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1 きょうと婚活応援センターの体制等強化について
2 アフターコロナにおける本府の産業支援の在り方について
3 府立植物園における民間活力の活用と府民満足度の向上について
4 その他
議事録全文
◯畑本義允君
◯畑本義允君 国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団の畑本義允でございます。
さきに通告しておりました3点について、知事並びに理事者の皆様に質問をさせていただきますので、御答弁をよろしくお願い申し上げます。
まず初めに、きょうと婚活応援センターの体制等強化についてお伺いします。
昨年の一般質問で私から、きょうと婚活応援センターについて取り上げ、事業の拡充をお願い申し上げておりましたが、本年度当初予算できょうと婚活応援センターの体制等強化に向けて予算拡充をしていただいたこと、大変うれしく存じております。
今回の拡充内容は、こども家庭庁による地域少子化対策重点推進交付金を活用しての結婚支援コンシェルジュの配置とAIマッチングシステムの導入になります。
結婚支援コンシェルジュは、結婚支援の知識や経験が豊富な人を起用し、地域で支援事業に携わる関係者をつないだり、市町村を経験・技術・情報面から支援する専門職員で、例えば市町村の枠を超えて近隣の自治体との連携をサポートして婚活イベントを企画開催するといった役割などを想定されており、この事業は本年4月からスタートされています。
もう一つのAIマッチングシステム事業は、会員登録の際に入力する価値観診断テストの回答結果に基づいてAIが相性のよいお相手を会員に紹介、もしくは会員自らが希望するお相手の会員をシステム上で検索し、お見合いを申し込むことができる「きょう婚ナビ」を本年3月からスタートされています。
これにより、今後は従来の婚活イベント等に加えて、一対一での出会いについてもサポートが可能となり、会員の方は自宅にいながらスマートフォン、パソコンなどから会員登録、お相手の検索ができることによって活動の活性化や利便性の向上、またセンター業務の効率化にもつながることと思います。
御承知のとおり、厚生労働省が6月2日に発表した令和4年の人口動態統計によれば、日本の合計特殊出生率は過去最低の1.26にまで低下し、本府の合計特殊出生率は1.18と、こちらも過去最低であった平成16年の1.14に迫っています。また、令和2年の府内の25歳から39歳の未婚率は41%と高く、未婚化・晩婚化の傾向が続いております。
昨年の一般質問でも申し上げましたとおり、平成26年に発表された日本創生会議・人口減少問題検討分科会の提言「ストップ少子化・地方元気戦略」によれば、日本において出生率を向上させるためには「子育て支援」だけではなく、「結婚・出産の早期化」や「多子世帯への支援」、さらには「都市部への人の流れを変えること」が必要であり、こうした総合的な対策によって出生率の向上は期待できるとあります。やはり、少子化対策に特効薬はなく、あらゆる面でできることを地道に進めていかなければなりません。
こうした中で今回の2つの新たな事業は、結婚を希望する方に出会いの機会を創出し、支援をさらに充実させ、少子化対策につなげる取組かと思いますが、今後どのように展開されていくのか、お考えをお聞かせください。
また、これらの事業は始まったばかりですが、昨年の一般質問でお願いしていた都市部への人の流れを変えるという観点から、今まで地域スポットでしか対応できていなかった府北部などへの婚活支援の強化に今回の2つの事業はつながっていきそうでしょうか。今お分かりになる範囲で結構ですので、御所見をお聞かせください。
そして、もう一点、きょうと婚活応援センターは、令和4年度に「スポーツ婚」「文化婚」と称された京都サンガや京都ハンナリーズの試合観戦、また清水寺を舞台にした文化鑑賞と連携した大型婚活イベントを実施されていたかと思います。こちらも京都ならではの強みを生かした、共通の趣味や共通の体験を通じたすばらしい取組かと思いますが、通常のイベントと比較して実績やカップル成立数などはいかがでしたでしょうか、お聞かせください。
続きまして、アフターコロナにおける京都府の産業支援の在り方について質問をさせていただきます。
