議会活動

録画ビデオはこちら ※外部リンクに移動します。


1 子育て環境日本一に向けた条例について
2 畜産業界の立て直しについて
3 太陽光パネルのさらなる利活用について
4 府職員が働きやすい職場づくりについて
5 災害ボランティアを確保する仕組みについて
6 台風接近時等における鉄道の計画運休について
7 大雪対策について
8 交通渋滞の軽減に向けた取組について
9 その他


議事録全文

◯梶原英樹君

梶原英樹君 国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団の梶原英樹です。このたびは代表質問の機会をいただき、会派の皆様の御厚情に感謝申し上げます。
 それでは、さきに通告しております数点につきまして質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、子育て環境日本一に向けた条例についてお尋ねいたします。
 現在、少子化対策、子育て支援の2つの条例が本府で施行されていますが、本府は社会全体で子育てを支援するため、両条例を統合する形で少子化の抑制や子育て環境の充実に向けた新たな条例の制定を目指して取り組まれているところです。
 西脇知事は就任以来「子育て環境日本一」の実現を目指し、昨年12月に改定した府総合計画でも合計特殊出生率を2040年までに全国平均並みにする目標を設定しました。しかしながら、条例案を議論する検討委員会の初会合において、山下副知事から「子育て環境日本一は本府で最も重視する課題だが、少子化はとどまるところを知らない」と御発言があったように、少子化については府内の状況は深刻で、2022年の合計特殊出生率は全国平均の1.26に対して、本府は1.18と全国で40番目、京都市についても2022年の合計特殊出生率が前年比0.02ポイント減の1.15となったと発表があったように苦戦をされているところです。
 未婚化については、現在結婚している15歳から49歳の女性の割合、いわゆる有配偶率は43.7%で全国46位という状況で、結婚を望まない方も多いと思われ、本府の少子化の主な要因になっていることも考えられます。
 前述した少子化や未婚化の課題は、医療、介護、年金、福祉など社会保障の維持問題につながり、人手不足による経済の衰退にもつながることから喫緊の課題であることは以前から叫ばれています。教育費、住宅費、物価の高騰など新たな課題が表面化していることから、子育て世代のニーズを十分に理解した条例の策定が必要です。
 そこで、今議会において上程された「子育て環境日本一・京都の実現に向けた取組の推進に関する条例」についてお尋ねいたします。
 国立社会保障・人口問題研究所が実施した「結婚と出産に関する全国調査2021年」の結果によると、夫婦に尋ねた理想的な子どもの数は調査開始以降最も低い2.25となりましたが、理想の子どもの数を持たない理由として最も多いのが、「子育てや教育にお金がかかり過ぎるから」が52.6%でありました。また、条例の検討委員会において、出席した委員からも「収入や経済的不安から結婚や子どもを持つことが難しい」と御発言があったように、子育て世代の経済的負担軽減のニーズは相当多くあります。
 しかしながら、条例案には子育て世代における経済面の負担軽減についての言葉が見当たりません。以前、知事からは「条例により定義しないと実行できないような規定などを盛り込むことにより、戦略を前に進めるためのエンジンとなるよう検討を進めていきたい」とお話をされていたことから非常に重要な条例であります。
 子育て世代の経済的負担軽減は、子育て環境日本一の実現に向け重要な視点ではないでしょうか。子育て世代の経済的負担軽減にかける思いをお聞かせください。
 また、若い方から「経済的負担が少ない自治体である」と認識されれば、必然的に子育て世代が集まり、少子化対策に大きく寄与できると考えます。兵庫県明石市がその実例で、人の引っ張り合いではなく、出生率の向上に大きくつながりました。子育てにお金がどれほどかかるのか現状把握を行い、軽減に向けて毎年データを取って公表し、本府が努力していることを広く周知し、京都なら安心して子育てができるというイメージアップ戦略も有効な手段ではないでしょうか。御所見をお聞かせください。
 ここまでお願いいたします。

 ◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 子育て環境日本一・京都の実現に向けた取組の推進に関する条例案についてでございます。
 本条例は、「子育て環境日本一」の理念を府民の皆様と共有するとともに、社会を構成する各主体の責務や役割などを規定することとしております。そのほか、経済的負担の軽減につきましても、条例により定義しないと実行できない事項に限り盛り込んでおり、子育て世代が住宅や土地を取得する際の不動産取得税の軽減措置の適用対象を「第3子以上」から「第1子以上」へと拡充することとしております。子育て世代の多くは、子育てから喜びを感じておりますが、一方で経済的な負担だけでなく、精神的な負担や肉体的な負担も感じておられるため、総合的な対策が必要だと考えております。
 このため、本条例案では基本理念の一つとして、府民一人一人の結婚及び子どもを持つことに対するそれぞれの意思が尊重され、多様な選択肢の中から、その希望が成就されるよう、地域の特性を踏まえつつ、出会い、結婚、妊娠・出産、子育て、子どもの保育及び教育、その他の各段階並びにこれらの各段階にある就労の状況に応じた支援が切れ目なく行われること。また、府の責務として、基本理念にのっとり子育て環境日本一・京都の実現に向けて、総合的かつ積極的に必要な施策を実施することを定義しております。
 こうした条例案も踏まえ、総合的な施策について、今月1日に改定した子育て環境日本一推進戦略に盛り込んでおり、不本意非正規雇用者から正規雇用者への転換など、若者の雇用の安定を図りますとともに、あんしん修学支援制度の拡充、子育て世帯の医療費負担の軽減などの経済的な負担を軽減する取組も進めていくこととしているところでございます。
 引き続き、「社会全体が子育ての主体として喜びや負担、苦労を分かち合う」という将来の到達点に向け、取組を進めてまいりたいと考えております。
 次に、子育てにかかる経済的負担の現状把握や、府の取組の周知による安心して子育てができるイメージアップ戦略についてでございます。
 京都府が毎年実施しております府民意識調査において、住んでいる地域が子どもが育つのに良い環境だと思う人の割合や、子育てに喜びや楽しみを感じている親の割合、子育ての悩みを気軽に相談できる人がいる親の割合など、子育て環境に関する現状を把握しており、こうした調査結果を踏まえた取組を進めているところでございます。
 京都の子育て環境のイメージアップを図るためには、本条例案及び子育て環境日本一推進戦略を策定し、それらに基づく総合的な取組を実行していくこと自体が極めて重要だと考えております。
 さらに、WEラブあかちゃんプロジェクトの「泣いてもかましまへん!」のように、我々のメッセージを分かりやすく見える化することでイメージアップにつなげてまいりたいと考えております。

