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1 不登校児童生徒への支援について
2 フリースクール等との連携や、フリースクール等へ通う不登校児童生徒への支援について
3 その他
議事録全文
◯上倉淑敬君
◯上倉淑敬君 国民民主党・日本維新の会議員団の上倉淑敬です。私はさきに通告いたしております数点について、知事並びに関係理事者、教育長に質問させていただきますので、御答弁よろしくお願いいたします。
まずは、不登校児童生徒への支援についてお伺いいたします。
京都府の調査によりますと、府内の国公私立の小・中学校への30日以上の長期欠席者数は、平成13年度をピークに減少傾向にありましたが、平成23年度から再び増加している状況にあります。平成24年度では小学校で405人、中学校で1,824人でしたが、ほぼ毎年度増え続けており、令和5年度で小学校2,291人、中学校で3,919人、直近の令和6年度では小学校で2,593人、中学校では22人減りましたが3,897人まで増えています。
児童1,000人当たりの数値で見てみますと、平成24年度で小学校3.0人、中学校25.2人ですが、令和6年度では小学校で22.2人と約7倍に、中学校でも60.7人と約2.5倍にも及びます。令和6年度の全国平均は小学校で23.0人、中学校で67.9人ですので全国平均を下回ってはいますが、決して少ない数ではありません。
少子化が進み、児童生徒数が減り続けているにもかかわらず、不登校の児童生徒数は増え続けており、不登校児童生徒へこれまで以上の支援が必要なことは申し上げるまでもありません。また、一旦不登校になると、多くの児童生徒が90日以上の長期にわたり欠席する傾向にあることも大きな課題です。
不登校になる原因については、児童生徒一人一人に違った要因や背景があることから、学校側で全て対応することは困難な場合もありますが、京都府教育委員会ではこれまでも、スクールカウンセラーや「まなび・生活アドバイザー」などの配置、教育支援センターや民間施設との連携など様々な支援を推進されており、多くの不登校児童生徒の学校への復帰や希望する進路を実現されてこられました。しかしながら、復帰する児童生徒以上に新たな不登校になる児童生徒が増加していることから、不登校児童生徒数は増え続けています。
京都府では、平成28年に施行された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」で示された方針などを受け、平成30年度のアクションプランで、「社会的自立に向けた不登校児童生徒支援計画」を教育委員会と知事部局の連携で作成されました。同計画によりますと、問題意識として、不登校児童生徒支援は教育における喫緊の課題の一つと捉えておられます。
また、同計画では、「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す必要がある一方で、不登校による学業の遅れや進路選択上の不利益といった社会的自立へのリスクが存在することも認識することが重要であり、学校の内外を問わず個々の状況に応じた学びの場を提供すべく、教育支援センター(適応指導教室)や民間施設(フリースクール)等の学校外における教育の機会の充実やひきこもりへの対応などの支援を継続的に行う仕組みを検討し、不登校に関する総合的な支援計画を策定する必要がある」と定めておられます。
このような考え方に基づき、京都府教育委員会では令和2年3月に「京都府版不登校児童生徒支援ハンドブック」を作成され、不登校児童生徒への支援を行ってこられました。また、京都府教育委員会では、令和6年度の「学校教育の重点」の中で、不登校児童生徒への支援についての取組をまとめておられ、各校の生徒指導について3類4層に分けた観点での点検・具体化の対応を求め、学校が取り組むべき支援の流れも示しておられます。
このように、教育現場では様々な支援策や対応に御尽力いただいており、多くの不登校児童生徒が学校への復帰や社会的自立を果たしておられますことに感謝申し上げ、敬意を表します。しかしながら、先ほど申し上げましたように、学校へ復帰される不登校児童生徒よりも多くの数の児童生徒が不登校になり続けていることから、多様化する要因への対策のためにも新たな支援や対応が学校内外で必要であると考えます。
そこで、教育長にお伺いいたします。