現在、京都府の産業支援については、ものづくり振興課がものづくり産業の振興及び支援、中小企業の経営の安定及び成長支援、創業及びベンチャーやスタートアップ、IT、試作、環境、健康及び映画・映像に関する産業や、その他の新産業の振興及び支援から産学公連携による産業及び人材の育成の推進など、多岐にわたる取組をされています。
そして、ものづくり振興課の展開されている補助金としては、主に京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業補助金、共創型ものづくり等支援事業補助金、産学公の森推進事業補助金、次世代地域産業推進事業補助金などがあります。これらの事業は全てそれぞれの必要性があって創設されたものであり、いずれもものづくり振興課職員の方や支援機関などの方が公募申請前の計画のブラッシュアップから、採択後は計画実現のサポートまで伴走支援をしながら進められていると思います。
中小企業庁の伴走支援の在り方検討会が令和4年3月15日に公表した報告書「中小企業伴走支援モデルの再構築について」では、「これまでのコロナ禍の2年の間、緊急的な中小企業支援として、持続化給付金、一時・月次支援金、事業復活支援金、実質無利子・無担保融資等の資金繰り支援、さらにはコロナ禍の荒波を乗り切るための事業再構築補助金等の支援策を実施してきている。ただし、事業再構築補助金以外のこれら支援は、あくまで緊急避難的な支援策である。今後、ポストコロナ時代を迎えるに当たって、中小企業、小規模事業者においても『経営力そのもの』が大きく問われることになる。経営者自らが、環境変化を踏まえて経営課題を冷静に見極め、その環境変化に対応・挑戦する『自己変革力』が求められている」とあります。
そして、伴走支援の現場で大きな成果を上げてきた有識者と議論を重ね、取りまとめられた同じく中小企業庁発表の経営力再構築伴走支援モデルでは、経営者が自己変革力を持つには、経営者を支える支援の在り方も変革が必要であり、企業の目先の課題解決に使える補助金などを紹介するこれまでの支援から、「傾聴と対話を重ね、相手の立場に共感しつつ、問いかけや提案を行い、相手の想い、考えを整理し、言語化していくプロセスを踏むことで、経営者自身が本質的課題に気づき、自走化への動機付けと自己変革を促すような伴走支援へと変わらなければならないとあります。
このように、アフターコロナでは緊急避難的な支援ではなく、補助金などの支援も進めながら、企業が本質的課題を自覚し課題解決に向けて自走できるように導く、傾聴と対話、問いかけや提案をすることができる伴走支援の人材の能力向上と育成が必要となってきます。
先ほど申し上げました4つの補助金事業は全て一般財源で行われ、その総額は11億3,000万円弱になります。貴重な府の一般財源を使って行う事業である以上、最大限の効果が出るようにしなければなりません。そして、その効果は、本府の支援を受けた企業が本質的課題解決に向けて能動的に行動し、自走化の道筋がつき、持続的な発展・成長をしていくことこそが最大限の効果であり、ひいては本府の経済や労働者の賃金、本府の税収にも好循環をもたらすと考えます。そして、アフターコロナにおける産業支援においては、このようなスキルを持つ伴走支援の人材育成は非常に重要であると考えます。
そこで質問です。
本府には、公的産業支援機関である京都産業21や公設試験研究機関である中小企業技術センター等のほか、地域の経営支援機関として商工会、商工会議所などがありますが、こういった支援機関の人員体制や人材育成状況はどのような状態でしょうか。また、そのような支援機関の人材育成や能力向上などについて課題と展望をお聞かせください。
最後に、京都府立植物園における民間活力の活用と府民満足度の向上についてお伺いします。
京都府立植物園は、1924年に日本で最初の公立総合植物園として開園して以来、植物を保存・栽培・展示し、広く府民の憩いの場とするとともに、植物の観賞を通じて教育・学習・植物学の研究に寄与するための施設「生きた植物の博物館」を理念として公開運営されてきました。