◯梶原英樹君

◯議長(石田宗久君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

梶原英樹君 御答弁ありがとうございました。少子化の進行は「静かなる有事」として認識すべきものであり、子ども・子育て政策は社会機能の維持のためにも先送りできない国家を揺るがす課題であります。一人の子どもを育てるのにあまりにもお金がかかり過ぎる、年々子育てのお金が上がっているこの状況に反比例して出生率も下がる状況で、子育て世代の方から上がっている声は、まさしく的を射ている話だと思います。
 30年間賃金は上がらない、子どもの数は減っている、けれども大学の数は増えて、大学の授業料は30年前と比べると約1.5倍に増えている、こういったことも少子化の大きな原因になっていると思われます。
 東京では、公立も含め高校生の授業料を実質無償化するため、授業料助成制度の所得制限を撤廃する方針を示しました。公立・私立関係なく親や子の負担を軽減するべきではないでしょうか。この条例が真に子育て世代のニーズを捉えたものになるよう願っております。
 それでは、次に畜産業界の立て直しについて質問をさせていただきます。
 農林水産省の調査によると、畜産業界は少子高齢化の影響で畜産業から退く方が増加する一方、新たに参入する方の確保が困難になっており、肉用牛・酪農の戸数については2015年から2022年にかけて約25%減少し、深刻な人手不足に直面しているとされています。
 京都府の畜産に目を向けると、2013年度の酪農73戸、肉用牛95戸が、2018年度には2013年度と比べ、酪農50戸(3割減)、肉用牛75戸(2割減)となっており減少が進んでいます。また、60歳以上の経営者が占める割合は、2019年度において酪農が54%、肉用牛が67%となっており、高齢化も進んでいます。
 府内の酪農及び肉用牛生産について、前述した高齢化や人手不足をはじめ、乳牛及び肉用牛の戸数、頭数はともに減少しており、生産基盤の強化が急務となっています。酪農及び肉用牛生産は、生乳や牛肉の加工、流通等の関連産業の幅が広く、地域における雇用の創出、地域経済の活性化に寄与するとともに、放牧による耕作放棄地の有効活用や耕畜連携による資源循環、農村環境の保全、農村景観、魅力的な里づくり等に資することも期待され、さらに児童生徒等の酪農体験学習をはじめとして、幅広い世代が生き物と接する貴重な体験・学習の場ともなり得ます。言わば畜産業を守ることは、社会全体にとって重要なことでもあります。
 しかし、残念ながら京都には畜産を学べる大学がありません。高校では、府内唯一の農業科専門の府立農芸高校で実際の牛を管理し、学ぶことができます。農芸高校で畜産を学び、畜産の道を志す多くの生徒たちは、北海道や九州の大学に進学するとお聞きしました。そして、そのような生徒は、大学のある地で畜産業に就いておられるそうです。
 農芸高校の畜産は、農業の6次産業化、スマート農業技術の導入など新しい時代の変化に対応した農業教育に取り組んでおられます。今年度から肉用牛の農場HACCP(ハサップ)認証農場の認証に向けて取り組まれ、鶏舎に加え、今年度からは和牛舎での認証取得に向け活動され、高いレベルの衛生管理技術の指導と、安全・安心なお肉の生産のために日々の畜舎管理と飼養管理技術の更新・改善が行われています。
 また、日本農業新聞でも紹介されましたが、11月20日、東京ビックサイトで開催された「アグリビジネス創出フェア」に農芸高校が招待され、産学官・研究機関の関係者、事業者に対して「ゲノム解析結果からの改良や、分娩に関わるICTの活用、人工知能を活用した繁殖改善などによる生産性の向上」について、高校生唯一となる発表をされました。
 全国の共進会においては、名立たる酪農家たちと競い合い全国2位の乳牛を作出するなど、農芸高校が全国的に注目をされています。
 そのほか、先日開催された農林水産フェスティバルでは、京のこだわり畜産物のレシピコンテストで最優秀賞を受賞されるなど、農芸高校は京都の宝と言っても過言ではないと思います。
 そこでお尋ねいたします。
 前述したように、せっかくすばらしい学びをしても、京都府内の大学に畜産を学ぶ学部がなければ北海道や九州などの大学に進学するのは当然かと思います。そして、農芸高校を卒業した方々が京都に帰って来られる保証はどこにもありません。農芸高校が畜産において様々なすばらしい成果を出しておられるのに、その人材が京都府に還元されていないことは、非常にもったいないことだと思います。
 京都府酪農・肉用牛生産近代化計画書の中で課題として書かれていたように、本府の人材不足は深刻です。畜産業を立て直すために、府立大学や農業大学校で畜産の学部を創設することは重要ではありませんでしょうか。御所見をお聞かせください。
 また、10月5日、10月6日に開催された京都フードテックエキスポ2023の展示会で農芸高校の畜産に関わる生徒とお話をさせていただきましたが、物価高騰の影響で牛の飼育もコストが増えているとお聞きをしました。農芸高校では、畜産教育活動の一つであるスマート農業にも力を入れておられますが、物価高騰で生徒の教育に影響は出ていませんでしょうか。3年前には農林水産部と連携し、スマート農業にも支援をされていたと思いますが、畜産の未来のために、これほど成果を挙げている学校に再び投資をされてはと思いますが、御所見をお聞かせください。御答弁をお願いいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 京都府の畜産業界の立て直しについてでございます。
 京都府の畜産物は、農業産出額の約2割を占める主要な品目でありますとともに、京料理の食材として磨き上げられた高い飼養技術で生産されており、京の食文化を支える重要な役割を果たしております。
 畜産業を持続可能な産業とするためには、経営者の高齢化や深刻化する労働力不足への対応が不可欠であり、京都府におきましても小規模経営体における後継者の確保と、企業的な大規模経営体を支える技術人材の育成が急務となっております。京都府では、全ての畜産経営体を対象とした調査結果に基づき、10年間で20名程度の後継者育成を目標に、令和2年度から畜産センターでの基礎研修と、雇用就農を見据えたインターンシップ研修を組み合わせた畜産人材育成研修を実施しております。今後は、後継者の育成に加え、大規模経営における技術人材を育成するため、ICTなどの先端技術を学ぶカリキュラムを新設するなど、現場の求める多様な人材を育成してまいりたいと考えております。
 一方、議員御紹介のとおり、府立農芸高校では農業生産科において高度な専門性を身につけるための教育活動を行っており、卒業後は大学等へ進学し、企業や官公庁など幅広い分野で活躍されている方が多いことから、畜産現場に就農・就業されるケースが少ないのが実情でございます。
 京都府といたしましては、大学卒業者などの高度な専門人材が京都の畜産現場で活躍できるよう、収益性の高い魅力ある畜産業の振興に取り組みますとともに、こうした専門人材が畜産経営体に就業していただけるよう、京都ジョブパーク等と連携したマッチング支援などを実施してまいりたいと考えております。

◯教育長(前川明範君)

◯議長(石田宗久君) 前川教育長。
   〔教育長前川明範君登壇〕

◯教育長(前川明範君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 府立農芸高校における畜産教育についてでございますが、今年度で創立41年目を迎える京都府唯一の農業専門高校として、この間、職業人材の育成や高度な専門性を追求した教育活動を推進しているところでございます。
 スマート農業につきましては、令和2年度から3年間にわたり国の補助金を活用して、牛の妊娠や健康状況を詳細に観察できる超音波画像診断装置などICT機器の導入を進めたほか、令和3年度には畜産を進める上で不可欠な牛舎の環境を清潔に保つためのバーンクリーナーなど様々な装置を新たに整備いたしました。こうした高水準の教育環境を生かして、関係機関とも連携しながら教育活動の充実に努めているところでございます。
 その結果、本年4月には、全国からよりすぐりの乳牛が集まる大会において、農芸高校が全国2位を獲得するなど輝かしい成績を収めております。また、農芸祭をはじめ、地域の物産市場において丹精込めて育てた和牛肉を高校生自身が販売する活動も展開しており、地域の方々から高く評価をいただいているところでございます。
 一方、例えば酒かすを配合した学校独自の餌の準備など牛の飼育には一定の費用もかかります。そのため、物価高騰の影響を受けず、生徒が安心して日々の教育活動に取り組むことができるよう必要な予算を確保しているところでございます。
 府教育委員会といたしましては、引き続き、農芸高校が新しい時代の変化に対応した農業教育に挑戦していけるようしっかりと支援し、社会の要請に応じた人材の育成に取り組んでまいります。

