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1 「きょうと妊娠から子育てSNS相談」及び
「きょうと妊娠SOS」について
2 子どもを乗せた自転車運転マナー向上とヘルメット
着用促進について
3 その他
議事録全文
◯田中志歩君
◯国民民主党・日本維新の会京都府議会議員団の田中志歩です。通告に基づき、子育て環境に関わる2項目について、知事及び関係理事者に伺います。御答弁をよろしくお願いいたします。
初めに、今年7月に新たに開設された「きょうと妊娠から子育てSNS相談」及び「きょうと妊娠SOS」について伺います。
私は、昨年5月に出産をし、現在は上の子が2歳、下の子が1歳となりました。共働きの中で、日々の活動や子育て、家事を両立するために、家族や祖父母の支えを得ながら何とか続けることができています。非常にありがたい環境ではございますが、社会には今現在も、妊娠・出産・子育てを誰にも頼ることができず、孤独感を抱えながら過ごされている方も少なくありません。
妊娠や子育ては、新しい命と向き合う喜びであると同時に、大きな不安や孤独と隣り合わせです。こうした方々を社会全体でどのように支えていくのか、これは京都府にとっても大きな課題だと感じております。
国立成育医療研究センターの調査によれば、出産後1年以内に心理的困難を抱える家庭は15.1%、夫婦双方が困難を抱える家庭も3.4%に上ります。また、産後鬱が疑われる母親は約10人に1人で、育児不安や鬱状態は子どもの虐待の誘因になることは従来から指摘をされています。京都府でも児童相談所への虐待通告件数は年々増加し、2018年度には2,000件を超えました。母親の孤立や精神的困難が背景にある事例は少なくありません。
こうした中、今年7月に京都府と京都市が一体となって、妊娠・子育てに係るSNS相談窓口が開設されました。「昼間は学校や仕事で、電話ができない。でも、SNSなら勇気を出せる」、そんな声に応えるものであり、その分かりやすさ、安心感を高く評価しております。
そこで、まず、窓口の相談体制について伺います。
SNS相談には、妊娠・出産に直接関係すること以外にも、不妊治療、パートナー関係、経済不安、望まない妊娠など、幅広い相談が寄せられると推察しますが、従来の窓口は助産師だけの対応で限界があったことは昨年度の本会議でも答弁されたところです。
「きょうと妊娠から子育てSNS相談」の窓口には現在、例えば、臨床心理士、公認心理師、社会福祉士、保健師など、どのような専門職が配置をされているのか。そして、これまでの課題に対してどのような改善を行い、どのような成果を見込んでいるのか、お答えください。
次に、周知とアクセスの充実について伺います。
先ほど申し上げたように、相談体制を整備し、実際に相談が寄せられた際に専門性の高い相談員が対応することは効果を高める上で極めて重要です。しかし、一方で、その体制が整っていても、必要な人に情報が届かなければ、そもそも相談という入り口にたどり着くことができません。広報や周知の段階からしっかりと取り組むことが不可欠であると考えます。
これまでも行政のSNS相談窓口とは別に、医療機関の中には独自でSNS相談を実施しているところもあります。その報告によれば、既に受診歴のある患者さんの場合、医師と相談者との心理的距離が近く、診察時間だけでは聞き取れなかった、さらに細かな悩みを相談として聞き出せるというメリットがあったとのことです。
一方で、匿名化の在り方は大きな議論を呼んでいます。匿名で質問を受け付けるフォームを用意したところ、趣旨にそぐわない質問が多く寄せられ、本当に困っている人の救済には十分つながらなかった事例もありました。また、匿名であれば一件一件に真摯に対応しても手が回らず、本質的な相談に十分なリーチができない。反対に名前を記載する形式にすると、今度は恥ずかしさから相談件数が減少するなど、どちらにも難しさがあります。しかしながら、SNS相談窓口に共通する目的は一つであり、本当に困っている方に届き、しっかりと支援につなげることにあると考えます。
適切な人に適切な窓口を届けるために、京都府としてSNS相談の広報をどのように工夫し、確実に支援につなげていくのか、お考えを伺います。