増え続けている不登校児童生徒への対応において、令和2年3月に策定された京都府版「不登校児童生徒支援ハンドブック」で実践されておられる様々な支援について、これまでの実績をどのように評価され、今後のさらなる支援に生かしていかれるお考えでしょうか。多様化し続ける不登校になる要因についてのさらなる調査や増え続ける不登校児童生徒への新たな支援についても、お考えがあればお聞かせください。
また、令和6年度の「学校教育の重点」に示されている方針や施策について、不登校児童生徒の支援への効果などをお聞かせください。
まずは、ここまでの御答弁をお願いいたします。
◯教育長(前川明範君)
◯議長(荒巻隆三君) 前川教育長。
〔教育長前川明範君登壇〕
◯教育長(前川明範君) 上倉議員の御質問にお答えいたします。
不登校児童生徒への支援についてでございます。
学校は多様な人と交流し、多くの体験を重ね、様々な考えや価値観に触れることを通じて、学力のみならず人を思いやり尊重する心などを育む場であり、その果たす役割は極めて大きいと考えております。
こうした中、不登校児童生徒が学びを継続し、自らの進路を主体的に捉え、社会的な自立を目指すことができるようにするためには、個々の児童生徒の背景や要因、児童生徒が置かれている様々な状況に応じた支援を行うことが重要でございます。
このため、府教育委員会では、不登校の未然防止から不登校児童生徒への支援までを分かりやすく示した「不登校児童生徒支援ハンドブック」を作成し、府内の全教職員に配付するとともに、校内研修等での活用を促しているところでございます。
このハンドブックでは、不登校の未然防止のために、魅力ある学級・学校経営を行うことや不登校の兆候を早期に発見し対応すること、チームとして支援に取り組むこと、教室に入ることができない児童生徒については別室登校や市町の教育支援センター、フリースクールといった外部機関と連携した支援を行うことなどをお示ししております。
ハンドブックの策定以降、不登校の未然防止や不登校の兆候が見られる児童生徒への早期の働きかけなど、教員の意識が高まっていると考えております。また、教員とスクールカウンセラーや「まなび・生活アドバイザー」といった専門家との連携や教育支援センターの整備が進むなど、個々の児童生徒の状況に応じたきめ細かな支援や不登校児童生徒の学びの場が充実してきております。
この間、府内の小・中学校における不登校児童生徒数は増加傾向でありますが、不登校の出現率が全国平均を下回るとともに、令和5年度以降は増加が緩やかになりつつあり、その要因の一つとして、これらの取組が効果を発揮していると評価しており、今後もこうした取組を進めてまいりたいと考えております。
不登校の要因に対する調査につきましては、不登校の要因は様々であることから、一人一人の状況に応じた丁寧な支援を行うことが必要であるため、市町教育委員会に対して丁寧な聞き取りなどによる方法で不登校の要因を把握し、個々の状況に応じたきめ細かな対応に取り組むよう働きかけているところでございます。
今後の施策展開といたしましては、今年度、試行的に行いました1人1台端末を活用した児童生徒の心の健康観察の導入を広げるなど、不登校の未然防止と早期発見に一層取り組んでまいりますとともに、市町における不登校児童生徒支援の中核となる市町教育支援センターの機能を強化し、各学校が行う現場の課題に応じた学校・学級づくりのための取組に対する支援を充実してまいります。
また、「学校教育の重点」は、特に全ての児童生徒との日常的な関わりの中で発達を支えることが重要であることを踏まえ、ハンドブックで示しました施策を、不登校を未然防止するための取組、不登校の兆候があるときの対応、不登校になったときの対応等という段階別の視点で整理し、お示ししたものでございます。
これにより、不登校であるか否かにかかわらず、学校を全ての児童生徒にとって安心・安全な居場所とする意識が教員に高まっていると考えており、今後ともこの視点に基づいて不登校対策に取り組んでまいります。
府教育委員会といたしましては、これまでの取組の成果を生かしつつ、全ての子どもたちを誰一人取り残すことのないよう、学校内外との連携を深め、不登校支援を充実してまいります。
◯上倉淑敬君
◯議長(荒巻隆三君) 上倉淑敬議員。
〔上倉淑敬君登壇〕
◯上倉淑敬君 御答弁ありがとうございました。
これまでも様々にお取り組みいただき、学校へ復帰を果たされることへ御尽力いただいていることに改めて感謝を申し上げたいと思います。