◯梶原英樹君

◯議長(石田宗久君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

◯梶原英樹君 御答弁ありがとうございました。全国的に注目され、評価を受けている農芸高校の取組は本当にすばらしいと思いますし、改めて現場で頑張っている生徒や教員の方、それを支えている教育委員会の皆様にも心から敬意を表したいと思います。
 京都の畜産業界の立て直しについても、農芸高校は当然重要であり、卒業生をさらに支援していくためにも府内の大学で畜産が学べる環境を整えていく必要があると思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。畜産センターももちろん大事だと思いますが、大卒という学歴を求めている方も多いので、お含みいただきますよう、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 また、物価高騰の中ではありますが、農芸高校に限らず安心して先進的な学びができるよう、現場の声を予算に反映して、部局を超えた連携と工夫で頑張る生徒たちを応援していただきますように要望して、次の質問に入らせていただきます。
 太陽光パネルのさらなる利活用についてお尋ねいたします。
 1点目は、太陽光パネルのリユース・リサイクル、適正処分についてです。
 我が国における再生可能エネルギーの主力となっている太陽光発電は、2012年に固定価格買取り制度の開始を契機として導入が急速に拡大しました。太陽光発電に使用する太陽光パネルは、寿命が約25年から30年とされており、2030年後半以降には大量廃棄が見込まれています。劣化した太陽光パネルの排出量のピークは2035年から2037年頃であり、年間約17から28万トン程度、産業廃棄物の最終処分量の1.7%から2.7%に相当する量と予想されています。
 一般的に、太陽光発電事業は新規参入の壁が低いとされているため、従来の発電事業者だけでなく、様々な事業者が取り組みやすいことや事業主体の変更も多いことから、有害物質を含む使用済パネル等が放置・不法投棄される懸念もあります。大量に廃棄される場合は、リサイクルや適切に廃棄されることが重要ですが、大量廃棄により最終処分場の一時的な逼迫等の問題も生じるおそれがあると思います。
 建物に設置された太陽光パネルについては、建物の撤去の際に一緒に廃棄されるのが一般的で、放置される可能性は低いと考えられています。一方で、懸念されているのは事業者が所有している土地に設置されている事業用太陽光パネルであり、実質的に事業が終了していても、コストのかかる廃棄処理を行わずにパネルが放置される可能性も否定できません。こうした実態や将来の大量廃棄に備えるためには、実効性のある適切な処理方法の確立が必要な状況となっており、国においても検討が進められております。
 現行では廃棄された太陽光パネルに対してリサイクル義務はなく、廃棄物処理法によって適正処理されることになっています。
 そこでお尋ねいたします。
 大量排出のピークを迎えるに当たり、限りある最終処分場の延命化・確保のためにも、太陽光発電設備については、埋立てよりもリユースやリサイクルを促進・円滑化していくことが必要と考えます。京都府においても、これまで太陽光発電の導入及び活用の拡大に取り組んでこられました。また、京都府再生可能エネルギーの導入等促進プランでは、「府内に太陽光パネルのリユース・リサイクルに関する技術開発や商用化している企業も存在し、こうした各企業の高度な技術を統合するシステムの構築も京都府の重要な役割と考える」旨が記載されております。この問題に対して、京都府として、太陽光パネルのリユース・リサイクル、埋立処分に関する今後の方針などについての御所見をお聞かせください。
 2点目は、太陽光パネルに付随する蓄電池の需要についてです。
 京都府では、家庭において太陽光発電で発電した電気を蓄電池でためて賢く使うことで系統の負荷を低減させ、災害等による停電時でも対応できる生活スタイルを促進するため、太陽光発電設備と蓄電池の同時導入を補助する「家庭向け自立型再生可能エネルギー設備補助金」があります。補助制度は、市町と連携して太陽光発電設備及び蓄電池の同時導入に対して支援するものです。
 また、エネルギー効率が高く環境への負荷が小さいスマートハウスの普及を促進するため、太陽光発電設備等を支援する「スマート・エコハウス促進融資制度」もあります。この融資制度は、前述した補助金とは異なり、蓄電池単体のみの導入も支援の対象となっています。太陽光発電設備と蓄電池をセットで導入してもらうこともいいことだと思いますが、そこまでの投資ができない場合でも蓄電池のみを導入することは、エネルギーの有効活用のメリットがあると思います。
 例えば、蓄電池があると電力需要の少ない深夜帯に充電ができ、近年問題となっている電力需要の平準化にもつながりますし、この時間帯の電力を蓄電池に充電すれば、比較的電気料金が高い日中の電力を賄えますので、導入メリットがあると思います。
 そこでお尋ねいたします。
 太陽光パネルと蓄電池のセットの補助金はありますが、なぜ、蓄電池単体の補助金はないのでしょうか。蓄電池のみの補助金のニーズはあるのではないでしょうか。また、単体であっても支援する制度があったほうが脱炭素化を進めることができるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。御答弁をお願いいたします。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクル、埋立処分についてでございます。
 太陽光パネルの寿命は一般に20年から30年と言われており、経済産業省の資料によりますと、全国での使用済み太陽光パネルの排出量は、2020年度の約3,000トンが、2036年度には約17万トンから28万トンへと急激に増加すると予測され、京都府内の2036年度の排出量は、その約1%に当たる2,000トン程度になると見込まれております。
 今後、確実に訪れる排出量の急増に向けて、まずは長寿命化による発生抑制を進めながら、リユース・リサイクルを促進し、最終的には埋立処分などにより、適正処分する総合的な取組が不可欠だと考えております。長寿命化、リユース・リサイクルに当たりましては、家庭用太陽光パネルにおいては、長寿命化に不可欠な点検が十分に実施されていないこと。リユースパネルは、安全性・耐久性などへの心配から利用が進んでいないこと。リサイクルにはコストがかかるほか、リサイクル製品の用途が限られることなどが課題となっております。また、埋立処分に当たりましては、有害物質対策が必要なことなどから、国において本年4月から廃棄やリサイクルの在り方についての検討が進められているところでございます。
 京都府におきましては、太陽光パネルの長寿命化、使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクルの促進に優先的に取り組むため、昨年12月に使用済み太陽光パネルの新たな循環システムの構築に向けた産官学による「京都PVパネル循環プラットフォーム」を設置したところでございます。このプラットフォームには、太陽光パネル関連設備の製造業、設計・システム開発業、メンテナンス業、使用済太陽光パネルのリユース・リサイクル業など17の事業者が参画しており、家庭系太陽光パネルに対する点検の周知、公共施設等でのリユースパネルの利用の促進、リサイクル技術受入先についての情報発信などの取組について、現在検討を進めているところでございます。
 京都府といたしましては、今後、新たな技術開発や施設整備への補助制度なども活用しながら、府民運動としてオール京都体制で使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクルの取組を推進することで、循環型社会の構築に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、太陽光発電設備に係る蓄電池への支援についてでございます。
 京都府におきましては、2030年度温室効果ガス排出量の2013年度比46%削減に向けまして、府内での導入ポテンシャルが高い太陽光発電を中心に、再エネの積極的な導入に取り組んでいるところでございます。このため、太陽光発電のみを導入したい方や、蓄電池のみを導入したい方、省エネ設備を導入したい方など、幅広いニーズに対しましては平成23年度から府独自の低利の融資制度により支援をしてまいりました。
 その後、平成28年度に太陽光発電設備と蓄電池の同時導入に限定した補助制度を創設いたしました。これは、太陽光発電の導入拡大につながること、日中の電気を夜間に利用できるなど自立型の再エネ導入につながること、災害時といった非常時にも電気を利用でき、安全性が高まることなど、先進的なモデルとして普及が進むよう支援しているところでございます。
 環境分野でも技術開発は日進月歩で進んでおり、初期の実用化段階では補助制度を活用し、幅広い普及を図るためには融資制度を活用するなど、限られた予算を有効活用できるよう工夫をしております。
 今後とも、それぞれの政策目的やニーズに対応し、めり張りの効いた施策を展開することにより、太陽光発電をはじめとした再エネの導入拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