昨年も父親の分からない望まぬ妊娠の末、誰にも相談できないままトイレで出産し、子どもを死亡させるという事例もありました。また、近年ではマッチングアプリで知り合い、相手の本名や連絡先すら分からないまま妊娠に至る事例も増えています。経済的な困難、パートナー不在、孤立など、こうした状況に直面している方に対して、早期に手を差し伸べられる仕組みこそSNS相談であり、妊娠SOSであると考えています。
特に、妊娠SOSは望まない妊娠に直面した方が無料で相談できる窓口ですが、妊娠12週目になると処置は中期中絶となり、22週目になると中絶は不可能になります。つまり、どれだけ早く支援につなげるかが母子双方の命を守る分かれ道となるため、早期の周知徹底が求められます。
日本財団による「妊娠SOS相談窓口に関するアンケート調査」では、相談者の年代について10代が三、四割を占めると回答した団体が9団体、20代が二、三割台を占めると回答した団体が7団体という結果でありました。このことからも妊娠SOS相談窓口は、若年層にもアプローチできる広報手段を工夫する必要があります。
また、周知に当たっては、悩みや不安を抱えるそれぞれの層ごとに適切な周知方法を取ることが重要と考えます。例えば、妊娠・出産に関することは医療機関や母子健康手帳交付時、こども家庭センターを通じて情報を届ける工夫が必要です。そして、妊活や不妊治療、グリーフケアといった分野で支援を必要とする方々には、30代から40代での出産も増えているため、職場や不妊クリニックを通じた情報提供も効果的と考えます。
一方で、月経トラブルや性に関する悩み、プレコンセプションケアは10代や20代前半が中心であり、教育委員会と連携し、府内の中学校、定時制を含む高校、専門学校、特別支援学校等に周知カードを配布することも重要であると考えます。
ほかの自治体の例を御紹介いたしますと、性教育の出前授業を行った学校で周知カードを配布する取組や、ゲームセンター等に設置する取組、公共交通機関に広告を掲載するなど、日常的に目にする機会の多い場所での広報活動が実施されています。さらに、Xやインスタグラムといった若年層が普段から利用するSNSに公式アカウントを開設し、発信していくことも効果的と考えます。
そして、さらに重要なのは、若年層だけではなく、経済的に不安定な方々にも支援情報が届くことです。地域のどこにもつながっていなくても、SNSを通じて支援があることを知れる、頼って大丈夫な場所があると安心ができる、そうした情報がきちんと届く仕組みを整えることが不可欠です。
こうした世代別、状況別の特徴に応じて、京都府が持っている出産統計データを最大限生かしていただき、どの場所に、どの世代へ向けて、どのように広報するのかを本気で設計する必要があると考えます。京都府において、学校、医療機関、こども家庭センターでの案内に加え、SNS広告や地域団体との連携をどう進めていくのか、「SNS相談」と「妊娠SOS」を一体的に広げる具体的な周知戦略を伺います。
この項目の最後に、支援につなぐための「出口」の仕組みについても伺います。
SNSは「入り口」として優れておりますが、相談して終わりでは根本的な解決には至りません。SNS相談窓口は、声を上げにくい方の小さなサインを拾い上げる命綱です。しかし、その真価は、「届き」「受け止められ」「そして支援につながったとき」にこそ発揮されます。
京都府において、リスクの高いケースを医療・福祉・地域の支援機関へ迅速に結びつける「出口」の仕組みをどのように整備をされているのか。また、今後どのように強化をしていくのか、お示しください。
まずは、ここまでの御答弁をよろしくお願いいたします。
◯知事(西脇隆俊君)
◯知事(西脇隆俊君) 田中志歩議員の御質問にお答えいたします。
妊娠から子育てに関するSNS相談窓口の体制についてでございます。
議員御指摘のとおり、妊娠・出産・子育てに際しましては、誰もが初めての状況に次々と向き合うことになり、不安を感じることが少なくありませんが、核家族化の進行や地域のつながりの希薄化などにより、周囲に相談できる人がおられないケースもございます。