ただ、学校になじめない方というのは一定おられまして、私の友人で、フリースクールへ通っているお子さんがおられたんですが、一緒にバーベキューなんかをしますと無言で周りとはあまり触れないんですけれども、お願いしたことはずっとやってくれる。ちょっと一部で暴力的な動きなんかも見られるんですが、朝に会って夕方帰る頃には結構なじんでいただいたりということもあって、こういう方が学校にはなじめないのかなというふうにちょっと残念に思っていたんですけれども、学校に戻ることだけがその目的ではないと思いますし、それぞれなじめる場所というのがあると思いますので、ぜひまた、今もやっていただいていると思いますけれども、お一人お一人に寄り添った御対応をよろしくお願いいたしたいと思います。
続きまして、いわゆるフリースクール等との連携やフリースクール等へ通う不登校児童生徒への支援についてお伺いいたします。
京都府教育委員会では、学校復帰や希望進路の実現に向けて、フリースクールとの連携に取り組んでこられ、平成20年以降には、連携を続けてきたフリースクールを順次、京都府認定フリースクールとして認定してこられました。現在は、京都市内に3校、舞鶴市、亀岡市、木津川市にそれぞれ1校の計6校があります。
文部科学省の通知もあり、フリースクールは、学校と連絡を取り合いながら学習状況などを確認するなど一定の要件を満たし、不登校児童生徒が在籍している学校の学校長が認めた場合は指導要録上、出席として認められることとなっていますが、フリースクールも様々であり、京都府教育委員会では、さきに述べました6校の認定フリースクールに通う児童生徒を対象として出席扱いできることとしておられます。また、これらの認定フリースクールには、児童生徒の活動に対しての補助金も支出し活動を支えておられます。
この認定制度自体は非常に有意義だと考えますし、認定されておられるフリースクールとの連携などはさらに強化していただき、不登校児童生徒への学校復帰や希望進路の実現に向けてより一層御尽力いただきますことを期待いたしておりますが、平成24年に6校目のフリースクールを京都府認定フリースクールとされて以来、新たな認定はありません。
先ほど申し上げましたが、不登校児童生徒は平成23年度から増加傾向にあり、小・中学校の合計では3倍以上に増えています。このような現状に対応するため、京都府認定フリースクールも増やしていく必要があるのではないかと考えます。
現在、認定されておられるフリースクールとは、長年の協力関係やフリースクールの人員や学習指導方法など様々な要因が積み上がって認定しておられることは承知いたしておりますが、学校に居場所をなくしている児童生徒のためにも、現在の京都府認定フリースクール以外のフリースクールとも可能な限り協力関係を築いていき、京都府認定のフリースクールをもう少し増やして支援を広げていくことも検討する必要があるのではないかと考えますので、これは要望をさせていただきます。
また、フリースクールへ通う費用についてですが、家計へ与える負担は少なくありません。先ほど申し上げました京都府認定のフリースクールでも、例えば月額4万2,000円で入学費が5万円かかるところや、週に5日で月額6万円弱のところ、1日2,500円のところなどがあります。ほかにも教材費や食費がかかるところもあります。活動内容も様々で、教育理念や特徴的な取組も違いがあります。
京都府認定フリースクールといってもその形態や費用はこのように様々ですが、京都府認定ではないフリースクールを含めればもっと多様化されており、したがいまして当然費用についても様々です。
平成27年の文部科学省の「小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査」によりますと、1団体施設当たり平均で週4.6日開所されており、授業料に当たる会費は平均で月額約3万3,000円、入会金が平均約5万3,000円とされています。約10年前の調査ですので、物価の高騰を考えればこの金額も上昇していると想像いたしますが、現在の実態は分かりません。
費用以外についても、増え続ける不登校児童生徒を支援するためにも、やはり現状についての何らかの調査が必要ではないかと考えます。
お隣の滋賀県では、令和6年度の当初予算に、フリースクールに通う家庭に市町を通じてアンケート調査を行い、協力していただいた御家庭に調査協力費として月額5,000円の謝礼を支払う施策を盛り込み、アンケート調査を実施されました。