◯梶原英樹君

◯議長(石田宗久君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

◯梶原英樹君 我々議員がいつも府庁の正門を通っているんですけれども、その場所に「地球環境京都宣言」の看板が立てられています。お時間のあるときにぜひ御覧いただきたいんですけれども、そこには、「自然と共に生きてきた先人たちの知恵や工夫を改めて思い起こし、今こそ一人ひとりの生活や社会のあり方を見直さなければなりません」「母なる地球をしっかりと未来に引き継ぐことは、私たちの責務」と書かれています。知事から前向きな思いを聞かせいただきましたが、太陽光パネルのリユース・リサイクルなど適正処分に向けて進めていただきたいと思います。
 また、脱炭素につながる蓄電池の推進も含めて、持続可能な社会のため、これから生まれてくる子どもたちのために、ぜひ施策の展開をお願いしたいと思います。西脇知事やみんなの思いが地域を越え、そして国を越え、世界の人々の心に通じ、行動できる社会の実現を切に願い、次の質問に移らせていただきます。
 府職員が働きやすい職場づくりについてお尋ねいたします。
 府職員の方は、府民がよりよい生活が送れるよう日夜、全体の奉仕者としての志とモチベーションをもって業務に従事していただいております。従来の職場では、ベテランの職員が若い職員をサポートし、OJTや飲みニケーションなど、あらゆる手法で後輩に行政実務のノウハウが引き継がれてきたと耳にしております。
 しかし、近年、団塊世代の大量定年退職により、ベテラン職員が減り、若い職員が増え、ベテラン職員によるサポートも大変だという声が漏れ聞こえてきます。そうした状況の中でも、行政サービスの品質を下げることなく業務に取り組んでいく必要があり、職員のモチベーションを上げることができる職場づくりが重要です。
 近年、地方自治体の職場では、職員の悪意のないミスで生じた損害を職員個人が賠償するという、モチベーションを大きく下げ、職員が安心して働けないと思ってしまう事象が散見されています。
 例えば、兵庫県では昨年11月、県庁の貯水槽の排水弁を約1か月間閉め忘れたことで水道代約600万円が余分にかかったとして、県が職員を訓告処分にし、半額の約300万円の弁済を請求されました。神奈川県川崎市の小学校では、教員がプールの水を張る作業の不手際によって約190万円の水道代が無駄になる事件が起き、損害額の約半分に当たる95万円の損害賠償請求をされました。
 京都府の懲戒処分指針の処分量定の決定に当たっては、「故意又は過失の度合い」等を総合的に勘案して判断するとされています。「故意又は過失」について、なかなか定義や見える化は難しいかもしれませんが、職員がミスに臆することなく業務に取り組むようにするためには、定義することが必要ではないでしょうか。誰もミスをしたくてしているわけではありません。ミスをしたら賠償を負わせたり、責めるのではなく、職場全体でミスの起こりにくい環境をつくっていくことも重要です。
 そうした職場をつくるためには、ハラスメントのない、職場内でサポートし合える、ミスがあってもすぐに相談・報告できる、風通しのいい職場づくりを進めていかなければならないのではないでしょうか。職員が委縮をしたり、責任のある仕事を避けたりすることを防ぐことが、次代の京都府を担う若い職員の定着にもつながると考えます。
 しかし、本府において普通退職をされた方の数を見ると、年間80人ほどの退職者のうち、20代・30代は約50人と、割合が大きい状況にあります。京都府で働きたい、府民のために仕事がしたいと志した若い職員が入庁後に職場になじめず、また職場に魅力を感じず辞めてしまうことがないよう取り組んでいかなければなりません。また、若い職員が増える中、併せてベテラン職員がサポート疲れなどにより疲弊しないよう配慮も必要です。
 そこで数点お尋ねいたします。
 総務省の資料によると、職員個人に賠償責任を負わせたケースについては、最近増加傾向にあります。その背景には、住民による行政監視が強まっていると見られ、民間企業よりも厳しい対応が取られています。兵庫県や川崎市のような処分は、あまりにも重すぎるのではないかという抗議の声も殺到しているそうです。
 京都府において、職員がミスをし、それによって損害が生じた場合には、懲戒処分指針に基づいて処分を検討されることになると思いますが、処分量定の決定に当たっての基本的な考え方は、故意または過失の度合い等を勘案して総合的に判断するとされています。業務上の悪意のないミスで厳しい処分を行うことになれば、職員が委縮し安心して働くことができないとも考えられ、そういう判断にならないようにする必要があると考えます。ミスがあった場合やヒヤリ・ハットなどの場合には、職員の責任を追及するのではなく、速やかに上司に報告し、職場で情報を共有する中で次につなげていくことが重要であり、原因究明の風土と報告文化の形成が必要ではありませんか。
 そうした職場づくりを行うことで、若い職員の定着にもつながり、ひいては未来の京都府を支える人材確保・育成、明るい職場づくりにもつながると考えますが、御所見をお聞かせください。
 また、民間では多くの組織が表彰制度を活用して、社員のモチベーションマネジメントに生かしています。急病人の介助をした、事故を未然に防いだ、府民からお褒めをいただいたなど、表彰対象は多岐にわたっており、特に顕著なファインプレーをした職員に対しては京都府でも表彰をしているとお聞きしておりますが、件数は年間僅かとお聞きしております。知事表彰だけでなく、部長表彰、課長表彰などを積極的に行い、ファインプレーを評価し、職員を褒めることによってモチベーションアップにつなげていくために、府庁内で褒める文化を醸成していくことが必要だと考えますが、御所見をお聞かせください。
 さらに、お尋ねいたしますが、事故や急病人など緊急性が高い事案に遭遇した場合の職員の行動についてお尋ねいたします。勤務時間や業務を気にしてしまうあまり、判断に迷い、見逃してしまうことが人である以上、もしかするとあるかもしれません。見て見ぬふりをするのではなく、困っている人がいれば通勤・勤務中限らず、いつでも、どこでも手を差し伸べるなど、当たり前のことですが、府職員が自ら進んで行動する風土が「あたたかい京都づくり」につながると考えますが、いかがでしょうか。
 ここまで御所見をお聞かせください。

