策等に盛り込んでいただき、教育費がこれ以上増大しないような社会の仕組みをつくっていただいて、前例にとらわれない少子化対策も進めていただきますよう要望しまして、次の質問に入ります。
 次に、2021年度に鴨沂・洛北・鳥羽・嵯峨野・峰山高校で先行導入し、2022年度には全ての府立高校において新しく入学した生徒がタブレット端末を自費購入し、本格的にスタートしたICT教育、BYODについてお尋ねいたします。
 改めてですが、BYODとは、個人で所有しているパソコンやスマートフォン等を業務で使用することを指し、Bring Your Own Deviceの頭文字を取ってBYODと言われています。
 本来のBYODのメリットとしては、「個人で使用している機器のため操作に慣れるまでの時間を必要としない」「団体や組織としては必要機材の導入コストがかからない」などが挙げられていますが、現在ではセキュリティ面での危険性があることや教員の負担軽減等の理由から、一律に同じ機種を生徒に購入していただいております。
 今年の予算特別委員会当初予算審査小委員会、教育委員会の書面審査において、四方源太郎議員からBYODについての質問に対し、教育長は「自分の持っているタブレットを持ち込むことができる、自分の買いたい機種を持ち込むこともできる、それが本来のBYOD。そして、6つの高校でタブレット等をまとめて設定・管理する仕組みであるMDM(モバイル・デバイス・マネジメント)を解除する試行を令和5年度に始め、課題を抽出し、令和7年度に全校で展開できるように、できるだけ早く進めていきたい」と述べておられました。
 タブレット等をまとめて設定管理する仕組みであるMDMのメリットとして「端末をリモート操作で管理」「紛失や盗難が発生してもリモートで端末の位置確認やロック、データ削除が可能」「リスクの高いアプリ利用に制限をかける」などがある一方で、現役の高校生からは「自由にアプリをインストールできない」「調べたいことがあっても規制がかかり調べることができない」「PDFやWord等をメールでほかのパソコン等に送信したいが、制約があり送信できず不便」といった声も耳にしています。
 そこでお尋ねいたします。
 学習指導要領解説 総則編 主な教育の情報化関係箇所抜粋では、「情報活用能力は、世の中の様々な事象を情報とその結び付きとして捉え、情報及び情報技術を適切かつ効果的に活用して、問題を発見・解決したり自分の考えを形成したりしていくために必要な資質・能力である。情報を主体的に捉えながら、何が重要かを主体的に考え、見いだした情報を活用しながら他者と協働し、新たな価値の創造に挑んでいくためには、情報活用能力の育成が重要となる。情報活用能力を発揮させることにより、各教科等における主体的・対話的で深い学びへとつながっていくことが一層期待されるものである」と書かれていることもあり、生徒たちに可及的速やかに情報活用能力を発揮させるため、MDM解除に向けて計画の前倒しも含めた取組等が必要かと思いますが、今後はどのようなタイムスケジュールで進めていくのでしょうか、お聞かせください。
 また、MDMを解除した場合には、タブレット購入費が安価になったりきょうだいのタブレットが活用でき親の負担が軽減する一方で、制約が解除されることから授業中に隠れてゲームをしたり漫画を読む生徒がいれば教員の悩みの種になることも想定されます。これらの問題を防ぐための具体的な施策として、生徒指導においては外部講師を招いたり、例年と違う指導を生徒に行うことから教員の負担が増えると考えますが、現場の負担軽減をどのようにしていくのか、御所見をお聞かせください。
 続いて、生成AI、チャットGPTの運用について、京都府の評価と導入について昨日の代表質問でもありましたが、私からは、今日の朝刊でも1面になっていた教育分野についてお伺いいたします。
 学校現場での生成AI活用について、今年5月16日文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会の初等中等教育分科会に設けたデジタル学習基盤特別委員会が内容の検討を始めています。
 第1回の会合では、GIGAスクール構想の現状について文科省が説明したほか、2025年度以降の学校における新たなICT環境整備方針の策定に向けたワーキンググループの設置、生成AIの学校現場での取扱いに関する今後の対応について議論されたとお聞きしています。