こうした不安を解消し、安心して妊娠・出産・子育てができる環境を実現するため、京都府におきましては京都市と連携し、府と市がこれまで実施していた複数の相談支援窓口を統合することで、妊娠から子育てまでの幅広い悩みに対しまして、府内のどこに住んでいてもワンストップで相談ができる、「きょうと妊娠から子育てSNS相談」を本年7月に設置したところでございます。
この相談窓口の設置に当たりましては、これまでの京都府の電話相談窓口における助産師1名による相談体制から強化を図り、保健師、助産師などの看護職のほか、公認心理師、社会福祉士や産業カウンセラーなどの様々な専門職を配置して相談対応を行っております。
これらの多職種が連携し、チームで対応する体制を整えることで、これまで課題となっていた多様化する相談内容に応じて、相談者の必要とする支援や抱えている問題を多面的、重層的に把握することが可能となりました。また、相談者への支援内容につきましても、身体面の不調に対するアドバイスや、心理的な寄り添い、働き方への助言など、複合的な支援を行うことができるようになっております。さらに、産婦人科医師や弁護士も外部アドバイザーとして体制に加わっていただいており、より専門的な見地から困難事例の対応を検討することや、医療機関等との連携を進めることができる体制も確保しております。
今後とも、窓口の活用実績や事業において生じた課題の検証・分析を行い、事業の改善を進めることにより一層相談対応の質を高め、全ての府民が安心して妊娠・出産・子育てができる環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
◯健康福祉部長(井原正裕君)
◯健康福祉部長(井原正裕君) 妊娠から子育てに関するSNS相談窓口の周知とアクセスについてでございます。
相談窓口における支援を必要とする方に届けるためには、窓口へのアクセスを容易にすることが重要であり、本年7月に設置した妊娠から子育てに関する相談窓口では、若年層にもなじみのあるLINEを活用し、24時間365日相談を受け付けております。
また、不安や悩みを抱え込まずに早期に相談いただき、解消につなげるためには、気軽に相談できる仕組みとすることも重要であり、この相談窓口においては匿名での相談を基本としております。
その上で、相談の中で緊急性が高いと判断された場合などには、相談者の同意を得て、氏名や居住地などを確認し、市町村や関係機関と連携した直接的な支援につなげる仕組みとしているところでございます。
相談窓口の周知につきましては、一人でも多くの方にワンストップの相談窓口があることを知っていただけるよう、幼児教育施設や保育所、小・中学校や高等学校、大学などの教育機関をはじめ、市町村のこども家庭センター、医療機関など5,000か所以上にチラシやカードを送付し、掲示を依頼するなど積極的な周知に取り組んでおります。
特に、性や妊娠に関する悩みに直面する年代である高校生に対しましては、府内の全ての高等学校を通じて、生徒一人一人に渡るよう相談窓口の案内カードを配布しております。
このほか、ふだんの生活で学校や行政などとの接点が少ない方にも、相談窓口を知っていただけるよう、若年者支援の団体と連携し繁華街で案内カードを配布するなどの工夫もしているところでございます。
このような取組の結果として、新しいSNS相談窓口では、本年7月と8月の2か月間で、従来の電話相談の同時期の受付数を上回る313件の相談を受け付けております。
引き続き、支援を必要とする方に相談窓口の情報がしっかりと届くよう周知に取り組んでまいります。
次に、支援につなぐための「出口」の仕組みについてでございます。
これまでの電話相談事業におきましても、相談内容に応じて市町村などの関係機関が行う直接的な支援につなぐ対応を取っており、相談者が希望する場合には、相談員が市町村との面談に同席するなどの寄り添った支援を行ってきたところでございます。
新たに開設したSNS相談窓口におきましても、これまでと同様に市町村などの関係機関につなげることとしておりますが、これまでよりも多面的、複合的な内容の相談が増加すると見込まれることから、相談内容に応じた対応方法を整理し、市町村と共有するなど、確実かつ継続した支援につなげる体制を整備しているところでございます。
今後とも市町村などの関係機関と連携し、母子保健や児童福祉をはじめとした様々な観点で、妊娠から出産、子育てまで切れ目のない寄り添った支援を行ってまいりたいと考えております。