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 京都府職員が働きやすい職場づくりについてでございます。
 職員が生き生きと働き、最大限能力を発揮する中で、府政を推進する施策が生み出され、その実現が可能となるものと考えており、そのための基盤となる働きやすい職場をつくることは極めて重要だと考えております。
 働きやすい職場では、上司と部下の意思疎通が円滑に行われ、職場全体の風通しがよく、報告・連絡・相談が迅速・的確なタイミングで行われるなど、上司と部下、同僚同士の間には強い信頼関係が構築できているものと考えております。
 府政を推進するための様々な施策を展開する中で、職員の業務上のミスにより損害が発生する場合も想定されますが、そのような場合には故意または過失の程度に応じて処分を検討することとなります。知事部局におきましては、これまでから弁護士など外部有識者である京都府助言役の意見を踏まえ、懲戒処分指針を適正に運用する中で、過重な処分とならないように取り扱っているところでございます。
 また、地方自治法が改正され、職員が業務を善意かつ重大な過失がなく行っている場合には、賠償額を限定し、それ以上の額が免責可能となる制度が創設されており、京都府におきましても令和2年度に条例を制定して、職員が困難な業務に当たる場合の負担感を軽減しているところでございます。
 さらに、組織としてミスの発生を未然に防ぐことが重要となることから、財務事務に関しては、内部統制の取組を令和2年度から実施しており、全庁で共通するリスクや、各所属の独自のリスクを洗い出し、その対策を行う中で職員一人一人が業務上のリスクを認識し、その対応策を講じるなど、組織でミスの発生を未然に防止する取組を行っております。
 今後も業務上のミスが発生する可能性はございますが、原因をしっかりと分析し、職場内で情報共有することで再発防止に努めますとともに、職員同士の信頼関係を構築し、適宜適切な報告を行う中で、リスクの事前回避を図るなど、誰もが安心して働ける職場づくりを進め、職員の育成や職場への定着、さらには組織力の強化につなげていきたいと考えております。
 また、働きやすい職場では、職員の業務遂行や行動に対して適切に評価がされていると考えられ、表彰などで職員を評価しモチベーションを高めることは、生産性の向上や組織の活性にも資することから、組織運営上も重要だと考えております。
 京都府では、その取組の一つとして、毎年、京都府開庁記念日に知事表彰である優良職員表彰などを行っているほか、人命救助や火災の初期消火など、特に顕著な善行のあった職員には随時の知事表彰も行っており、直近では令和2年に急病で倒れた通行人を通勤途上で人命救助した職員を表彰したところでございます。
 また、表彰に限らず、例えば日々の業務の中で上司から部下への「よく頑張った」「ありがとう」の一言など、上司が褒めたりねぎらうことは、業務への意欲向上だけではなく、お互いの理解を深め、信頼関係の構築や風通しのよい職場の実現など、働きやすい職場づくりにつながるものと考えております。
 今後とも、職員が互いに認め合い、褒め合う組織風土を醸成していくことで、職員がやりがいを持って課題に挑戦し続ける組織を構築したいと考えております。
 次に、公務外での職員の活動についてでございます。
 職員に対しては、災害や事故発生時に率先垂範して対応することはもちろんのこと、一人の住民として各地域において中心的役割を果たしてほしいと考えており、消防団や自治会活動をはじめ、地域活動への参加などを促しているところであります。
 職員が地域活動に参加することは、現地・現場主義や多様な主体との連携・協働意識を育むという点からも有意義であり、担い手不足となっている社会活動や地域振興の下支えともなることから、「あたたかい京都づくり」にもつながるものと考えております。
 職員が職務外の経験により人間の幅を広げることや、職場外の人と交流することは、必ず職員の糧となり、それが京都府庁の財産になると考えられることから、今後とも職員の地域活動などについて後押しをしてまいりたいと考えております。