世界都市である京都市内に位置し、付近を流れる賀茂川を中心に園周辺は良好な景観が形成されており、来園アクセスにも非常に恵まれております。また、継承されてきた植物の高度な栽培技術を有し、約300種類の絶滅危惧種を栽培・保全、7,000種類の園芸品種を栽培されています。日本最大級の温室では約4,500種類を展示されており、昨年令和4年度の年間入園者数は86万5,000人弱、この数字は日本の公立植物園の中では非常に多いと伺っています。
また、本年4月には植物園内に置かれた本棚「きのこ文庫」で米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏からの贈り物の本5冊が見つかりました。ゲイツ氏は、昨年11月、自身のブログで「人生で読んだ最高の本5冊」を世界100か所の小規模図書館に寄贈すると明らかにしており、寄贈先のリストには日本で唯一「京都」の名があったそうです。ゲイツ氏のブログやYouTubeなどでこれらの発見された書籍は、ゲイツ氏から「きのこ文庫」に贈られたものと判断され、令和5年度6月補正予算案では、子どもたちの笑顔につながる取組「人生を豊かにする本」推進事業費として予算組みもされております。
このような強みと価値を持つ京都府立植物園ですが、現在植物の栽培ノウハウが口頭口伝でマニュアル化されていないため、蓄積されたノウハウを効果的に活用されるようにデータ基盤の構築が必要であったり、生涯学習施設として利用者が植物の魅力を楽しみながら学ぶことができるコンテンツの充実など、ソフト的な施策のほかに、子育て世代や若者世代のニーズを満たせるよう魅力的に感じる施設の充実など、限りある府財政の下で継続して進めていかなければならないという課題があります。
こうした現状分析の下、令和2年に北山エリア整備基本計画とともに植物園整備計画が取りまとめられ、議論が開始されました。その当初は、府民の方々から緑地面積の減少を危惧される声などもありましたが、その後、令和4年5月からは幅広い視点から多様な意見を聴取することを目的に「植物園整備検討に係る有識者懇話会」が設置され、現在までに有識者との懇話会や植物園職員ワーキング、地域の自治連合会や教育施設、福祉施設の方々との意見交換、府民の方々を対象としたワークショップや住民説明会など、丁寧に府民の声を聞かれて検討を進められており、現状では落ち着いているように感じられますが、今後、その具体化のためにはさらに時間をかけて丁寧に様々なステップを踏んでいく必要があり、さらに議論を深めていくものだと思います。
しかし、植物園の本格的整備は時間をかけて議論される一方で、府民の方々からは、北大路通り側の正門から入園した植物園南側にある子育て世代向けの未来くん広場の遊具が不足していたり、平成4年に建てられて30年以上経過する温室のトイレや植物園会館などの施設の老朽化や不便さを指摘される声があります。
さらに、施設面の老朽化だけではなく、来園客の満足度を高めるにぎわい創出に関しても工夫が必要と考えており、府民の方々からも、実際、植物園北山門側は「in THE GREEN」などのレストラン、また、すぐ向かいにもお店が並び賑にぎわいを見せているが、植物園正門付近、つまり植物園の南側では昼食を買える場所や、土産物・園芸品などのお金を使える場所をより充実してほしいといった声もあります。これらの付近には、来園者の憩いの場である大芝生地もあり、このようなお声ももっともだと思います。
これら植物園南側に対する府民の声は、既存施設の一部改修や不足している府民のニーズに合った商品販売の取組が主であり、植物園の生態系や緑地面積の減少に関わることなく対応できると考えます。また、限りある府財政の下、大きな予算を組まずとも、植物園南側にキッチンカーや園芸品・土産物ショップの出店を民間事業者から集えば、府民の要望に応え、満足度を高めながら、本府は民間事業者からのテナント料収入を老朽化した施設の改修などに充てることもできると考えます。
ビル・ゲイツ氏の寄贈書籍が最近見つかった「きのこ文庫」も植物園南側であり、このニュースも植物園と京都の魅力を国内・世界へと発信する機会となり、今後さらなる園南側への誘客へとつながるはずです。
そこでお伺いいたします。