このアンケート調査は、令和6年7月1日から令和7年3月15日までの期間で実施されており、調査対象者は幾つかの該当要件を満たしている滋賀県内のフリースクールなど民間施設に通う165名で、中身は登録時アンケートと毎月アンケートです。初回登録時の調査内容は、学校に登校しづらいと感じた時期や感じたきっかけ、その際の相談相手、利用しているフリースクールなど民間施設の情報入手経路や利用してよかったこと、登校しやすい学校とはなどです。毎月調査の内容は、毎月のフリースクールなど民間施設の利用日数、利用しなかった日の昼間の過ごし場所、過ごし相手、過ごし方、思ったことや感じたことなどの自由回答などとなっています。
調査結果は昨年6月に公表されており、私も拝見させていただきましたが、毎月調査によって、8月前後で「嫌だと感じたこと」が減少してくるなど、生徒児童の気持ちが見えてきて有意義な調査であると感じました。
滋賀県ではこの調査結果を受けて、居場所としてのフリースクールの役割や保護者負担の大きさが分かったとして、令和7年度の当初予算に、フリースクールなどの利用者を支援している市町に対して利用者1人当たり月5,000円を上限に補助する仕組みの「フリースクール等民間施設など利用者支援事業費補助金」1,920万円が盛り込まれ、執行されています。
滋賀県内では令和7年度までも、フリースクールなど民間施設に通う児童生徒を費用面で支援している市町は複数ありましたが、県がこの制度を設けたことにより、さらに多くの市町が支援制度を導入されました。また、支援月額上限を引き上げられた市もあり、月額上限4万円を支援しておられる市も複数あります。
また、和歌山県でも令和6年度と7年度に「フリースクール等に通う不登校児童生徒調査研究事業」が実施されています。調査対象に該当する児童生徒の要件は、滋賀県同様に幾つかありますが、調査協力金として1人月額1万円が支払われています。令和6年度の調査結果は既に公表されており、こちらは小・中学校合わせて71名の児童生徒から申請があり、68名の保護者などから回答を得ておられます。今年度も調査研究は実施されており、今後の支援についての政策立案につなげることを考えておられます。
また、1月に我が会派議員団有志で調査に訪れた長野県では、全国平均を上回る不登校児童生徒(令和6年は全国3番目)の数がおられ、学校以外での多様な学びの場への支援を充実させるため、「信州型フリースクール認証制度」を令和6年4月から創設されています。
これは、フリースクールを居場所支援型と学び支援型に分けて長野県が認証していくものですが、それぞれ13項目の認証基準を定めておられます。例えば居場所支援型であれば、社会的自立支援などの相談を中心とした支援活動に際して保護者や在籍校と共有していることや、学び支援型であれば、1人以上が教員免許を保有していることなどです。
この認証を受けたフリースクールは、利用人数によって違いはありますが、県から1施設当たり、居場所支援型であれば48万円から60万円、学び支援型であれば140万円から200万円の運営経費の基本補助を受けることができます。ほかにも、安心・安全対策費の補助もあります。
令和7年度からは、認証フリースクールの意見等も聞き、補助を拡充される予定とのことでした。また、3年ごとに更新される認証期間内において、14講座の研修を運営者やスタッフが受講することも要件とされていますが、認証フリースクール以外のフリースクールの運営者やスタッフも受講することができ、学校以外の不登校児童生徒の居場所の充実のために取り組んでおられます。
令和7年1月現在で居場所支援型15か所、学び支援型28か所の43か所が認定されており、令和6年度当初予算では約8,000万円だった予算も、令和7年度当初予算案では約1億2,000万円と約50%増額され、ほぼ県全域で、児童生徒の通える範囲に認証された信州型フリースクールが存在します。
また、長野県では、家庭負担軽減のためのフリースクール利用料等支援の実施は市町村へ依頼されており、令和7年度は18市町村が実施されています。
このように、増え続ける不登校児童生徒の支援やフリースクールなど民間施設への支援に乗り出す地方自治体は増え続けており、京都府でも、現在の教育委員会による支援に加えて何らかの手立てを実施する必要があるのではないかと考えますが、まずは京都府でも実態を調査し、調査結果を踏まえた上で支援策を講じていくことが適切ではないかと考えます。