◯梶原英樹君

◯議長(石田宗久君) 梶原英樹議員。
   〔梶原英樹君登壇〕

◯梶原英樹君 御答弁ありがとうございました。ミスの考え方として、個人責任追及ではなく原因究明の風土をつくっていただきたいと思います。あくまでも私が感じることですが、悪意のないミスで数百万円を個人、職員に負担をさせるということであったり、自費で保険に加入させるというのは、ちょっとどうなのかなと思ってしまいます。住民による行政監視が強まっているのは分かりますが、職員を守るために一部民間企業でも取り入れていますが、「何が故意なのか」「何が過失なのか」、それを定義しておけば住民監査請求があったとしてもしっかりと説明でき、職員を守ることにつながると思いますので、ぜひ定義の議論もしていただきますよう要望させていただきます。
 モチベーションアップについては、アメリカの企業とかでやっていますけれども、「○○さんがこんなファインプレーをしました」と鐘をカンカン嗚らしながら褒めるとか、こういった光景を見たりしますけれども、お金のかからない方法もあると思いますので、いろいろ工夫をしていただいて明るい職場づくりに努めていただきますよう、職員さんのアイデアを取り入れるのも一つかなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 あと、通勤時に事故やトラブルに遭遇した場合、出勤時間に間に合わなかった場合は、勤務時間にはならず年休消化をすると耳にしました。それでは仕事を優先してしまう方もいるのかなと思ってしまいます。この課題についても御検討をお願いしたいと思います。
 それでは、ここからは災害や事故などの分野について、大きく4つの質問を時間の関係で連続でさせていただきます。
 1つ目は、災害ボランティアを確保する仕組みについてです。
 災害時におけるボランティア活動は、古くは関東大震災にも見られましたが、平成7年に発生した阪神・淡路大震災において、約1年間で全国から延べ約130万人以上の方がボランティア活動に参加するなど、災害ボランティア活動の重要性が広く認識され、台風等による風水害や地震などの災害が発生した際には、災害ボランティアによる支援活動が大きな力を発揮し、被災地の早期復興・復旧に向け大きな役割を果たされました。
 京都府では、社会福祉協議会やNPO、ボランティア団体等と連携し、平成17年に常設の京都府災害ボランティアセンターを設置されています。今年もお盆の時期に台風7号による記録的な強風や猛烈な雨により府内各地で猛威を振るい、中丹地域を中心に土砂崩れや浸水被害が発生したほか、道路の冠水などで孤立する集落もありました。
 私も今年は7月13日・14日に大分県中津市と日田市へ行ってきました。8月19日には小原舞議員も参加をされておられましたが、舞鶴市でボランティアをさせていただきました。作業内容としては、家屋内に流れ込んだ泥のかき出し、水に浸かった畳や家具の運び出し、流木の除去、水道がストップしたため高齢の方が困っておられたので水を指定箇所までくみに行くなど、やらなければならないことがたくさんありました。また、発災から時間がたつにつれて、泥が乾いて砂ぼこりとなって作業の進捗が悪くなることを実感したことや、被災者の方が心身ともに疲労こんぱいの様子が伺えました。
 また、社協の方や地元の方からは、人手が足りていないことの御指摘や自治体からの支援を求めておられ、福岡、埼玉から来られたボランティア経験にたけた方からは、「早くきれいにしてあげると被災者が元気になり、早くまちが復興・復旧する」というお話をお聞きしたのも印象的で、災害ボランティアの重要性を再認識したところであります。
 そこでお尋ねいたします。
 西脇知事におかれては、災害救助法適用に向け迅速に御尽力いただいたことに、心から敬意と感謝を申し上げますが、前述したように発災後、安全を確認した後に、できる限り早く災害ボランティアを派遣できる仕組みが必要だと思います。災害ボランティアセンターでは、今回の京都府中丹地域で大きな被害があった台風7号の災害においても、先遣隊の派遣や初動支援、ボランティアバスの運行を行っていただいておりますが、動員数は少なかったとお聞きしております。また、災害ボランティア人数が集まらない理由として、被害状況を報道機関があまり報じていないことも背景としてあったのではないかと耳にしております。
 台風7号の災害ボランティアに関する取組の振り返り、課題や今後の改善点があればお聞かせください。
 加えて、募集広報等を含めボランティアセンターに全てを任せるのではなく、京都府としても主体的に取り組み、円滑なボランティア活動を支援すべきと考えます。災害ボランティア派遣に向けて先遣隊を送るため募集がすぐにできず、「先遣隊がかえって募集の時間を遅らせているのではないか」との疑問の声も聞きます。災害ボランティアセンターは常設でありますので、その理由も教えていただき、改善点は見いだせないのか、御所見をお聞かせください。
 さらに、今回は他府県からの支援はなかったと思いますが、関西広域連合では相互扶助の精神に基づき、国民の暮らしを守るには一刻も早い復旧や支援が必要との観点から、九州、中国地方、首都圏の知事会などと災害時の相互応援協定を結び、きめ細かく災害時の対応について定められています。災害が激甚化する時代に入り、事前に議論が必要だと思いますのでお尋ねいたしますが、他府県にお願いをすることに慎重にならざるを得ないことはお察ししますが、今回、他府県に支援要請をしなかった理由と、今後どのような状況になれば他府県や関西広域連合に要請をするのか、定義等を教えてください。
 次に、災害に関する質問の2つ目として、台風接近時における鉄道の計画運休についてお尋ねいたします。
 風や大雨などにより広範囲で規制値を長時間超えることが予想される場合、鉄道などの公共交通機関が事前に運行の取りやめを決めて公表する、いわゆる「計画運休」は2014年10月に台風19号が接近した際にJR西日本が国内で初めて実施をしました。その後、2018年の西日本豪雨で関西の私鉄各社に拡大、首都圏や新幹線でも近年は計画運休が実施されました。
 そもそも、鉄道事業者が計画運休を実施するしないにかかわらず、一般の方々が災害・混乱を避ける行動を取る世の中になれば混乱が少なくなると思うのですが、それは理想論にすぎません。そのため、人流抑制などの強制力を持ってしまうのが交通事業者になってしまうのですが、交通事業者だけの取組では混乱してしまうことから、世の中全体で防災行動、避難行動に取り組む必要があります。
 首都圏では2019年に発生した台風15号の接近に伴い、鉄道の計画運休が本格的に実施されましたが、運転再開が見込みよりも遅れたことで駅に多くの利用者があふれ、通勤や通学に大きな影響を与えました。多くの企業が出退勤をどのように扱うかを整理し切れていない中で、一度に駅に向かったことも原因の一つとなりました。各企業においても連絡体制や労働条件の整備、テレワークの導入・拡大、BCP・マニュアルの策定など、平時から計画運休に備えておくことが重要となります。
 東京都では、公共交通機関の計画運休時の状況を踏まえ公労使で検討を行い、2020年6月29日に開催した「公労使による新しい東京」実現会議での報告を経て、計画運休時の出退勤ガイドラインを策定され、計画運休の理解が広まり、労働者の安全を守る取組がなされています。
 そこでお尋ねいたします。
 地球沸騰化に伴う気候変動により、風水害がますます頻発化、激甚化することが予想される中、大型台風や集中豪雨などの大規模風水害に備えておく必要が高まっております。台風の接近など災害が予想される状況において、企業や労働組合と連携して労働者の安全を守るための機運醸成に向けた取組をお聞かせください。
 また、東京都のように公労使による計画運休時の出退勤ガイドラインが策定できれば、台風等で計画運休が実施される場合に、交通混雑の緩和に寄与できると考えます。さらに、労働者の安全を確保しつつ業務の継続が可能になりますので、効果的な計画運休への備えとなります。コロナ禍でテレワークが普及した時代において、ガイドラインの策定のハードルは下がったと思います。ガイドラインの策定に向けて御検討いただけませんでしょうか。知事の御所見をお聞かせください。
 次に、3つ目の質問ですが、大雪対策についてであります。
 今年1月24日、10年に一度と言われる強烈な寒波の影響で、京都府内では夕方から各地で大雪となり、交通機関や物流が乱れ、休校する学校も出るなど生活への影響が広まりました。最も大きな影響が出たのは鉄道で、警戒はしていたが予報よりも早く、さらに予報をはるかに上回る積雪があり、列車の進路を切り替える線路のポイントが故障し、京都線や琵琶湖線、嵯峨野線等で多くの列車が立ち往生し、乗客が長時間閉じ込められ、京都市消防局などによると16人が体調不良で病院に運ばれたとのことでした。