植物園の南側について、来園者満足度に直結し、早急な対応が必要な箇所については、整備計画の本格化・具体化を待たずに改修や修繕をする必要があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。また、にぎわい創出についても限られた府財政の中で、むやみに税金を投入するだけではなく、民間の活力も活用し、府民ニーズに応え、満足度を高めるような取組を今できることから進めていくことも必要かと考えますが、御所見をお聞かせください。
以上3点、立て続けとなりましたが御答弁をお願いいたします。
◯知事(西脇隆俊君)
◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
〔知事西脇隆俊君登壇〕
◯知事(西脇隆俊君) 畑本義允議員の御質問にお答えいたします。
結婚支援コンシェルジュ及びAIマッチングシステムについてでございます。
京都府では平成27年に「きょうと婚活応援センター」を立ち上げ、各種婚活イベントなどの結婚支援事業に取り組んでおり、これまで約6,000組のカップル成立や900組以上の成婚など成果を上げているところでございます。
今年度は、結婚支援の知見や豊富な経験を持つ結婚支援コンシェルジュを新たに配置し、市町村を個別訪問しながら市町村主催の婚活事業の助言や提案を行っております。今後、コンシェルジュが地域の団体、企業などにも働きかけ、府内全域であらゆる主体による婚活支援の輪を広げてまいりたいと考えております。
また、今年3月に導入したAIマッチングシステム「きょう婚ナビ」は、AIを用いて相性のよいお相手を紹介し、お見合いにつなげるなど、効果的な婚活支援につながるものでございます。より多くの方に「きょう婚ナビ」を御利用いただくことでマッチングの機会が増えるため、大規模イベントでの周知に加え、コンシェルジュの活動などを通じ利用者の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
また、府北部地域への婚活支援の強化についてでございます。
きょうと婚活応援センターの開設当初は、京都市内での婚活支援が中心となっておりましたが、平成29年からは府北部地域で相談会や婚活イベント等を開催する北部スポットを実施しております。今後は、府北部地域にお住まいの方がさらに身近に婚活支援事業を利用できる環境をつくっていくことが課題だと考えております。そのため、結婚支援コンシェルジュが府北部地域の多様な主体を巻き込んだ婚活事業をサポートすることにより、地域の魅力を生かした京都ならではの出会いの機会を創出したいと考えております。
また、「きょう婚ナビ」は、スマートフォンなどを活用すればどこからでも利用できるため、北部を含め府内全域での効果的な出会いの提供につながるものと考えております。
今後とも、結婚を希望する方に寄り添い、府北部地域での婚活支援のさらなる強化に取り組んでまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
◯健康福祉部長(長谷川学君)
◯議長(石田宗久君) 長谷川健康福祉部長。
〔健康福祉部長長谷川学君登壇〕
◯健康福祉部長(長谷川学君) 「スポーツ婚」「文化婚」についてでございます。
昨年度、京都サンガF.C.や京都ハンナリーズの試合観戦を通じた「スポーツ婚」や、文化・歴史の舞台、清水寺での縁結びの集い「文化婚」を開催したところ、例えば、文化婚では定員に対する応募者数が3.5倍に達するなど、スポーツ婚・文化婚への関心の高さを感じております。
また、通常のイベントでは、これまで参加者の27%程度のカップルが成立しておりましたが、昨年度のスポーツ婚・文化婚では、参加者延べ186名中、約45%となる84名42組のカップルが成立するなど、高い効果が確認されたところでございます。
こうした共通の趣味や話題をきっかけとした自然な出会いの機会を創出する取組を通じ、結婚の希望を持つ方の希望がかなえられるよう、きょうと婚活応援センターを拠点とした取組を強化してまいります。
◯商工労働観光部長(上林秀行君)
◯議長(石田宗久君) 上林商工労働観光部長。
〔商工労働観光部長上林秀行君登壇〕
◯商工労働観光部長(上林秀行君) 産業支援機関等の人材育成についてでございます。
京都府では、商工会、商工会議所の経営支援員等で構成する中小企業応援隊が身近な経営相談に応じるとともに、京都産業21が専門性の高い課題、京都府中小企業技術センター及び京都府織物・機械金属振興センターが技術的な課題の相談に応じております。