 生成AIについて、文科省が「批判的思考力や創造性への影響、個人情報や著作権保護の観点などについてリスクの整理が必要」と説明する一方、前述した学習指導要領では「学習の基盤となる資質・能力として情報活用能力を位置づけ、新たな技術である生成AIをどのように使いこなすのかという視点や自分の考えを形成するのに生かすといった視点も重要」との観点が示されました。
 出席された委員は、「禁止はあり得ない」との見解で一致しており、その上で「生成AIへの対応は今後出てくる技術にどう対応するのかの試金石」「先行校で可能な使い方を全て試し、得られた事実を共有し、分析するといったことも必要」「生成AIがつくったものについて、フェイクデータを引用する可能性がある点は明確に示す必要がある」などの意見が出されたそうです。
 チャットGPTについて議論がされている中、ほかの自治体でチャレンジをする学校も出始めています。大分県横尾の県立情報科学高校です。この高校では、県内のIT企業関係者を講師に招き、チャットGPTについて学ぶ授業が5月30日にありました。チャットGPTを実際に使いながら、県の魅力を伝えるホームページを作成したとのことです。授業はデジタル創造科1年の2クラス計80人を対象に実施され、授業の冒頭、別府市のIT企業の最高技術責任者がチャットGPTについて様々な利点を説明する一方で、「一般的な回答しか得られない」「間違った回答が本当のように返ってくる」「回答をうのみにせず、AIに使われるのではなく使いこなすことが大事」と指摘された上で、生徒たちがタブレット端末を使ってホームページを作成しました。参加した生徒からは、「自分が聞いたらどんどん答えてくる物知りな人としゃべっているように感じた」と感想を述べていたそうです。
 ただ、チャットGPTが普及すれば、読書感想文などの様々な課題をAI任せにする子どもが出てくることが想定され、成績評価に支障が生じたり、自分で考える力が身につかないおそれがあると考えられています。
 そこでお尋ねいたします。
 地方自治体における生成AIの活用や評価などが分かれていますが、教育委員会は、この生成AI、チャットGPTをどのように評価しているでしょうか。生徒と教員、事務方等の立場で様々に違うと思いますが、チャットGPTの活用方法についてのお考えをお聞かせください。
 スマートフォンを所持している現役高校生の割合は非常に高く、チャットGPTをスマホやMDMを解除したタブレットにインストールし、あらゆる宿題等を生成AIに作成させ、勉強する時間を減らし遊びに転じる生徒もいるかもしれません。それが本当にいいのでしょうか。英語の翻訳もラブレターも卒業式の答辞もチャットGPTの誘惑にかられチャットGPTが作成し、昨日、西脇知事がお話しされていましたが、先人たちが築き上げてきた日本人独特の感性や想像力が失われるのではないでしょうか。
 しかし、駄目だ、駄目だと言っても、子どもたちはスマホを使い、生成AI機能を駆使するでしょう。先ほど紹介させていただいた大分県立情報科学高校のように、生成AIを使いこなす能力を養う授業の中でもあったように、AIに使われるのではなく使いこなすことが大事ということを、想像以上の速さで普及するチャットGPTとうまく付き合っていくために、教員や我々大人は生徒たちに伝えていく努力や仕組みづくりを早急に取り組まなければならないと思いますが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。
 それでは、時間になりましたので質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

◯教育長(前川明範君)

◯議長(石田宗久君) 前川教育長。
   〔教育長前川明範君登壇〕

◯教育長(前川明範君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 MDMの規制解除についてでございます。
 デジタル技術が急速に進歩していく中、高校におきましてもデジタル技術の利用を通じて社会に主体的に関わることができる力をしっかりと身につけさせていくことが重要であります。こうした中、府立高校においても生徒1人1台端末を導入し授業等での活用が進んでおりますが、導入から3年目を迎え、より効果的な活用を進める段階へと移行してきたと考えております。