 高速道路では、午後6時から京滋バイパスが通行止めになった影響もあり、新名神高速道路では約65キロ以上の渋滞をはじめ、多くの車が立ち往生しました。また、1月25日には亀岡市や福知山市などの小・中・高校等の計134校が休校をしました。
 それらを踏まえ2月3日に行われた知事会見において、西脇知事からは「本府としても何かできることはなかったのかということで対策を考えたい」とお話をされました。当時の危機管理監からも「今年の夏から秋頃までにはまとめたい」との御発言もあり、決算特別委員会では我が会派の田中志歩議員がこの件について質問したところ、「11月中には一定の結論を出し、今年度の冬の対策に反映する」旨の御発言がありました。
 先日、京都府防災会議を書面で開催されたとお聞きをしました。検証した内容は、従来の積雪深に基づく府の雪害対策本部の設置基準の見直し、帰宅困難者発生時の鉄道事業者等との連絡体制の構築と対策、孤立集落発生時の市町村等との連絡体制や孤立した住民への支援などとお聞きしており、大雪対応の課題を対策として盛り込んでいただいていることに感謝申し上げたいと思います。
 その上でお尋ねいたしますが、1月24日の課題は、10年に一度の寒波と表現されていました。最近10年に一度、50年に一度とか、毎年のように聞く今日この頃ですが、このような言葉を聞くと府民は不安を感じます。対策本部の設置基準も必要ですが、大雪のときのように予報とは違うことが起きた場合に違和感を抱くと思います。その時に空振りでもいいから構える気持ちというのも、根性論かもしれませんが府民は一定求めているのではないでしょうか。設置基準の見直しや体制の強化もお聞きしたいと思いますが、今回の課題を踏まえた違和感に対する心構えをお聞かせください。
 また、そうした府民に緊急的な情報を伝えたい場合は、知事自らの会見を実施することをはじめ、各自治体や警察、道路管理者など多くの関係者に協力を得て、あらゆる手段を講じて情報を発信していかなければなりません。それらの心構えもお聞かせください。
 また、1月24日のときもそうですが、多くの帰宅困難者がいました。私の地元の山科駅では、堅田駅から京都市内の私学に通う中学生が帰宅困難に陥り、スマホの充電もなくなり、親と連絡ができない状況でしたが、深夜時間帯になりましたが代わりに私から電話をすると、大変心配をしていた親御さんから泣きながら感謝されたことは昨日のことのように覚えています。
 帰宅困難になった子どもがたくさんいました。職場に戻る、学校に戻るというのも混乱を小さくする大変有効な手段ではないでしょうか。西脇知事には、そのような場合には強いリーダーシップを取っていただき、例えば地下鉄東西線や烏丸線、当時であれば京阪京津線が運行可能でしたので、終電後も運行継続の可能な事業者には協力をしていただき、みんなで助け合うことが真のあたたかい京都・関西になるのではないでしょうか。御所見をお聞かせください。
 最後4つ目は、交通渋滞の軽減に向けた取組についてお尋ねいたします。
 滋賀と京都を結ぶ国道1号線において、先月11月19日午後10時15分頃、東山トンネル近辺、西に向かっていた37トンの大型クレーン車が中央分離帯のブロックに衝突後、約36時間後の約2日後の11月21日午前10時38分まで西行き1車線が規制された事故がありました。これほどまでに時間を要した原因は、クレーン車の重量があまりにも重かった、レッカー移動が困難なことから、その場で修理を行うことになったためです。御承知のとおり国道1号線は大動脈で、私の地元である山科区民のみならず、滋賀県や多くの観光客なども利用する道路で、この事故で激しい交通渋滞が発生し、通勤・通学の遅れなど山科区民、滋賀県民の仕事や生活に大きな影響を及ぼすことになり、渋滞に巻き込まれた方から不満の声が上がっています。
 京都新聞やNHKでもこの事故は報じられましたが、山科区にある幼稚園では、山科区や大津市の園児を毎日100人程度バスで送迎されているが、事故の影響で渋滞し、20・21日の朝の送迎時に2日間、最大約30分の遅れが生じ、長時間の乗車で車酔いをする園児もいたとのことです。また、通園バスが大幅に遅れ会社に遅刻せざるを得なかったという保護者の方もいました。ある会社員は、20日朝、南区の会社に出社するため車で自宅を出たが、国道1号に近づき動かなくなり30分以上遅れたそうです。また、滋賀県在住の社員の方は出社できずテレワークに切り替えた人もいたという話も耳にしました。
 「事前に周知されていれば、ほかの道路に迂回したり、鉄道や自転車で通勤・通学をするなどの選択ができた」との声や、ある方からは厳しい声をいただいたので御紹介させていただきますが、「山科区民、滋賀県民目線で事故情報が来ない。11月23日からGACKTさんや二階堂ふみさんが出演している『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』が上映を開始されたが、映画で山科と滋賀県が全国でディスられる理由はこんなところにもあるのでは」とやゆをされていました。
 情報発信はどうだったのでしょうか。道路管理者の国土交通省京都国道事務所は、事故の翌日である20日午後7時18分、事故発生から約21時間後、X(旧ツィッター)に「1車線を通行規制。現在、撤去作業中」と投稿はされましたが、翌日の朝ラッシュに影響が出るおそれがあることの投稿や、京都事務所だけでなく滋賀事務所からのホームページ等での発表はありませんでした。
 報道によると、担当者からは「雪などの災害による道路状況は速やかに情報発信を行うが、事故は警察の所管になる。予想以上に影響が長引いたので投稿したが、大小様々な事故がある中、日常的に対応することは難しい」と話されたそうです。
 一方、京都府警は事故後すぐに道路情報板で表示したほか、皆様もぜひ御登録いただきたいのですが、日本道路交通情報センターのJARTICで渋滞情報を掲載されました。クレーンの修理に特殊な工具や部品が必要だったことから、事故発生から約25時間後、20日午後11時15分には「規制解除の見通しが立っていない」と報道機関に向けて広報文を発表されました。こちらも報道では、府警交通規制課は「21日朝まで影響が続くことが見込まれたため発表を出した。道路交通法に基づき必要な情報を流している」と説明をされたそうです。
 高速道路では西日本高速道路サービス・ホールディングスが運用するiHighway(アイハイウエー)交通情報というXにおいて、災害や事故の道路情報を時には写真つきで、動画つきで配信をされています。台風7号では綾部ジャンクションから舞鶴大江インターチェンジ間で土砂が流入し通行止めになった際には、復旧作業の現場の動画を添付し、いつ、どこで、誰が、何があり、今後どのようになるという5W1Hで情報を発信され、表示回数が6.5万回もあるものもあり、リポストも多くなされ、広く周知され、かなり効果的な発信をされています。しかしながら、国道や府道の一般道では、ここまでの情報は発信がされず、これが鉄道や高速道路なら乗客や利用者から多くの問い合わせやクレームが来ることが想像できます。
 そこでお尋ねいたします。
 先日、NHKで放送された有名番組「ブラタモリ」で、タモリさんからも「交通の要衝・山科」と御紹介いただいたように、私が住む山科区は滋賀県と隣接していることから広域交通の大きな役割を果たす地域です。このような場所では、他自治体からの多くの車が流入することから、事故や災害時は混乱を避けるために情報を事前にお知らせする取組が重要です。また、大動脈が止まってしまうと支線に影響し、緊急自動車の走行にも大きく影響を及ぼします。広域行政を担う本府として、国・府・市の協働、他府県への呼びかけ、マスコミへの連携、SNSの活用により少しでも車の乗り入れを減らし、混乱を避ける取組が必要だと考えます。
 今回、御紹介した事故や災害のときの教訓を生かし、情報発信の在り方について改善を求めます。
 これまで国道事務所、警察、市町村との連携で取り組まれたこと、苦労されていること、社会混乱を防ぐための今後の展望について、知事のお考えをお聞かせください。
 関係者の方と様々にお話を聞かせていただきましたが、一般道における情報発信の役割と府民目線で何を伝えるかが明確になっていないと私は感じました。JARTICの事故情報の詳細が確認できる画面は、いつ発生したのかという部分と今後どのようになるのか、復旧見込みの時間も記載はありません。見込みが分からないことを伝えることも情報です。関係機関と連携し、速やかに情報発信を行うためにもSNSの活用も視野に入れて、社会混乱を軽減する仕組みを御検討いただけませんでしょうか。広報戦略について警察本部長の御所見もお聞かせください。
 時間になりましたので、私からの代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