長野県で実施されているようなフリースクールなどの民間施設の運営支援については、増え続けている不登校児童生徒への居場所の提供にもつながっているものであり、京都府でも不登校児童生徒への居場所の支援を強化していくことが重要ではないかと考えますが、京都府の御所見をお聞かせください。
その上で、滋賀県や和歌山県のような実態調査を府教育委員会と連携し、有償・無償を問わず行うことを検討していただき、フリースクールに通う児童生徒も含め、その後の不登校児童生徒への支援に生かしていただきたいと考えますが、御所見をお伺いいたします。
最後に、京都府内の市町村では、既に亀岡市が月額上限1万円でフリースクールなど民間施設に通う児童生徒への利用料の補助制度を導入されておられますが、府内市町の状況を踏まえ、フリースクール等民間施設に通う不登校児童生徒への支援についての考えはどうか、お聞かせください。
御答弁よろしくお願いいたします。
◯知事(西脇隆俊君)
◯議長(荒巻隆三君) 西脇知事。
〔知事西脇隆俊君登壇〕
◯知事(西脇隆俊君) 上倉議員の御質問にお答えいたします。不登校児童生徒への居場所の支援についてでございます。
不登校の子どもに対しましては、学びや様々な体験の機会を提供するとともに、抱えている不安や悩みを誰かに相談でき、社会とのつながりを持つことができるよう支援していくことが重要だと考えております。
このため京都府では、不登校の子どもが抱える様々な課題に対応した居場所を確保するため、議員御指摘の、京都府教育委員会が実施する不登校の児童生徒が在籍する学校と連携した教育活動を行う府認定フリースクールの活動に対する支援に加えまして、府及び市町村の教育委員会や学校、地域における支援団体と連携し、御本人やその御家族を対象とした幅広い居場所の確保を進めているところでございます。
ひきこもりがちな不登校の子どもに対しましては、NPO等の民間団体が設置運営する、ひきこもり状態にある方が集う居場所づくりを支援し、生活リズムを整えるためのサポートや学習及び創作活動の機会の提供、生活相談などを実施しているところでございます。
また、対面でのコミュニケーションや外出することが難しい子どもに対しましては、オンラインの居場所を開設し、安心して気軽に参加できるチャット機能や音声通話により同じ悩みを抱える子どもたちとの交流や学習支援、相談支援等を実施しております。
さらにその御家族に対しましては、家族教室の開催を通じて不登校やひきこもりの子どもの気持ちを理解した接し方を学び、同じ悩みや不安のある家族と交流する機会を提供することなどにより精神的な負担軽減を図り、子どもにとって最も身近な居場所である家庭環境の改善につなげております。
こうした不登校の子どもの抱える課題に対応した居場所づくりに加えまして、子どもたちが身近な地域におきまして地域の方々とも交流しながら安心して過ごすことができる多様な居場所を確保することも重要となります。
このため、京都府では「きょうとこどもの城づくり事業」におきまして、子ども食堂を実施しているNPOなどの支援を行っているところであり、府内全域で地域ニーズに応じた多様な「こどもの城」の設置がさらに進むよう、今定例会におきまして、新たに市町村が地域の実情を踏まえて実施する居場所づくりの取組を支援するための予算案を提案しているところでございます。
今後とも、京都府教育委員会とも連携し、フリースクールに通う子どもたちを含めた不登校児童生徒をその家族だけではなく地域社会全体で支援する取組を進め、全ての子どもが健やかに成長できる「子育て環境日本一・京都」の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
◯健康福祉部長(井原正裕君)
◯議長(荒巻隆三君) 井原健康福祉部長。
〔健康福祉部長井原正裕君登壇〕
◯健康福祉部長(井原正裕君) フリースクール等を利用する不登校の子どもの実態調査と支援についてでございます。
子どもが不登校になる要因は、いじめや学業不振などの学校における状況、家庭環境の変化や親子関係などの家庭における状況など様々であるため、その背景や要因を把握した上で必要な支援を行うことが重要だと考えております。
このため京都府におきましては、各種の調査などを通じて把握した不登校の子どもの実態や、それぞれが抱える課題に応じて、様々な支援を実施しているところでございます。