◯田中志歩君
◯御答弁ありがとうございました。まずもって、知事のほうから妊産婦さんに対する不安に寄り添うようなお声をまず第一番に聞けたのが何よりも個人的にもうれしく思っております。
また、制度としましては多職種連携についても密に御準備を進めていただいているということですので、より一層多くの方に知っていただきまして、実際に利用される方が増えるように、私個人としましてもSNS等々で発信を注力していきたいと思いますし、また関係理事者の皆様におかれましても、一層の工夫と御尽力をお願い申し上げて、次の質問に移らせていただきます。
次に、子どもを乗せた自転車運転マナー向上とヘルメット着用促進について、警察本部長に伺います。
現在、私の子どもも保育園に通っております。毎朝の登園やお迎えの時間になると、お母さんやお父さんが大きな荷物を抱えながら子どもを自転車に乗せ急いで帰宅されるという姿をよく目にします。そのたびに思うのは、「どうか事故なく安全に帰ってほしい」ということです。子どもたちや保護者の方の笑顔を守りたい。しかし、現実には、自転車の転倒や障害物との接触によって、子どもが大けがを負う事故も起きております。
そこで、今回、子どもを乗せた自転車の安全確保について数点お伺いいたします。
子どもを乗せた自転車の安全確保は、子育て世代にとって日常生活に直結する重要な課題です。近年は電動アシスト自転車の普及により、前後に子どもを乗せて保育園や幼稚園の送迎、病院や買い物、公園への移動など、生活の足として広く使われております。
一方で、その便利さの裏には大きなリスクが潜んでおり、万が一転倒や接触事故が起きれば小さな命の危険に直結しかねません。2009年から2018年の10年間で、幼児同乗中の自転車と車両の事故による負傷者は1万人を超えています。また、国民生活センターのデータによれば、2019年度から2023年度の5年間で、自転車後部に子どもを同乗させて走行していた際の事故が207件報告されており、中には体のはみ出しによる大腿骨骨折などの重い事故も含まれます。こうした現状を踏まえ、生活様式の変化に合わせた自転車運転のマナー向上に努め、事故防止に関する周知啓発の取組が必要であると考えます。
子乗せ自転車には「前乗せ」「後ろ乗せ」、それぞれに国内唯一の安全基準(SG基準)があり、対象年齢は1歳から就学前までで、前乗せにおいては体重15キロ以下、身長100センチ以下、後ろ乗せにおいては体重24キロ以下、身長120センチ以下が目安です。
しかし、電動アシスト自転車本体だけで30キロを超え、子ども2人と保護者を乗せれば100キロを優に超えます。そこに雨よけカバーや水筒、着替え、布団など多くの荷物を抱えれば、不安定さは一層増します。
2019年の調査では、保育園送迎の保護者の7割以上が電動アシスト自転車を利用しております。しかし、警察庁の調査によれば、令和5年度における同乗者である子どものヘルメット着用率は全国平均で64%にとどまり、運転者である保護者自身の着用率は僅か7.1%にすぎません。
京都府の統計では、80%以上の幼児や同乗児が着用しており、全国と比較しても高い水準ではありますが、保護者のヘルメット着用率は依然として低く、地域差も大きいのが現状です。
京都府の交通事故統計においては、令和5年度に自転車関連事故の死傷者数は、子どもは約160人と聞き及んでおります。そのうち8割以上がヘルメット未着用であったことが明らかになっております。
そこで、京都府の取組について3点、警察本部長に伺います。
まず、京都府内における自転車が関連する交通事故の発生状況を踏まえて、ヘルメットの非着用による交通事故発生時の死亡・重傷化リスクについてどのように分析されているのでしょうか。また、自転車が関連する事故の発生や傾向、課題について警察本部長の御所見をお伺いいたします。
次に、小さなお子さんを育てておられる世代へのヘルメット着用の重要性に関する周知及び啓発の取組について伺います。
令和5年4月1日施行の道路交通法の改正により、全ての自転車利用者に対して努力義務としてヘルメットの着用が課せられるようになりましたが、幼児や児童の死亡・重傷化リスクを少しでも軽減させるためには、大人一人一人の意識改革が重要です。