 現在、学校のネットワーク回線のセキュリティを確保する必要があることや、導入初期段階におけるトラブル等を未然に防止するという観点から、タブレット端末には端末管理ソフトであるMDMを導入しております。MDMの導入は、保護者に費用負担を生じるほか、自由にアプリをダウンロードできず家庭等での活用に制限がかかるなど、生徒の主体的な活用を進めていく上での課題もあります。こうしたことから、今後は生徒がより自由に端末を活用できる環境の中で自らの判断と責任において端末を活用することにより、情報活用の実践力を高めることが重要であると考えております。
 そのため、今年度セキュリティを確保できるようネットワーク回線の増強を行い、令和6年度新入生からMDMを導入しないことや、既にMDMを導入している新2・3年生についても自由にアプリ等をダウンロードできる設定に変更し、目標とする令和7年度全校全学年で実施する予定でございます。
 また、その際の課題等に対応するため庁内に検証チームを立ち上げ、先行実施校とも連携しながら、生徒の情報モラルや情報リテラシーを高める取組や校内ルールの整理など、生徒が端末を活用するために当たり、想定されるリスクも検討した上で、生徒が積極的に活用できるサポート体制の構築に向けて取り組んでおります。
 また、MDMの解除に伴う生徒指導上の課題等への対応など、教員のサポート体制についても検討を進めており、端末操作マニュアルの整備や生徒・保護者への説明資料の作成など、教員の負担軽減につながる取組を進めてまいります。
 府教育委員会といたしましては、個人が所有する端末を持ち込んで活用できる本来のBYODの早期実現に向けて環境整備に努めるとともに、急速に進展する情報化社会に生徒が主体的に対応できるよう、情報活用能力の育成に向けた取組を進めてまいります。
 次に、チャットGPTの学校現場での活用や評価等についてでありますが、チャットGPTは、その手軽さや自由度の高さから、現在、幅広い分野で有効に活用するための検討が開始されておりますが、学校現場における不適切な利用、個人情報の取扱いや著作権侵害の可能性も指摘されております。
 こうした中、チャットGPTをはじめとする生成AIを有害な存在として禁止するのではなく、その特性を踏まえ、適正にリスクマネジメントを行い、教育の質や効果を高めることができるよう適切な活用方策を検討していくことが必要であると考えております。
 生成AIの活用については、国におきましてもAI戦略会議のほか、関係省庁から成るAI戦略チームを設け、有効な活用策などについて具体的に検討が進められており、また、文部科学省においても政府全体の議論を踏まえ、今後、生成AIの学校現場での利用に関するガイドラインを作成することとされております。
 こうした背景を踏まえ、学校現場での活用を検討する際には、メリットだけではなくデメリットにも十分留意する必要がありますが、この技術を使いこなすことで、第2期教育振興プランで掲げる「主体的に学び考える力」や「新たな価値を生み出す力」などの育みたい力の育成につながる可能性があるのではないかと考えております。安易な生成AIの活用は、生徒の主体的に考え、学ぶ機会を奪うことになりますが、例えば、生徒が生成AI自体を学び、新しい技術を十分に理解した上で、生成AIの対話機能を生かした協働的な学びを通して、自分の考えを形成するのに生かすことも可能であり、また、学校業務の効率化を図るなど様々な場面で活用の可能性があると考えております。
 生成AIの適切な活用に当たりましては、情報リテラシーの向上を図ることが不可欠であり、新たな技術である生成AIが学校や家庭で適切に利用されるよう、京都府デジタル学習支援センターにおける児童生徒向けの啓発や、教職員向けの研修に加え、PTAと連携した保護者向けの研修を充実させるなど、生徒、教員及び保護者の情報活用能力の向上にも努めてまいります。
 府教育委員会といたしましては、これまで大切にしてきた日本の教育のよさを軸とし、こうした新しい技術も活用しながら、これからの時代を生き抜く生徒の学びの質を高め、幅を広げられるような仕組みを国のガイドライン等を踏まえ、慎重に研究してまいります。