例えば、ひきこもり状態にある方に対しましては、ひきこもりの現状や期間、生活状態などを把握するため、平成29年にひきこもり実態調査を実施しており、その結果、ひきこもりに至ったきっかけについては、学校在籍時からの不登校が最も多いこと、中学校卒業後に支援が途切れてしまうことといった課題が明らかになりました。
こうした課題に対応するため、教員OBで構成する「ひきこもり早期支援特別班」により、市町教育委員会との連携の上、中学校在籍時から不登校生徒の情報を把握するとともに、卒業後も支援が途切れることのないよう、継続した立ち直り支援を実施しているところでございます。
また、ひとり親家庭に対しましては、生活実態やニーズを把握して適切な支援につなげるため、5年ごとに「母子・父子世帯実態調査」を実施しており、その結果、子どもとのコミュニケーションの場として重要な食事時間を親子で過ごすことができず、孤食の状況が深刻化していることなどの課題が明らかになりました。
こうした課題に対応するため、「きょうとこどもの城づくり事業」におきまして、子ども食堂を実施しているNPOなどの支援を行い、地域における子どもの居場所づくりを行うなど、多様な課題を抱えた子どもを地域社会全体で支援する取組を行っているところでございます。
また、京都府教育委員会が認定する認定フリースクールに通う児童生徒の状況につきましては、児童生徒が在籍している学校との間で定期的にフリースクールでの登校の様子や学習への取組内容などが共有されており、こうして把握された児童生徒の実態や状況などに応じて教育活動や学校復帰、希望する進路の実現に向けた取組などの支援が行われていると承知しております。
今後、さらに不登校の子どもへの支援を進めるに当たって、その実態をどのように把握していくかにつきましては、他府県や府内市町村の取組も参考にしながら京都府教育委員会とも連携の上、研究してまいりたいと考えております。
次に、フリースクール等民間施設の利用料の支援についてでございます。
先ほど知事から答弁させていただきましたとおり、京都府におきましては、不登校の子どもの居場所の確保に向けた取組を進めることで、不登校の子どもに学びや様々な体験、不安や悩みの相談の機会、社会とのつながりの機会を提供しているところでございます。
こうした取組を進めるに当たっては、居場所を提供する施設や団体に対し、事業の趣旨に照らして必要な支援を行っているところであり、例えば京都府認定フリースクールにおきましては、児童生徒が在籍している学校や市町教育委員会と連携して取り組む教育活動や学校復帰、希望する進路の実現に向けた取組などに対して支援を行っているところでございます。
また、ひきこもり状態にある方が集う居場所や子ども食堂を運営しているNPOなどに対しましては、スタッフの謝金や食料品・食器などの購入費、会場の使用料などに対する補助を行っているところであり、子ども食堂などでは利用者の負担の軽減にもつながっているところでございます。
引き続き、京都府及び市町教育委員会や学校、地域における支援団体とも連携し、不登校児童生徒への支援体制の充実を図ってまいりたいと考えております。
◯上倉淑敬君
◯議長(荒巻隆三君) 上倉淑敬議員。
〔上倉淑敬君登壇〕
◯上倉淑敬君 御答弁ありがとうございました。
居場所確保のために様々取り組んでいただいておられることは承知もしておりますし、感謝申し上げます。ただ、それでもひきこもらせないためにも手厚くしていただきたいなと思うこともあるんですが、なかなか難しいことも把握はしています。
調査で実態を把握しておられるということですが、滋賀県や和歌山県でされたような調査は今の声が聞けるという意味では大変有意義ではないかなと思います。5年ごとにされておられる母子・父子の調査とかひきこもり調査はちょっと前のものになると思うので。そういった今の様々な複雑化していく現状を調べるという意味では、このような他県で行われているような調査も有効ではないかなと思います。有償だからしてもらえるかどうかはさておきですけれども、同時に支援にもつながって調査もできるという大変有効な方法だと思ったので、また御検討いただければと思っております。
私自身も高校のときにほとんど学校に行かない時期というのもありまして、毎日毎日、先生が家まで来てとか大変御迷惑もおかけして、私の場合はしばらくして戻れたんですけれども、戻れない方というのも多数おられると思います。そういう方々にとっての居場所というものをつくるためにも、今後とも御尽力賜りますようにお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)