まず、支援機関の人員体制についてですが、身近な支援を担う中小企業応援隊は、商工会、商工会議所の経営支援員等300名超で構成されております。また、高度な支援を担う京都産業21には、弁護士や中小企業診断士、民間企業OBなど40名を超える中小企業支援の専門家を、中小企業技術センター及び織物・機械金属振興センターには、機械や電気、化学、繊維、紡織など60名を超える技術職員を配置しております。
次に、支援人材の育成についてですが、各支援機関では、研修やOJT等を通じ財務分析や経営診断に基づく最適な経営改善策を提案できる能力を有し、中小企業と一緒になって課題解決を図ることができる職員の育成に努めております。
また、京都産業21においては、専門家の支援ノウハウを若手職員に伝えられるよう、チームによる企業支援を通じたOJTの実施や、現場のニーズや課題を肌で感じ、現場ニーズに即した対応能力を養うための中小企業経営者と職員との勉強会の開催、民間高度人材の受入れよる民間企業の発想や業務ノウハウの習得、行政との人脈形成のための京都府との交流人事などを通じて、幅広い知識や人脈で伴走支援ができる人材の育成を図っております。
次に、人材育成や能力開発に係る課題や対策についてですが、コロナ禍を経て、持続可能な経営への転換など、支援ニーズも多様化・高度化しております。また、コロナ禍や物価高、エネルギー高の影響の長期化や、無利子・無担保・無保証料融資の返済の本格化など、経営環境が厳しさを増しております。
こうした状況に対応するため、京都府では、金融面で中小企業支援を担ってきた金融機関や保証協会と連携することで、中小企業支援の体制を強化するとともに、支援の質を高める金融・経営一体型支援事業に取り組んでおります。この事業では、金融機関と経営支援の総合調整を行う特別経営指導員を府内9か所に配置し、金融機関と支援機関のサポート能力を一体化した支援を行うため、従来にはない新しい体制を構築しております。
今後とも支援体制の強化や支援人材の能力の向上を図り、府内中小企業の持続的な発展を後押ししてまいります。
◯教育長(前川明範君)
◯議長(石田宗久君) 前川教育長。
〔教育長前川明範君登壇〕
◯教育長(前川明範君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
MDMの規制解除についてでございます。
デジタル技術が急速に進歩していく中、高校におきましてもデジタル技術の利用を通じて社会に主体的に関わることができる力をしっかりと身につけさせていくことが重要であります。こうした中、府立高校においても生徒1人1台端末を導入し授業等での活用が進んでおりますが、導入から3年目を迎え、より効果的な活用を進める段階へと移行してきたと考えております。
現在、学校のネットワーク回線のセキュリティを確保する必要があることや、導入初期段階におけるトラブル等を未然に防止するという観点から、タブレット端末には端末管理ソフトであるMDMを導入しております。MDMの導入は、保護者に費用負担を生じるほか、自由にアプリをダウンロードできず家庭等での活用に制限がかかるなど、生徒の主体的な活用を進めていく上での課題もあります。こうしたことから、今後は生徒がより自由に端末を活用できる環境の中で自らの判断と責任において端末を活用することにより、情報活用の実践力を高めることが重要であると考えております。
そのため、今年度セキュリティを確保できるようネットワーク回線の増強を行い、令和6年度新入生からMDMを導入しないことや、既にMDMを導入している新2・3年生についても自由にアプリ等をダウンロードできる設定に変更し、目標とする令和7年度全校全学年で実施する予定でございます。
また、その際の課題等に対応するため庁内に検証チームを立ち上げ、先行実施校とも連携しながら、生徒の情報モラルや情報リテラシーを高める取組や校内ルールの整理など、生徒が端末を活用するために当たり、想定されるリスクも検討した上で、生徒が積極的に活用できるサポート体制の構築に向けて取り組んでおります。
また、MDMの解除に伴う生徒指導上の課題等への対応など、教員のサポート体制についても検討を進めており、端末操作マニュアルの整備や生徒・保護者への説明資料の作成など、教員の負担軽減につながる取組を進めてまいります。