先日、20代から30代の母親に自転車のヘルメット着用に関するアンケート調査を行いました。対象は、1歳から小学校入学前までのお子さんを持つお母さんで、13人のうち11人が日常的に自転車に子どもを同乗させている方でした。「子どもにヘルメットをかぶせていますか」という問いに対して「いつもかぶせている」と答えたのは63%でしたが、「全くかぶせていない」が18%、「時々かぶせている」が9%という結果でした。理由としては、「暑くて蒸れる」「重いから」「面倒くさい」「習慣になっていない」といった声があり、一方で「安全のため必ずつける」といった声も間かれました。
また、保護者自身のヘルメット着用についても尋ねたところ、「全くかぶっていない」が88%、「ほとんどかぶっていない」が11%と、着用率はさらに低い結果となりました。理由は「髪型が崩れる」「習慣になっていない」などで、社会的にはまだ、当たり前になっていないことが大きな要因であると考えます。
では、どうすれば着用が広がるのか。最も多かった意見は「無料や割引で手に入る仕組みがあれば」というものです。次いで、「事故の危険性や効果を子どもにも分かりやすく伝える教育や情報提供が必要」との声が挙がりました。特に、学校や保育園を通じた安全教育に対する期待は非常に高いと感じています。
道路交通法改正を受けて、京都市や亀岡市、宇治田原町ではヘルメット購入補助制度が導入され、経済的負担の軽減と意識向上に結びつける取組が行われています。また、海外ではオーストラリアやニュージーランドにおいて全ての自転車利用者への着用義務化がなされ、着用率はほぼ100%に達しています。
こうした事例を踏まえると、京都でも制度的支援と教育的アプローチを組み合わせることで着用率向上は着実に進められると考えます。
そこで、京都府内の児童生徒及び保護者に対するヘルメット着用率向上のための普及啓発活動について、京都府警察の取組について教えてください。
最後に、関係機関等との連携について伺います。
ヘルメット着用率を高めるためには、努力義務の周知だけでは不十分です。府民一人一人がヘルメット着用の重要性について認識し、その機運を醸成していくことが重要なことであり、京都府全体の課題として地道に各種対策を推進していくことが大切です。
そこで、京都府警察と関係団体等との連携・取組状況について教えてください。
また、今後どのように連携を強化し、府民全体に着用の機運を広げていくのか、本部長の御所見を伺います。よろしくお願いいたします。
◯警察本部長(吉越清人君)
◯警察本部長(吉越清人君) 田中志歩議員の御質問にお答えいたします。
子どもを乗せた自転車運転マナー向上とヘルメット着用促進についてでございます。
まず、自転車が関係する交通事故が発生した際にヘルメットを着用していないことによる死亡・重傷化リスクと、自転車が関係する事故の発生状況及び課題についてです。
警察庁の分析によりますと、全国で令和2年から令和6年の間に自転車乗用中の死亡・重傷事故でヘルメットを着用していなかった方が頭部を負傷した割合は、ヘルメットを着用していた方と比較して約1.7倍高くなっております。また、自転車事故で亡くなられた方の半数以上が頭部を負傷しており、死亡・重傷化のリスクを軽減するために、ヘルメット着用の効果は高いものと考えております。
京都府内の自転車が関係する事故の発生状況については、近年、交通事故全体の発生件数が減少傾向で推移している中で、自転車が関係する事故はほぼ横ばいで推移しております。結果として交通事故全体に占める割合は増加傾向となっていることから、府警察としては自転車に関する交通安全対策をさらに推進する必要があると考えております。
次に、京都府内の児童生徒及び保護者に対するヘルメット着用促進のための啓発活動についてです。
議員から御指摘のありましたとおり、令和6年度の京都府の調査では、自転車に同乗する未就学児童の80%以上がヘルメットを着用しておりますが、本年6月の警察庁の調査では同乗者を乗せた運転者のヘルメット着用率は全国平均で12.3%にとどまり、前回調査時の7.1%からは向上しているものの、ヘルメット着用率の向上のための啓発活動は依然重要な課題であると認識をしております。