◯知事(西脇隆俊君)

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 災害ボランティアについてでございます。
 近年、地震や台風、豪雨など大規模な災害が頻発する中、被災地の復旧支援を行う災害ボランティアの活動はますます重要となっております。このため京都府では、社会福祉協議会やNPO、ボランティア団体等と連携して、平成17年度に全国に先駆けて京都府災害ボランティアセンターを設置し、災害ボランティアの育成や災害時の活動支援に取り組んできたところでございます。
 今年の台風第7号におきましても、発災直後から先遣隊を現地に派遣し、福知山市、舞鶴市、綾部市の各災害ボランティアセンターと連携して災害ボランティアの募集広報を行ってまいりました。併せまして、被災地へのボランティア派遣バスの運行支援や復旧活動に必要な資機材等の支援を行った結果、府内各地から延べ2,500名を超える方々に災害ボランティア活動に御参加いただき、迅速な復旧につなげることができました。
 今回の災害ボランティア活動について、関係団体への聞き取りを行ったところ、おおむね迅速に対応できており、大きな課題はなかったと認識をしております。一方で、地域によっては大規模な災害対応を経験された災害ボランティアセンターの職員が少なく、経験の共有やノウハウの蓄積が課題となっております。このため、防災訓練や研修会の開催を通じまして、こうした取組を広く共有し、災害時の迅速な対応につなげてまいりたいと考えております。
 また、先遣隊の派遣についてでございますが、発災直後、被災地は大きな混乱に見舞われ、被災地からSOSを発信することが困難な状況となります。このため京都府では、現地からの要請を待つことなく先遣隊を派遣し、市町村災害ボランティアセンターの初動対応を支援しております。
 台風第7号におきましても、台風が京都府に最接近した翌日に先遣隊を派遣し、支援ニーズの把握や対応方針の協議、災害ボランティアの受給調整などを行った結果、その翌日には災害ボランティアの募集を開始することができました。派遣を受けたセンターからも「迅速な対応に役立った」との声をいただいており、今後もこうした経験やノウハウを共有し、災害時の迅速な支援体制を構築してまいりたいと考えております。
 次に、災害時の支援要請についてでございます。
 関西広域連合では、被害の規模が甚大で広域的な対応が必要となる大規模広域災害の発生に備え、広域連合及び構成団体が連携県等の関係機関・団体と連携し、災害発生時の応援・受援を円滑に実施できるよう必要な事項を定めております。また、平時から近隣の福井県、三重県、徳島県も含めて合同防災訓練を実施し、災害対応力の強化にも取り組んでおります。
 今年8月の台風第7号災害では、中丹地域をはじめ府内に大きな被害が発生いたしましたが、市町村とも調整し、府と市町村が連携しながら建設業協会などの災害時の応援協定締結団体の協力を得ることにより対応可能と判断をし、他府県へ支援を要請しなかったものでございます。
 今後とも、京都府内で大規模広域災害が発生した場合には、迅速に被害状況や応援ニーズを把握し適時・的確に支援を要請するなど、災害対応力の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、鉄道の計画運休についてでございます。
 台風接近等により大規模な災害が発生し、鉄道等の公共交通機関が停止した場合には、多くの帰宅困難者が発生することから、京都府では帰宅困難者対策を地域防災計画に位置づけ、災害時に適切かつ迅速な対応が取れるよう体制整備を図っております。
 東京都の計画運休時の出退勤ガイドラインは、令和元年台風第15号において、鉄道の計画運休が本格的に実施されたことを踏まえ、企業における出退勤抑制のためのテレワークの導入、BCPの作成などを促進するため令和2年6月に作成されたものと承知をしております。
 京都府におきましては、東日本大震災を契機として企業におけるBCPの取組を促進するため、平成26年6月に地震や台風、豪雪による事業継続上のリスクを想定した京都BCP行動指針を策定したところでございます。
 さらに、令和6年(後刻「3年」に訂正)6月には、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、他府県の例も参考にしながらテレワークやサテライトオフィス勤務、時差出勤実施のための環境整備などを新たに盛り込んだところであり、東京都のガイドラインはこれに相当するものだと考えております。この行動指針に基づく企業等の取組を実効あるものにするためには、テレワークの普及が重要であり、京都府テレワーク推進センターにおいてテレワークの導入支援をはじめ、就労環境改善や業務改善など、多様な働き方に関する相談、アドバイスまで幅広く支援しているところでございます。
 加えて、府内企業を対象にBCP策定支援セミナーを開催し、テレワーク導入による災害時の通勤に伴う従業員の危険回避や、交通が麻痺している場合でも業務継続が可能となるメリットを紹介するなど、労働者の安全を守る機運醸成に取り組んでいるところでございます。
 すみません、先ほどの京都府が行動指針を改正したのは令和6年と言いましたが、令和3年6月でございます。訂正させていただきます。
 今後とも、計画運休時における出退勤抑制の呼びかけや、BCPの実効性を高めるための訓練などにより、企業の事業継続と労働者の安全の確保が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、大雪対策についてでございます。
 本年1月24日には、JRの東海道本線や山陰本線において大雪により多数の乗客が帰宅困難となる事態が発生をいたしました。これを受け京都府におきましては、大雪対応の検証を行い、雪害対策本部の設置基準を見直しますとともに、帰宅困難者発生時の鉄道事業者との連絡体制、孤立集落発生時の対応などについて、市町村やJR西日本をはじめ、関係機関と協議を行ってきたところでございます。
 雪害対策本部の設置基準の見直しにつきましては、従来は積雪観測所における積雪量が一定の基準を超えた場合に設置しておりましたが、1月の大雪の際に急激な積雪により職員の参集に支障が生じたことから、大雪注意報の発表時点から雪害警戒本部を設置することといたしました。
 さらに、国土交通省の「大雪に関する緊急発表」があった場合など、列車等の運行に支障が生じるおそれがあるときには、大雪警報の発表を待たずに雪害対策本部を設置することとしたところでございます。
 大雪が予想される際に府民の安心・安全を守るためには、気象情報の提供や出退勤抑制の呼びかけなどを適時・的確に行うことが重要でございます。このため1月の大雪の際は、前日の定例記者会見において、私から府民の皆様に向けて「降積雪が予想される場合には不要不急の外出を避けていただくこと」をお願いしたところでございます。引き続き、気象台等の関係機関と連携をし、SNSや防災・防犯情報メールなど、あらゆる手段を用いて大雪への備えと警戒について発信してまいりたいと考えております。
 なお、終電後の列車運行につきましては、JR西日本をはじめ、鉄道事業者各社に聞き取りましたところ、通常の運行時間内であれば鉄道事業者間の協定に基づく振替輸送が実施されているとのことでございました。しかしながら、終電後には全ての駅において職員配置などが必要であり、通常運行終了後に必要な体制が確保できるかどうか、また翌日の安全な列車運行に支障が生じないかなど多くの課題があることから、対応は難しいとの回答をいただいております。
 今後とも、災害から府民の生命と財産を守るため、大雪対応の検証結果も踏まえ、市町村、鉄道事業者等と連携し雪害対策に万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、道路交通情報に係る取組についてでございます。
 渋滞情報、事故情報、工事情報、災害に伴う規制情報などの道路交通情報は、道路利用者が安全かつ円滑に移動を行う上で欠かせない重要な情報でございます。誤った情報が発信されたり、異なる情報が複数の機関から発信されたりした場合、道路利用者に不利益や危険を生じさせる可能性がございます。このため、府道など一般道における渋滞情報や事故情報については警察が、また工事情報や災害に伴う規制情報については京都府や京都市、国道事務所などの道路管理者が広報用の情報を編集し発信いたしますとともに、広報については関係機関が協力して道路利用者に提供してまいりました。
 例えば本年1月の大雪の際には、近畿地方整備局や高速道路会社が広報用の情報を作成・発信いたしますとともに、作成された情報を基に京都府をはじめ警察などの関係機関においても、通行止め予定区間で冬用タイヤの装着やチェーンの携行の呼びかけをSNSやホームページなどを活用し、広く周知に努めたところであります。
 議員御指摘の事故に起因する規制情報につきましては、役割分担の下で広報用情報の作成と最初の発信は警察が行い、その情報を基に広く道路利用者へ注意喚起するため、京都府などの道路管理者もSNSやホームページを活用して周知したところでございます。
 今後とも道路利用者の安全かつ円滑な移動につながるよう、警察と道路管理者が緊密に連携を図り、道路交通情報の適切な提供に努めてまいりたいと考えております。

◯警察本部長(白井利明君)

◯議長(石田宗久君) 白井警察本部長。
   〔警察本部長白井利明君登壇〕

◯警察本部長(白井利明君) 梶原議員の御質問にお答えいたします。
 府内の道路におきましては、交通事故、車両故障等により交通渋滞や交通障害が発生した場合には、道路交通法の目的であります交通の安全と円滑を図るため、道路利用者に対して所要の交通情報を提供しております。
 府警察においては、管理している交通情報板、光ビーコン等の交通情報提供装置によって交通規制、渋滞等に関する交通情報を提供するとともに、公益財団法人日本道路交通情報センターや対象道路を管理している国、府、市町村等の道路管理者に対しても同様の情報を提供しているところです。
 一般論として、日本道路交通情報センターや道路管理者においては、提供を受けた情報等を基にラジオやカーナビゲーションシステム、インターネット、道路情報板、それぞれが管理する各種メディア等を通じた情報提供を行っているものと承知しております。
 そのような中、去る11月19日に国道1号の東山トンネル西口付近で大型クレーン車が走行不能となった交通事故により、国道1号の西行き1車線を長時間にわたって規制いたしました。この事故に関しましては、発生当初から所要の交通規制情報を提供していたものの、車両の撤去作業が難航したことから、議員御紹介のとおり11月20日と21日の2日間において通勤時間帯等に著しい渋滞が発生し、道路利用者をはじめ近隣住民の皆様に御不便をおかけすることになったものと承知しております。
 交通事故に限らず、このような道路利用者や近隣住民の皆様の生活に大きな影響を及ぼすような道路交通事象が発生した際には、府警察としても可能な限り速やかに関係者の安全・安心につながる情報を発信する必要があると考えており、今回も交通情報板の活用や報道機関への情報提供などの措置を講じたところであります。
 議員御紹介のSNS等につきましては、これまでから情報発信ツールとして地域の安全・安心情報や職員採用情報など幅広く活用しているところでございますけれども、近隣住民の皆様の生活に多大な影響を及ぼす今回の事例のような場合には、これまでの広報に加え、安全・安心情報の一環として、こうしたツールを活用した情報発信ができないか、他府県の状況等も参考にするなどして研究してまいりたいと考えております。