府教育委員会といたしましては、個人が所有する端末を持ち込んで活用できる本来のBYODの早期実現に向けて環境整備に努めるとともに、急速に進展する情報化社会に生徒が主体的に対応できるよう、情報活用能力の育成に向けた取組を進めてまいります。
次に、チャットGPTの学校現場での活用や評価等についてでありますが、チャットGPTは、その手軽さや自由度の高さから、現在、幅広い分野で有効に活用するための検討が開始されておりますが、学校現場における不適切な利用、個人情報の取扱いや著作権侵害の可能性も指摘されております。
こうした中、チャットGPTをはじめとする生成AIを有害な存在として禁止するのではなく、その特性を踏まえ、適正にリスクマネジメントを行い、教育の質や効果を高めることができるよう適切な活用方策を検討していくことが必要であると考えております。
生成AIの活用については、国におきましてもAI戦略会議のほか、関係省庁から成るAI戦略チームを設け、有効な活用策などについて具体的に検討が進められており、また、文部科学省においても政府全体の議論を踏まえ、今後、生成AIの学校現場での利用に関するガイドラインを作成することとされております。
こうした背景を踏まえ、学校現場での活用を検討する際には、メリットだけではなくデメリットにも十分留意する必要がありますが、この技術を使いこなすことで、第2期教育振興プランで掲げる「主体的に学び考える力」や「新たな価値を生み出す力」などの育みたい力の育成につながる可能性があるのではないかと考えております。安易な生成AIの活用は、生徒の主体的に考え、学ぶ機会を奪うことになりますが、例えば、生徒が生成AI自体を学び、新しい技術を十分に理解した上で、生成AIの対話機能を生かした協働的な学びを通して、自分の考えを形成するのに生かすことも可能であり、また、学校業務の効率化を図るなど様々な場面で活用の可能性があると考えております。
生成AIの適切な活用に当たりましては、情報リテラシーの向上を図ることが不可欠であり、新たな技術である生成AIが学校や家庭で適切に利用されるよう、京都府デジタル学習支援センターにおける児童生徒向けの啓発や、教職員向けの研修に加え、PTAと連携した保護者向けの研修を充実させるなど、生徒、教員及び保護者の情報活用能力の向上にも努めてまいります。
府教育委員会といたしましては、これまで大切にしてきた日本の教育のよさを軸とし、こうした新しい技術も活用しながら、これからの時代を生き抜く生徒の学びの質を高め、幅を広げられるような仕組みを国のガイドライン等を踏まえ、慎重に研究してまいります。
◯文化施設政策監(角田幸総君)
◯議長(石田宗久君) 角田文化施設政策監。
〔文化施設政策監角田幸総君登壇〕
◯文化施設政策監(角田幸総君) 京都府立植物園における来園者満足度の向上とにぎわい創出についてでございます。
大正13年に開園し、来年1月に100周年を迎えます植物園は、広く府民の憩いの場として来園された皆様が植物に触れ合っていただくことで、楽しみながら植物や自然について学ぶことができる「生きた植物の博物館」の理念の下、運営してまいりました。
植物園の施設整備につきましては、本年2月に開催いたしました植物園整備に係る有識者懇話会におきまして、次の100年に向けた植物園像と併せ、想定される施設整備の配置図案をお示ししたところでございます。将来ビジョンとして掲げた「京都から世界の生物多様性保全への貢献」を実現していくため、今後、各施設の規模や詳細な内容について検討を進め、必要な施設を整備してまいりたいと考えております。
一方で、観覧温室のトイレや、未来くん広場の遊具などの施設については老朽化が進んでおり、改善を希望する声をお聞きしております。このような施設は、子育て世代をはじめ、来園者の利便性向上に資するものであり、お示ししている植物園像や配置図案との整合性を図りながら対応を検討してまいりたいと考えております。
植物園の南側における満足度向上の取組についてでございますが、正門周辺には植物園会館の売店や園芸売店、森のカフェ等を設置しておりますが、北山通り沿いに多くの飲食店などがある北山門周辺と比較すると、多くの来園者の皆様に満足いただける施設の数が十分ではないと認識しております。