府警察では、これまで公式ホームページ、各種のSNS、啓発チラシ、自治体広報誌など様々な媒体を活用してヘルメット非着用の危険性などについて、幅広く情報発信を重ねているほか、幼稚園教諭や保育士など幼児教育関係者との交通安全対策に関する会議の場で、ヘルメット着用の重要性を説明したり、保育園などに児童を自転車で送迎する保護者に対してヘルメット着用の効果について啓発活動を行うなど、幼児とその保護者に的を絞った取組も進めております。
さらに、府警察では本年9月21日から実施されます秋の全国交通安全運動においても、「自転車などの交通ルールの理解・遵守とヘルメット着用促進」を運動重点の一つとして、イベント会場におけるヘルメットの展示、着用体験など、ヘルメット着用の促進に重点的に取り組むこととしております。
このほか、各警察署においても様々な取組を進めており、例えば、亀岡警察署では亀岡市、商工会議所及び観光協会との間で協定を締結し、子ども用のご当地ヘルメット「かめヘル」の商品化と普及に取り組み、地域が一体となってヘルメットの着用を促進。また、下京警察署では、実際にヘルメットを着用して自転車で送迎している保育園児の親子をモデルとするヘルメット着用啓発ポスターを保育園に掲示することで、保護者と園児の関心が高まり、ヘルメットの着用率が向上。さらに、綾部警察署では、教育委員会やPTAなど官民一体で中学校の自転車ヘルメット着用促進に向けた取組を進め、中学生の通学時のヘルメット着用が定着するなど一定の成果を上げております。
さらに、これらの取組に加えまして、京都市、亀岡市、綾部市など一部の自治体においては、ヘルメット購入費の一部を補助する制度を実施し経済的負担の軽減を図っていることから、府警察においても制度の周知に努めるとともに、他の自治体にも導入を働きかけております。
最後に、関係機関との連携についてです。
府警察においては、京都府全体の交通安全対策上の様々な課題について、京都府交通対策協議会の枠組みの下で知事部局、関係機関、団体などと緊密に連携しながら各種施策を推進することとしております。
自転車乗用時のヘルメット着用に関しましては、京都府交通対策協議会の策定する「年間交通安全府民運動実施要綱」において、自転車利用者だけでなく、家庭、学校、職場、販売店など様々な主体がヘルメット着用の促進に取り組むこととされております。
議員御指摘のとおり、ヘルメット着用率を高めるためには、府民の一人一人がヘルメット着用の重要性を認識することが大切であり、府警察といたしましては今後とも知事部局、関係機関、団体と緊密に連携しながらヘルメット着用率向上への機運醸成に向けて地道な取組を進めてまいりたいと思います。
◯田中志歩君
御答弁ありがとうございました。重傷事故の例で、件数や何倍かというお答えもございましたが、ヘルメットがない状態ですと重傷化率は普通のかぶっている状態と比べて1.7倍であるということで、やっぱり一瞬で笑顔が奪われる事故になるということで、子どもはもちろん、保護者、そして自転車に乗られる全ての方が頭部を守るためにヘルメットを着用していただくことが命を守る上で大変重要なんだなと改めて認識をいたしました。
府警さんの取組としまして、保育園と幼稚園でもヘルメット着用の啓発活動についても行っていただいているということで、私の保育園でも実際に朝立っていただいて、暑い時間から多分数時間立って保護者の方一人一人にお声をかけていただいている姿も目にしました。「まずい、かぶっていない」という保護者の方々の顔も見ながら、そういった一つ一つの関わりで少しずつヘルメット着用率が上がっていくものであると思いますので、根気強くにはなりますけれども、引き続きの御尽力をよろしくお願いいたします。
また最後に、ちょっと質問の中でも述べさせていただきました走行中に子どもが大腿骨の骨折をするといったところで、一点。子どもが手足をばたつかせたり体を外に出したりすることで、障害物等に接触して足が折れるということなんですけれども、京都府警におかれましては、これまでの安全教育や自転車教室等の中でこういった一見気づきにくいけれども重大な事故につながるような案件についても積極的に取り上げていただきまして、指導啓発を進めていただきたいとお願いを申し上げさせていただきまして、私の一般質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)