広大な園内において、水分補給などの観点からも飲食施設は必須であり、また休憩できる場所の増設を希望するお声もいただいていることから、植物園の本格整備までの期間についても、来園者に満足いただけるような機能は必要と考えております。こうしたことからキッチンカーや園芸品などの出店につきましては、これまでからも各種イベント開催時には出店しており、今後は桜やバラ、紅葉などの来園者が多くなる時期を中心に、年間を通じて取組の拡大を検討しているところであり、引き続き、来園者の満足度向上を図ってまいりたいと考えております。
◯畑本義允君
◯議長(石田宗久君) 畑本義允議員。
〔畑本義允君登壇〕
◯畑本義允君 御答弁ありがとうございました。
婚活応援センターについてでございます。
本年度からの拡充された2つの新規事業というのが府北部、人口減少が著しい地域への支援にもつながるということで、これは大変喜ばしいことかと思います。また、スポーツ婚であったり文化婚といった、ちょっと工夫を凝らしたこのイベントというのも、お伺いした倍率と、あと高い実績があるということで本当にすばらしい取組だなというふうに思っております。
未婚率が非常に高いほうである、全国平均で見ても高いほうである本府においては、これらの事業も含めて草の根的な活動が必要であり、こういった共通の体験、ストーリー性のあるイベントの取組、また工夫を凝らした事業やマッチングシステム、コンシェルジュなども含めて均衡ある府の発展のために、特にそういった人口減少が著しい地域への支援にもしっかりつなげていっていただければなというふうに思います。
アフターコロナにおける産業支援についてでございます。
ありがとうございます。基本的にやはり先ほど申し上げたような中小企業庁が目指すこれからの伴走支援の形というのは、支援する側には、それなりのやっぱり人員プラスであったり、経験と能力がなければなかなか達成ができないような、非常に難しいことなんだなというふうには考えております。その中で、特に京都産業21さんのほうでは専門的スキルがある方が今40名ほどいらっしゃるということでおっしゃっていました。この数字が果たして足りているのか足りていないのかというのは、まだちょっと私は判断しかねるんですが、やはり、しっかりとこういったところで、非常に難しいことだと思いますので、先ほどおっしゃっていたチームで取り組むとか勉強会ということで人材の育成にもしっかりと取り組んでいただきたいなというふうに思います。
11億円以上、一般財源を使う以上、これは難しいことかもしれませんが、各種補助金の効果検証も含め、また似たような国の事業とのすみ分けというのも考えていかなければならないのかなとは思うんですが、やはり本府の支援を受けた事業者が、本質的課題に事業者自身が向き合い解決し、行く行くは行政の助けを必要としないほどに成長・発展していただけるような、そんな国の支援事業とはまた違った、本府ならではの支援体制の構築を目指して、ぜひ進めていただければなというふうに思います。
最後に、植物園についてでございます。
ありがとうございます。今、様々検討をしていただいているということでお返事をいただいたんですが、植物園の整備計画というのは本当に様々、やはり、もっと議論をされて進めていくべきだと私も考えております。そういった中ですが、やはり先ほど御紹介した府民の声の現地に私も確認に行ったんですが、温室のトイレ、天井はもうかびが生えて一部ちょっと垂れ下がるように変形しているような箇所もございましたし、その他、改修が必要な施設も数点見受けられました。これらを全て一度に一気に手をつけるというのは大変かと思うんですが、先ほど申し上げましたように府民満足度、来園者の満足度を上げるような取組を民間活力も活用しながら、今できることから始めていただけるように、しっかり検討を進めていただければなと思います。
そして、結びになりますが、本年4月の統一地方選挙において北区の皆様の信託をいただき、再びこの場所に立たせていただくことができました。重責を自覚し、これからも私たちのまち京都のために全力で邁進することをお誓い申し上げまして、私からの一般質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)